気になったジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」の第34回が10日、DAZNで先行配信された。
今回も、お馴染みのJリーグ原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さん、JFAトップレフェリーグループの上川徹シニアマネージャーが登場。SNSでつぶやきが多かったシーンを解説した。
『Goal』では同コンテンツの中から、注目のジャッジをピックアップ。第34回は、12月7日に行われた明治安田生命J1リーグ第34節の横浜F・マリノスvsFC東京より、横浜FMのGK朴一圭が退場となった判定について取り上げる。
■GK朴一圭がDOGSOで退場
0-2のビハインドを抱えていたFC東京が反撃を繰り出したシーン。DFチアゴ・マルチンスがヘディングで後方に戻したところ、FW永井謙佑がボールを追いかける。GK朴一圭がボックス外まで出てクリアしようとしたが、永井の方が先にボールに触り、転倒。
笛はすぐには鳴らなかったが、レフェリーが副審と協議し、GK朴一圭にイエローカードを提示する。さらに、その後も時間をとって協議を重ねた結果、判定は最終的にレッドカードとなった。
この試合を現地で観戦していたという平畠さんは、DOGSO(決定機阻止)の4要件である「反則とゴールとの距離」、「守備側競技者の位置と数」、「プレーの方向」、「ボールをキープできる、または、コントロールできる可能性」をすべて満たしたケースであるとしつつも、判定が決定するまでの流れに違和感を感じていたようだ。
「FC東京の選手がワーッと(抗議に)行って、副審と相談してレッドに至るまで、そのスムーズ差を欠いたところも、判定もそうですけど、あれあれ?という感じの空気になったのかなと。DOGSOですけど、レッドを出したからドグソかなと思いました」
上川氏は、まず結論として「ドグソで退場は正しい。状況的には4つの条件が揃っていて、ペナルティエリアの外で反則が起きている」と断言しつつ、レッドカードが出るまでに時間がかかった経緯をこう説明する。
「まず最初に笛が遅れたところもそうですが、レフェリーはコンタクトが確認ができていませんでした。カウンターで(主審との距離が離れており)、あとはマリノスの選手が自分らでパスした。(想定外な状況が)ちょっと起きている。コンタクトが分からず、笛は吹かなかった」
「その時に副審から、『コンタクトがある』と、『接触しましたよ』という情報が入ってきて、であれば判断を変えないといけない。それで笛を吹いてファウルの判定にしました」
さらに、主審は当初DOGSOが当てはまるとは考えておらず、状況の把握に確信が持てなかったために協議を重ねていたようだ。
「どうしても中の選手(抗議するFC東京の選手)の対応にレフェリーが時間がかかってしまって、そこの(副審からの)情報をなかなか聞き入れることができずに、最終的に話を聞きに行く。そこで話を聞いて、副審からは攻撃側の選手の方が先にボールに触れる(ボールをコントロールできる可能性があった)という情報をレフェリーに伝えた。その副審の情報を基に判断を、イエローからレッドカードに変えた。ただ、これだけ時間がかかっているのでもっと短くできないか、というところは課題になる」
■原副理事長は現場感覚とのズレを指摘
(C)J.LEAGUEまた、原副理事長も「DOGSOの要件に関して言うと、当てはまってしまっていると思う」と判定の正当性を認めるが、そもそもDOGSOの4要件という判断基準が現場の感覚としては受け入れやすいものではないと主張する。
「4要件に当てはまったとしても、本当にちょっとの差じゃないですか。どちらが触るか。ファウルなら全部それに当てはまってしまうというところが、現場サイドとのズレをいつも感じてしまう。現場サイドで言うとやっぱり朴のイエローくらいで、そのくらいでいいのではかなと」
原副理事長はさらに、DOGSOの基準にファウルの強弱の概念がないことで、守備側のチャレンジが難しくなることを指摘した。
「朴一圭がこうやって(抱え込んで)つかんでしまったとか、蹴り方も絶対間に合わないのにとか、入れ替わっちゃってるとか、それなら分かりますが、ここはやるなということだよね。間に合わなければプレーはしないという選択肢になる。やられてもいいから退場にはならないような対応をする、ということを考えておかないと、ちょっとでもいったらDOGSOになって退場だよね、ということは逆にやってる選手や教える指導者も正しく理解していないと、大変なことになる」
今回のジャッジリプレイではこのほか、ヴィッセル神戸vsジュビロ磐田の73分にFWルーカス・ポドルスキが転倒してPKになった場面、清水エスパルスvsサガン鳥栖の37分にFW金森健志がボックス内で倒れ込んだ場面についても議論されている。
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です

