ドイツが誇る快足ストライカー、ティモ・ヴェルナーのRBライプツィヒからチェルシーへの移籍がほぼ確実となっている。この移籍は「自身で価値を証明してきた」からこそのものと言えるだろう。また、本人の「僕にとっては国外の方が魅力的」という希望にも添うものだ。
フランク・ランパード率いるチェルシーに待望のストライカーが加入すれば、来シーズンこそタイトル争いを演じることが期待できる。逆に、ライプツィヒから離れるヴェルナーにとっても、チェルシーは自身の能力に最も合ったクラブになりそうだ。
ヴェルナーが最初に興味を示していたバイエルンでは、チームに十分フィットするとは、幹部全員が思っていなかった。また、リヴァプールではコロナ禍の影響があり、用意するつもりであった移籍金は5500万〜6000万ユーロ程度。その額でヴェルナーを獲得することは難しい。彼個人にとっても、モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノといった錚々たる面々と競争するのは簡単ではなかったはずだ。だが、チェルシーであれば、話は変わってくる。
■ランパード直々の説得が奏功する
Goalスタンフォード・ブリッジでは、ランパードの指揮下で勢いづくチームでも、ヴェルナーは即戦力として、そしてエースとして歓迎されることだろう。
ヴェルナーは、ランパード監督から熱烈な説得を受けたことに感銘を受けたと伝えられる。5月にヴェルナーは「単純に、他のリーグで挑戦することが、ブンデスリーガでの挑戦よりもすこしだけ魅力的に感じただけなんだ」とバイエルンへの移籍を否定しつつ、こんなことも語っていた。
「もちろん(クラブと自分が)互いに十分感謝し合える関係があるかどうかも重要だ。だからこそRBライプツィヒの決断を受け入れたわけだし、次のステップでもそういう気持ちになれるクラブを選ぶよ」
チェルシーとランパードに対しては、明らかに「そういう気持ち」になっているだろう。それでは、なぜヴェルナーとチェルシーはそこまで相性がよいと言い切れるのだろうか。
ライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督と同様に、チェルシーでのランパードは、ボールポゼッションとプレッシングスタイルをミックスさせた戦術を敷いている。相手がボールを持っているときは、MFとDFは高い位置からアグレッシブにプレッシャーをかけ、常に攻撃のスイッチを入れるタイミングを狙っている。当然、ヴェルナーのような素早いプレッシングができる選手はこのスタイルで大きな役割を担える。
逆に、自分たちがボールを持っているときは、ランパード率いるチェルシーはじっくり行動する。特にフィールドの後方3分の1の部分ではショートパスを多用する。セントラルMFが敵をひきつけポジションから外し、スピードのある選手が活きるスペースを空けようとする。道が見えればすぐに、チェルシーは光の速さでスイッチを入れる。必然、試合は縦に速く、より直接的なものになっていく。
ランパードの戦術の基本になっている4-3-3の布陣におけるキープレイヤーは、イタリア代表のジョルジーニョ(28)。中盤の守備的エリアではボランチのように振る舞い、フランスのW杯優勝メンバーであるエンゴロ・カンテ(29)やマテオ・コヴァチッチ(26)、メイソン・マウントの要求に合わせてプレーする。
■若手でも信頼するクラブ
チェルシーはアンダー世代の移籍ルールへの抵触を糾弾されたことで、2019年は新たな選手との契約を結ぶことができなかった。2019年夏にランパードがマウリツィオ・サッリの後を引き継いだ際には、その状況を活用し、チームの根本的な若返りに着手した。それ以降定期的に出場している選手として、フィカヨ・トモリ(22)、左ウィングでイングランド代表のカラム・ハドソン=オドイ(19)、サイドバックのリース・ジェームス(20)などがいる。
昨年の移籍禁止の影響で、コロナ禍にも関わらず、補強にかけられる金銭的余裕が少し生まれることになった。さらに、現在期限付き移籍中のアルバロ・モラタのアトレティコ・マドリーへの完全移籍が決まり、5600万ユーロ(約67億2000万円)の移籍金が振り込まれる。一方で、年俸が高額なペドロやウィリアンの契約は延長しないことで、サラリーカットもできた。
2月には、ハキム・ツィエクが4000万ユーロ(約48億円)でアヤックスから移籍することが決定。ティモ・ヴェルナーが次の目玉補強だとしたら、3人目は、レスターのイングランド代表DFベン・チルウェル(23)だ。いずれも主軸を担っていける選手たちである。
また、ヴェルナーは24歳とチェルシーでは十分若く、平均年齢を引き上げる年齢ではない。同時に数多くの国際試合を経験してきたことで、すぐにリーダーになれるような鍛錬を受けているはずだ。いずれにせよ、レギュラーの座が待ち受けていることになる。
■ヴェルナーはチェルシー攻撃陣のキーパーソンに

左ウィングはヴェルナーの得意とするポジションだが、チェルシーにはカラム・ハドソン=オドイや、元ドルトムントのクリスチャン・プリシッチ(21)がいる。しかし、この2人は常に結果を残せているわけではない。一方、右ウィングにはアヤックスのツィエクが加わることが2月から決まっている。ヴェルナーとよく合うパートナーとして、固定されることだろう。中央でランパードが最も信頼を置くのは地元出身のタミー・エイブラハム。ここまで13ゴールとチーム最多得点を挙げている。そして、ミヒー・バチュアイ(26)とオリヴィエ・ジルー(33)はバックアップ以上の存在にはなれていない。
エイブラハムは安定感と決定力があるため守備的なタスクをあまりする必要がなく、最も必要とされていた攻撃の最終経由地となった。彼がいることで、流動的でエネルギッシュな攻撃は、長い目で見るといくぶん計算が立つようになってきた。だが、29試合での得点数は59とプレミアリーグトップ4の中では最も少なく、39失点は最多となっている。チェルシーが守備的なポゼッションを採用した試合は常に上手くいっていたわけではない。前線と最終ラインの距離が長く間延びしたせいで、プレスがかかりづらくなっていた。つまりチェルシーはボールを奪われた直後のカウンターに弱いのだ。
ランパードは、来シーズンはこの課題によりスピーディに対処できるだろう。
ヴェルナー以上に速く、走ることが好きなストライカーはそう多くはないだろう。そしてこれほど器用な選手もいない。ナーゲルスマンの下で狭いスペースで働くことを学び、選手として成長を遂げた。エイブラハムよりもプレッシングへの対応が上手く、ウィンガーが中央に切れ込んで来た場合にも新しいスペースを探せるようなインテリジェンスを兼ね備えている。もちろん決定力は議論するまでもない。要するに、チェルシーはティモ・ヴェルナーのようなストライカーを探し求めていた。
ヴェルナーが報道通り、チェルシーに加わることとなれば、すぐにチームにフィットし、重要な選手の一人となるはずだ。
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