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今季ACLの日韓対決で未勝利…韓国紙、日本勢強さの要因にDAZN巨額放映権の存在を指摘

2月上旬に開幕した2020シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)は、グループステージの第2節まで消化。東地区では、無敗をキープする日本勢に対して、韓国勢は厳しいスタートを切っている。日韓で早くも明暗が分かれたのはなぜなのか。韓国メディアがその要因を指摘している。

Jリーグから今季のACLに出場している横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸、FC東京は、2試合を消化していずれも無敗を維持。横浜FMと神戸は2連勝と最高のスタートを切っている。そんな日本勢とは対照的に、韓国勢はメルボルン・ビクトリーに勝利したFCソウルを除いて全北現代、蔚山現代、水原三星の3クラブが日本勢に1分2敗と一勝もできず。いずれもホームでの戦いで敗れたことも、韓国勢により大きなショックを与えているようだ。

韓国紙『スポーツソウル』は、韓国勢のスタートダッシュ失敗について「尋常ではない衝撃」と伝え、特に初戦で横浜FMと対戦したKリーグ3連覇中の全北現代が、ボール支配率と有効シュートでも劣って敗れたことについては驚きを持って伝えた。

過去のACLにおいて韓国勢は、唯一の二桁優勝回数(11回)を記録。最多優勝数も浦項スティーラーズがアル・ヒラル(サウジアラビア)と並んで3回をマークしている。しかし、ここ最近は全北現代が優勝した2016年を最後に、3年連続で決勝進出を逃しており、『スポーツソウル』は、この結果が「Kリーグの下落が顕著に表れている」と表現した。

一方で、日本勢については「2017~2019年に3年連続で決勝に進出している。そのなかで2度優勝(17年・浦和レッズ、18年・鹿島アントラーズ)を獲得した」ことに触れ、「著しい成果を出している。いつの間にか日本勢は通算7回の優勝とし、Kリーグの後に続いている」ことを指摘した。

2009年から16年までは韓国と中国勢の躍進が見られたACLだが、同紙はその間にJリーグ勢が「ACL制覇を見据えた確実なスケッチを描いていた」とし、その最たる要因に「2017年からDAZNグループ(旧パフォーム・グループ)が10年総額2,100億円超の大型放映権契約を締結したこと」を挙げた。

この時期を起点に「Jリーグはルーカス・ポドルスキ、フェルナンド・トーレス、アンドレス・イニエスタ、トーマス・フェルマーレンといった欧州トップクラスの選手を大勢迎え入れた。外国籍選手の割合が最も大きいブラジル人選手の質もますます高まっている」と分析している。

そのうえで同紙は「これらの要素が重なり、Jリーグがおおむね力量を発揮している」とし、「過去にKリーグは、ACLの舞台でJリーグの色とりどりなサッカーに対して、強い圧迫で対処して勝利してきた。しかし、現状ではJリーグのチームが、Kリーグ勢の圧迫を免れるほどの力量のある選手が並んでいる。このままでは(韓国勢は)確実に上昇気流に乗るJリーグとの競争で敗れ、今年もアジアトップの夢は遠ざかっていく」と、日本勢の躍進に危機感を抱いているようだ。

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