3月11日にShonan BMW スタジアム平塚で明治安田生命J1リーグ第3節の湘南ベルマーレvs名古屋グランパスが行われる。
失意の降格から1年でJ1復帰を果たした両者が早くも激突。昨季J2では1勝1敗と五分に終わった一戦だが、今回はいかなる結果を見るのか？
■堅実な戦いぶりで公式戦3試合無敗の湘南
「ALIVE」を今年のスローガンに掲げ、より攻撃的なサッカーを展開する湘南が、2018シーズン良いスタートを切った。J1で湘南が開幕2試合無敗を記録したのは中田英寿や呂比須ワグナーが在籍していた1998シーズン以来となった。
開幕戦で同じ昇格組のV・ファーレン長崎に2-1で競り勝つと、続く川崎フロンターレとの神奈川ダービーでは1点を先行されながらも、22歳の大卒ルーキー松田天馬がプロ初ゴールをマーク。昨季王者相手に一歩も引けをとらない攻撃的なスタイルを見せた。
川崎Fとの戦いを振り返り曺貴裁監督は「同点でしたが、まだまだ我々とは差がある。その差を埋めるべく、ホームではもっと精度の高い試合ができるようにしたい」と王者との力の差を指摘しつつも、「2年前に比べると矛と盾がしっかり出せるようになった」と満足感を示した。
開幕2試合で1ゴール・1アシストと結果を残している松田は「去年と比べ物にならないくらい、少しずつだけど成長している」と自信を覗かせた。曺監督は松田について「22歳はどのチームでも主力になっていないといけない歳」と前置きしつつも「もっともっとリーダーシップを発揮して、攻守のどの場面でも存在感を出せるような選手になってほしい」と期待を込めて語っている。
湘南が掲げる「ALIVE」というスローガンの意味を曺監督は「自分たちがボールを持っているとき、相手がボールを持っているとき、すべての面で主導権を握っていく」ものとしている。
難しい状況でも下を向かずに、常にアグレッシブな姿勢を崩さない。より進化した湘南が今季のJ1で台風の目となるかもしれない。
■虎視眈々と開幕3連勝を目指す名古屋
開幕ゲームのガンバ大阪戦の衝撃的な結末から早くも2週間が経とうとしている。
J1復帰初年度ながら、開幕前に元ブラジル代表FWジョー、オーストラリア代表GKランゲラックといった大物助っ人を迎え入れ、多くの話題を呼んだ名古屋が2試合でその実力をまじまじと見せつけている。
とりわけ開幕2試合で4ゴールを挙げたのはすべてブラジル人だった。今季から10番を背負うガブリエル・シャビエルが、G大阪戦、続く磐田戦で2ゴール、ホーシャ、そしてジョーが決めている。
「いい結果を残せてすごく嬉しい」とJリーグ発ゴールを記録したジョーは、卓越したボールコントロールと対人の強さをいかんなく発揮。躍進を狙う名古屋にとって欠かせない存在であることを早くも証明した。
風間八宏監督も「今までよりもかなり速いテンポで崩せている」とチームの出来に満足の様子。開幕2試合でリーグ最多の枠内シュート数「13」を記録するなど、チーム全体がよりアグレッシブさを増している。7日のJリーグYBCルヴァンカップでは若手主体で臨み、浦和レッズに1-4と敗れたものの、主力組は揃って温存できた。
湘南とはJ1での過去の対戦成績で14勝1分9敗と勝ち越し中。さらに、J1に限っては湘南相手に19試合連続得点中だ。これまでよりもはるかに攻撃力を増した前線がゴールラッシュとなるのか、注目だ。
昇格組の今後を占う重要な一戦は、11日16時にShonan BMW スタジアム平塚でキックオフを迎える。
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