レギュラー確保の川島永嗣、求められるは昨季に続くチームの大挽回【海外日本人前半戦総括】

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海外で戦うサムライたちは2017-18シーズンの前半戦をどのように過ごしたのか? 歓喜の瞬間を迎えた者、充実の日々を送った者、葛藤してもがき苦しんだ者……。彼らが過ごした半年を、改めて振り返る。

川島永嗣(メス)

前半戦結果:11試合に先発フル出場(2勝1分8敗)、22失点。

チーム内序列:トマ・ディディヨンと第1GKの座を競っていたが後半戦はレギュラー確保へ

前半戦採点:70点

後半戦の目標:ゴールの番人としても、メンタル面でもチームを支え、リーグ・アン残留を手にいれること。

文=小川由紀子

経験値の川島と生え抜きのディディヨン

今季のメスのゴールマウスにはどちらが立つことになるのか?

入団初年度の昨季、出場の確約がなかった状況を覆して終盤の4月からゴールを守り、1部残留に貢献した経験豊富な川島永嗣か、あるいは昨季の第1GKでクラブ生え抜きの若手、トマ・ディディヨンか。

今シーズンの開幕前、メディアや批評家たちも確信が持てていなかった。新シーズン展望といった企画でも、メスのGK欄には、『KAWASHIMA/DIDILLON』というように、両者を並べて記していたのを複数目にした。

しかして、8月5日の開幕戦、対ギャンガン戦でゴールマウスに立ったのは、ディディヨンだった。しかしながらフィリップ・ヒンシュベルジェ監督の心が決まっていたわけではなく、4節から2試合は川島が、その後はまたディディヨンが、というように、2人は交互にピッチに立った。

不安定だったのはクラブの成績も同様で、開幕から連戦連敗で最下位に沈むと、10節のディジョン戦に敗れたタイミングでヒンシュベルジェ監督は更迭。後任にはかつてル・マンで松井大輔を指導したフレデリック・ハンツが着任したが、新指揮官もすぐにはどちらをナンバー1GKとするか決めることはできず、交代制は監督交代後も続いた。

このように頻繁にGKが変わる状況はチームにも本人達にも好ましくない。ハンツ監督は、12月上旬のニース戦後に今季の正GKを決定すると一度は発表した。しかしその後、「前半戦いっぱい様子を見る」と前言を撤回。

そんな矢先、ディディヨンが腰痛を発症してプレー不能な状態となると、おのずと前半戦の残りの試合は川島がゴールを守ることになった。ディディヨンの腰痛は椎間板ヘルニアであると診断され、1月9日、クラブはディディヨンが手術での治療を選択したことを公式リリースで発表した。22歳の将来有望株は少なくとも数週間は離脱することになる。

求められる川島の経験値

ハンツ監督の正式決定なくして、後半戦は川島がゴールを守ることになったわけだが、仮にディディヨンの故障がなかったとしても、監督が川島を選択していた可能性は高い。

ディディヨンは6節のアンジェ戦でクリーンシートを守り、メスの今季初勝利に貢献したが、パフォーマンスの波が大きく、安定度は高くない。一方の川島は、パリ・サンジェルマン相手に1-5、マルセイユ戦では0-3と大敗も喫しているが、同様にファインセーブも多く「川島のセーブがなければあと2、3点はとられていた」と評価は高い。

前任者のヒンシュベルジェ監督も「GKとしての才は両者拮抗しているが、今の厳しいチーム状態にあってはエイジの経験値が必要だ」と話していた。夏のメルカートで昨季の得点ゲッターを揃って手放したメスにとって、今季がスロースタートとなることはある程度予想はついていたが、それ以上の敗戦続きでチームはすっかり自信を失っていたのだ。

新加入の攻撃陣がようやく起動

川島が登板した前半戦最後の3試合で、メスは2勝1分と無敗をキープし、望みうるベストの形で前半戦を終了。年明けの初戦となったフランス杯でも、3部所属のダンケルクに4-2で勝利をおさめ、前半戦の好調を継続した状態でチームはリーグ・アンの後半戦、13日のディジョン戦に突入する。

後半戦スタート時、最下位のメスは19位のアンジェと7点差、しかし最も近い残留圏内のトゥールーズも8点差と、まだ十分残留のチャンスはある。

メスは昨季も後半戦開始時は18位と降格圏内にいたがその後24点を積み上げて最終的には14位でシーズンを終えた。さらに昨シーズンのこの時期の失点数は「39」で、今季の「34」よりも多かった。

新加入のフォワード陣、ノラン・ルーやエマニュエル・リヴィエールらにも徐々に当たりが出てきた。この調子で着実に勝ち点を積み重ねていけば、昨季並の挽回は可能だということを、選手達も自覚していることだろう。

その状況の中、チーム最年長であり、代表を含めた経験が豊富な川島がピッチの後方で構えていることがチームにもたらす影響力は大きい。第4節から20位の座を独占しているメスが、降格ラインを脱出して残留、というドラマチックな展開に川島永嗣がどれだけ貢献できるかが、後半戦の見どころだ。

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