日本代表FW南野拓実は先日、2024年までの契約でリヴァプールに移籍することが正式に発表された。決して高額ではないと見られる移籍金で主力選手を失ったレッドブル・ザルツブルクにとって、この取引はどのような意味を持つのだろうか。
近年の欧州サッカー界で移籍金が高騰するなか、リヴァプールは725万ポンド(約10億4800万円)とされるザルツブルクとの契約に盛り込まれていた契約解除条項の設定額を支払って南野を獲得。他国でもその金額は「破格」「お買い特」「バーゲン価格」などと形容され、リヴァプールのマイケル・エドワーズTD(テクニカルディレクター)の手腕が称えられると同時に、ザルツブルク側の商売の才能には疑問符が投げかけられていた。
しかし、果たしてそうなのだろうか。ザルツブルクのクリストフ・フロイントSD(スポーツディレクター)は南野の移籍が決まる前にリヴァプールと交渉中であることを認めた際には、「これほどのクラブが我々の選手に興味を抱いてくれるのは光栄なことだ」と誇らしげにコメント。南野やアーリング・ハーランドの契約解除条項についてもすでに報じられていたが、同SDはメディアに「次もこのような契約を交わすつもりだ」とより高額での取引を逃す可能性について、後悔の言葉を口にすることはなかった。
さらに南野のリヴァプール移籍が決まった当日、フロイントSDはクラブが出した声明で「レッドブル・ザルツブルクからおそらく現時点世界でベストのクラブチームに移籍するとなれば、我々は国際的にも評判を高めてきたことが示されるだろう。クラブとしてそれを誇りにも思う」とも言及。今までも現リヴァプールのFWサディオ・マネやMFナビ・ケイタのようにザルツブルクからステップアップを果たした選手は多くいるが、RBライプツィヒなど“中継点”を経ずに世界的ビッグクラブに羽ばたいた前例はなく、南野は同クラブにとっての歴史的な“第1号”となったのだ。
チャンピオンズリーグ王者への直行は各国からタレントを迎え入れ、育て上げ、数年後には主要リーグのクラブに売却するといったサイクルを繰り返すビジネスモデルのザルツブルクにとって、単発的な利益以上の価値を持つとも言える。激化し続ける数多くのクラブが若手選手の確保を巡る市場のなか、すでに育成クラブとして名高いザルツブルクは通過点としての立ち位置を確立することを可能とするとともに、最高峰へのルートを切り開いた“南野のケース”によって世界中の有望株にとっての一つの将来の青写真が描かれたからだ。
リヴァプールが支払ったと見られる違約金だが、低めな設定額を求めるのは通常選手側であることも忘れてはいけない。南野の場合、ザルツブルクとの契約を最後に延長したのは2018年の2月、現ボルシア・メンヒェングラットバッハ指揮官、マルコ・ローゼ前監督の下でのこと。ジェッシ・マーシュ監督が指揮を執る今シーズンに比べて、当時はチームで絶対的な主力選手ではなく、準決勝まで勝ち上がったヨーロッパリーグでもスタメン出場した試合はグループステージでの1戦のみにとどまっていた。
つまり、南野としても他クラブが敬遠しないような現実的な設定額を求め、それをクラブ側が受け入れたとのこと。後にCL王者に輝くリヴァプールが獲得に動き出すことになるとは本人もクラブも想像もしていなかったかもしれないが、今季のCLグループステージの対戦で好パフォーマンスを見せた南野は自らその実現のきっかけをつくったと言えるだろう。そして、そんな彼は5年間過ごしたザルツブルクに移籍金とそれより大きな価値を持つものも残していったのだ。
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