気になったジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」の第25回が3日、DAZNで先行配信された。
今回は、お馴染みのJリーグ原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さん、JFAトップレフェリーグループの上川徹シニアマネージャーが登場。SNSでつぶやきが多かったシーンを解説した。
『Goal』では同コンテンツの中から、注目のジャッジをいくつかピックアップ。第25回は、8月31日に行われた明治安田生命J1リーグ第25節のヴィッセル神戸vs北海道コンサドーレ札幌より、試合終了間際にボックス内でMF白井康介の手にボールが当たったシーンを取り上げる。
■ボールは明らかに手に当たっている
議論を呼んでいるのは、90分にFW藤本憲明が抜け出したところから始まる神戸のチャンスシーン。中央への折り返しを収めたFW古橋亨梧がシュートを放つが、札幌DFが決死のブロックでしのぐ。そして、DF進藤亮佑がこぼれ球をクリアしたところ、味方の白井の手にボールが直撃。判定はノーハンドでCKとなったが、神戸の選手たちは一斉にハンドをアピールしていた。スロー映像を確認した平畠さんは、「僕はハンドかなって思いました」と率直な感想を述べる。至近距離かつ味方からボールが飛んでくるという意外性があったことを踏まえつつも、「なんとか避けられたのではないか」と感じたとのことだ。
また、原副理事長も「ハンドをとるべき」であると断言。似た事例として、今年行われた『2019 FIFA女子ワールドカップ』の決勝トーナメント1回戦において、オランダ代表と対戦した日本代表(なでしこジャパン)の主将DF熊谷紗希が相手FWの強いシュートを至近距離から手で受けてしまいPKをとられた場面を挙げ、以下のように主張した。
「熊谷さんがとられたんだっけ。もっと強くてしかも相手が蹴ったのが仕方ないけど当たってしまった。避け切れないというのは、本当にもっと近くて至近距離でガンと来てしまったというのなら分かるけど、これ(白井のハンド)はとっていいような気がする」
しかし、上川氏は別の意見を提示。まず、競技規則が変更になる前であれば、意図的か否か、避けようとしていたか否かが考慮点になっていたため、「予測ができないところから、ボールが突然味方の競技者から飛んでくるので、以前であればハンドの判定ではない」と解説する。
そして、競技規則変更後は距離や予測の部分が考慮されなくなり、「ただ単に腕の位置がどうか、ボールが当たった時の腕の位置が不自然に大きくしているか」が判断基準になるという。上川氏は、そういった観点に照らせば今回のジャッジは主審の裁量によるとして、ノーハンドの判定を尊重する姿勢を示した。
「当たった瞬間の腕の位置というのは、脇はついているくらいですよね。で、肘から腕が曲がっているくらいで。こういう状況になると、本当にレフェリーの判断に任せられる」
「レフェリーは腕に当たっているのが明らかに分かっているんです。ただ当たった瞬間は、腕の位置はそこまでレフェリーの位置からは不自然に大きくして何か利益を得ようとしている風には見えずにノーハンドにした」
■利益享受は関係なし。論点は腕の位置のみ
(C)J.LEAGUEしかし、上川氏が見解を述べた後も原副理事長はハンドを主張。「先ほどのなでしこの熊谷さんの時も別に利益を得ようなんて気はさらさらない」と述べると、MCの桑原学氏から「なでしこの試合では相手が不利益を被ったが、今回の件では神戸の選手は不利益を被っていないのではないか」との指摘が入ったが、原副理事長は以下のように反論する。
「あれだけ進藤が慌ててるのは、周りにあれだけ神戸の選手がいるから慌てている。そうでなければもっと余裕で振り向いて何かしてる。慌てて蹴ったというのは結局、味方が蹴ろうと相手が蹴ろうと同じ」
「だから、味方が来ているから不利益だの何だの考えてない。当たったらペナルティーだと、僕はするべきだと思います」
これに対し、上川氏は「最後の反則とするかどうかの判断というのは、主審の主観に委ねられている」として、「笛を吹くレフェリーもいると思います」とコメント。あくまでノーハンドを支持する立場は変わらないが、状況は関係なく手の広げ方が微妙なものであり、主審の判断が尊重される場面だと改めて強調している。
今回のジャッジリプレイでは、同じく『神戸vs札幌の52分に札幌FWジェイの得点シーンでファウルがあったか否か』、そのほか、『セレッソ大阪vs川崎フロンターレの2分にC大阪DF瀬古歩夢の得点が認められた経緯』、『清水エスパルスvs鹿島アントラーズの50分にボックス内で鹿島MF三竿健斗のハンドをとるべきではなかったか』についても、議論が交わされている。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

