■ブンデス第26節 ドルトムント 3-2 フランクフルト
ドルトムント:OG(11分)、バチュアイ(77分、90+4分)フランクフルト:ヨヴィッチ(75分)、ブルム(90+1分)
現地時間11日、ドイツ・ブンデスリーガ第26節が行われ、香川真司の所属するドルトムントはホームに長谷部誠と鎌田大地を擁するフランクフルトと対戦し3-2で劇的な勝利を手にした。先発した長谷部はフル出場を果たし、鎌田と負傷からの復帰を目指す香川はベンチ入りメンバーから外れている。
勝点42で並ぶ両者にとって、チャンピオンズリーグ出場権獲得のためにも絶対に負けられない一戦。4試合未勝利のドルトムントは、3試合無得点中のミチー・バチュアイが加入後初のベンチスタートとなり、最前線にアンドレ・シュールレを起用。トップ下にマルコ・ロイス、左にマクシミリアン・フィリッピ、右にクリスティアン・プリシッチという布陣で5試合ぶりの勝利を目指した。
立ち上がりはフランクフルトが積極的に攻める姿勢を見せたものの、地力で上回るドルトムントが徐々に本領を発揮。10分、カウンターから抜け出したプリシッチの右クロスをゴール前に飛び込んできたシュールレが頭で捉えるも、ゴール左へと外してしまう。
絶好機を逸してしまったドルトムントだが、直後の11分、同じようなカウンターから、右サイドを抜けたプリシッチの折り返しに反応したのはロイス。4試合連続ゴールかと思われたが、手前で足を出したマルコ・ルスが自らのゴールに入れてしまい、オウンゴールでドルトムントが先制する。
追いつきたいフランクフルトだが、序盤の勢いを削がれ、左サイドのレイモンド・チャンドラーの積極的な攻め上がりが目立つくらいでなかなか攻撃の形が作れない。中盤の底で起用された長谷部も守備での献身は光るものの、攻撃の起点となるパスを前線に送ることができず。ドルトムントが優勢のまま1点リードで試合を折り返した。
後半、追いかける展開のフランクフルトはアンテ・レビッチに代えてジョナサン・デ・グズマンを投入。一方、リードしているドルトムントもイエローカードを貰っているマハムード・ダフードに変えてユリアン・ヴァイグルを投入し、中盤での支配力をより高めようと試みる。
後半のフランクフルトは代わって入ったデ・グズマンが中盤で存在感を発揮し、より高いポジションを取れるようになったケヴィン=プリンス・ボアテングが前半よりもドルトムントのゴール前で危険な存在となっていた。
守勢に回る時間が多くなっていたドルトムントは62分、フィリップに代えてバチュアイを投入。フランクフルトもセバスティアン・ハーラーを下げてルカ・ヨヴィッチ投入すると、この采配が実を結ぶ。
75分、デ・グズマンのFKをゴール前のヨヴィッチが頭一つ抜けたヘディングで合わせ、攻勢のフランクフルトがついに試合を振り出しに戻した。
未勝利に終わっているここ数試合と同じような展開を迎えたドルトムントだが、再びリードを奪うまでに時間はかからなかった。77分、プリシッチとのパス交換から抜け出したバチュアイがゴール左へと流し込み、4試合ぶりのゴールで2-1と勝ち越しに成功する。
再びビハインドを背負ったフランクフルトはカルロス・サルシードに代えてダニー・ブルムを投入し、交代枠を使い切る。この時点で、長谷部のフル出場が確定。
終盤、フランクフルトはデ・グズマンのセットプレー、ボアテングのチャンスメイクを軸に猛攻を仕掛ける。しかし、同時にドルトムントもカウンターからフランクフルトゴールを脅かす。87分にはロイスがお役御免となり、ソクラティス・パパスタソプーロスを投入して守備固めへと移行する。
磐石かと思われたドルトムントだったが、90分を迎えてアディショナルタイム表示が4分と出た直後、右サイドを抜けたダニー・ダ・コスタの折り返しを途中出場のブルムが押し込み、土壇場でフランクフルトが同点に追いつく。
このまま勝ち点1を分け合うかと思われた終了間際、シュールレの左クロスは跳ね返されるが、ペナルティーエリア手前で拾ってつなぐと、ウカシュ・ピシュチェクの浮き球をゴール前で受けたバチュアイが冷静なトラップから反転ボレーを沈め、ドルトムントが三度勝ち越し。これが決勝点となり、劇的な幕切れでドルトムントが単独3位をキープしている。




