気になったジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」の第8回が23日、DAZNで先行配信された。
今回は、Jリーグ原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さんに加えて、JFAトップレフェリーグループの上川徹シニアマネージャーが登場。SNSでつぶやきが多かったシーンを解説した。
『Goal』では同コンテンツの中から、注目のジャッジをピックアップ。第8回では、番外編としてJリーグではなく17日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝セカンドレグのマンチェスター・シティvsトッテナムより、「ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の運用」をテーマに、世界的に話題となった場面を紹介する。
■VARを運用する責任
あと1点でマンチェスター・Cの準決勝進出が決まるという状況で迎えた試合終了間際の93分、守り抜けば勝ち抜けが決まるトッテナムのMFクリスティアン・エリクセンが、自陣内浅い位置やや左でバックパスを選択。
これがマンチェスター・CのMFベルナルド・シウバに当たって浮き上がり、ボックス内右のFWセルヒオ・アグエロに繋がる。そして、アグエロがマイナス方向に折り返し、最後はマンチェスター・CのFWラヒーム・スターリングがネットを揺らした。
しかし、この得点はVARによる再検証の結果、ノーゴールに。ベルナルド・シウバにボールが当たった時点でアグエロがオフサイドポジションにいたとして、取り消しとなった。
このシーンを見た原副理事長は、「出ていると思う」とジャッジの正当性を認めつつも「何センチか出ているものまで踏み込んで全部やることが正しいのか」と疑問を投じる。「『1ミリ出ていた』とか、100メートルの決勝みたいになってしまったら、サッカー、どうなんだろう」と“サッカーの古き良き部分”が失われることへの危惧を口にした。
「ルール上、オフサイドはオフサイド」と判定が正しいことを前提に語る上川氏は、「守備側の選手は誰もアピールも何もしていない」が、「得点は必ずチェックをします。アピールがあろうがなかろうが、チェックをする。これはファクト」とVARの運用について語る。「主観が入る部分であれば、明らかかどうかという話が出てくるのかもしれないが、これはもう事実」であるとして、こういった場面でも正しい判定をしていくことが「VARを入れた目的」だと主張した。
また、主観の介在しない判定であれば「VARを見ている方からの通達がレフェリーに行ったということですよね?」という平畠さんの問いに対して、上川氏は「そうです。どちらにしても確認はするので、『確認が終わるまではキックオフはしないでくださいね』と、まず話をします」と肯定。さらに、今回は「レフェリーが映像を見る場面」ではないと続け、「ファクトなので、主審の判断を聞くまでもないんです」と説明する。
「VARの責任というのがすごく大きいですね」と一連の運用に関して平畠さんは総括。さらに、「JリーグでもVARを導入する、しないという話になっていますが、導入した場合に参加されるレフェリーの方の責任も重大ですね」と語れば、上川氏も「もしかしたらレフェリー以上に責任も大きくなる。色々なケースがあるので、それこそ準備が今、大変なところ」だと導入に向けての苦労を明かしている。




