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【中村憲剛のMSN】隙があるのもレアルらしさ。中村憲剛が見るジダンのカリスマ性

みなさん、こんにちは。中村憲剛です。世界中のサッカーファンが注目するクラシコが延期されましたね。待ちわびていただけに残念ですが、仕方がありません。そこで――というのも何ですが、前編と後編の2回に分けて、レアル・マドリーとバルセロナの「現在値」を僕なりの視点で探ってみたいと思います。まず前編は9節を終えて2位につけるレアルの現状をどう見るか。果たして、必然か偶然か、それとも……。さっそく話を進めていきましょう。

正直、開幕前の時点では明るい見通しは立ちにくい状況でしたね。プレシーズンマッチの出来もいま一つで、今季の補強の目玉だったエデン・アザールをはじめ、ケガ人もいましたから大丈夫だろうかと。でも、フタを開けてみれば首位争い。上々の出来とは言わないまでも、まずまずのすべり出しという感じ。乱暴に言ってしまうと、いつもの顔ぶれがそろえば強い――ということですね。

何しろスタメンの大半がチャンピオンズリーグ(CL)3連覇に貢献した実力者ばかり。クリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス=イタリア)こそいませんが、残ったメンバーが額面どおりの力を発揮すれば、そう簡単には負けない。ただし、その状況にもっていくこと自体が簡単じゃない。いかに当代屈指のタレントたちをその気にさせて、気持ちよくプレーさせるか。その点はやはりジネディーヌ・ジダン監督の手腕でしょうね。

超一流ともなれば、それぞれサッカーについて一家言をもっている。我こそ戦術――と言ってもいいようなツワモノばかりですから、指揮官によほどのカリスマ性がなければ彼らを一つに束ねるのは難しい部分があるのかなと。ジダンはサッカー史に残るレジェンドですからね。昨季監督の座を追われたジュレン・ロペテギ(現セビージャ)やサンティアゴ・ソラーリにはない特大のカリスマ性がある。だから当代の名手たちも耳を傾ける。レアルという特殊なクラブを率いるには打ってつけの存在なのかもしれないですね。

■ハメス&ベイルも使いこなす

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ただ、今季はさすがにジダンと選手たちとの関係がギクシャクするんじゃないかと思いました。ガレス・ベイルやハメス・ロドリゲスなど放出をささやかれた選手たちが残留したので。彼らは言わば構想外扱いされたわけですから、多かれ少なかれシコリやわだかまりが残るのかなと。ところが、ジダンも選手たちも何事もなかったかのように使い、使われている。事情はどうあれ、やるべきことはきっちりやりますよと。たぶん、このクラブならではのブランド力がそうさせるんでしょうね。レアルの一員としてピッチに立つことの誉れみたいなものを選手たちが感じているような気がします。

プロなら当然と言われれば、そのとおり。でも、プロも人の子ですから。自分は本当に必要とされているのかどうか、モチベーションの点で浮き沈みはあるでしょう。ジダンはそのあたりを心得ていて、人心掌握が上手なのかもしれないですね。同じ言葉をかけられても、ほかの監督たちから言われるのと、ジダンから言われるのとでは選手側の受け取り方もまったく違うと思いますよ。ジダンから「最高のプレーだったぞ」なんて言われて、その気にならない選手は少ないでしょう。たとえ超一流の名手であっても。

それこそカリスマの強みですね。普通の言葉が、ジダンにかかると「魔法の言葉」に変わるんじゃないかと。だから選手たちの自信を回復させる力は凄いと思うんです。ジダン自身がレアルというクラブをよく知っているのも大きいでしょうね。このクラブにおいて何をすべきで何をしてはいけないのか。それを知り尽くす意味でもジダンの言葉には圧倒的な説得力があるような気がします。監督に復帰して歴戦の勇士たちをスタメンに戻したのも「スターありき」というクラブの伝統に忠実だからでしょうね。単なる世代交代は彼らを控えに回す大義名分にはなり得ませんよと。

■アザールが本領発揮すれば…

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試合内容には隙もありますが、それもある意味ではレアルらしさ。3連覇を成し遂げた頃もそうでしたからね。でも、敵陣に押し込んで点を取る力もあれば、相手を自陣に引き込んでカウンターから仕留める力もある。とにかく懐が深い。これという形がない反面、いかようにも戦える。凄い武器をたくさん持っている強みですね。反面、いつもの顔ぶれはほぼ替えのきかない選手たちなので、選手層は必ずしも厚くないという弱みはありますが……。その点を除くと、あとは「アザール待ち」かと。

現状では太目残りやケガ明けなどコンディションの面で気がかりな部分はありますが、実力は折り紙付きですからね。アザールと周りの選手たちとの関係性も、まだ互いに気を使いながらプレーしている印象ですね。ボールを介して対話している段階。アザール自身のプレミアからリーガへのモード変更も必要ですから、完全にフィットするまでにはもうしばらく時間が必要な気もします。

そう考えると、クラシコの延期は必ずしも悪い話ではないのかもしれませんね。ともあれ、今季の上積みは事実上、このアザールだけですから、どう考えても最重要人物。12月の決戦までに、どこまで仕上がるか。チームとして機能するタイミングが早ければ早いほど、クラシコも盛り上がることになるでしょう。その頃、迎え撃つバルセロナはどうなっているのか。そのあたりを含めた考察は次回の後編でお届けします。

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