フランスで『秋季のチャンピオン』と呼ばれる、前半戦の王者はパリ・サンジェルマンだ。といっても、驚きでもなんでもない。2節でレンヌに負けてやや後退したが、4節終了後に首位に立ったあとは、その座をゆうゆうとキープしている。
開幕後14連勝し、前半戦はドロー2試合のみで黒星がなかった昨シーズンに比べると、今季はすでに3敗しているが、ネイマールが残留し、アンヘル・ディ・マリアとキリアン・ムバッペは絶好調、新戦力のFWマウロ・イカルディも即戦力として活躍している今季の彼らの攻撃力に匹敵できるクラブは他にない。ゆえに、主力が全員そろって長期欠場にでもならない限り、彼らの優勝はほぼ確定。今季もリーグ・アンの優勝戦線にサスペンスはなさそうだ。
しかし面白くなりそうなのは、チャンピオンズリーグ出場権をめぐる2、3位、そしてヨーロッパリーグ行きをかけた4位争い。今季は、ポディウム常連のリヨンと、昨シーズン準優勝のリールが序盤で大コケしたことで、上位のランキングが混沌としている。
リヨンはチーム改革に失敗し、前半戦はわずか7勝で12位。リールも勝ち試合の波を継続できないアップダウンが続き、一時10位まで沈んだ。しかし15節から4連勝で、なんとか4位まで順位を戻してきた。
その間に、PSGに次ぐ2位に躍り出たのがマルセイユだ。
Getty Images今季はエースのフロリアン・トヴァンが足首を手術して長期離脱するなど、戦力的には決して充実していないが、新監督のアンドレ・ヴィラス・ボアスの指揮のもと、尻上がり的にチームが機能してきている。11月は4戦全勝。12節から前半戦最後の19節まで7勝1分けの無敗と、良い波を持続している。
今季の彼らは、ディジョン、アミアン、メスといった下位のチームに限って勝ち点を取り損ねているのが泣き所で、前半最終節の19位のニームとの対戦も、ホーム試合でありながら前半戦をスコアレスと怪しい展開だった。しかしハーフタイムにAVBが、「心配ない。後半はもっと元気よくいこう!」と選手を鼓舞し、それが3-1という結果につながった。新監督は、選手にやる気を出させるメンタル的で、大きな効果を生み出している感じだ。
今季は上位常連チームがつまずいたせいもあり、10位くらいまでの勝ち点が非常に接近していて、19節を終えた現時点でも、数字上、1試合の結果で8位のチームが4位にジャンプアップできる範囲内にいる。前半戦を3位で終えたレンヌも、12月頭には11位にいた。
逆に11月には2位だったアンジェは、連敗が響いて8位まで後退している。しかしこの調子だと、3位以下の順位は後半戦も激しく入れ替わりそうだ。
一方、降格ランプが点滅しているのが、最下位に沈むトゥールーズ。今季ディフェンスラインを統率するはずだった昌子源は開幕直前の調整試合で腿裏の腱を負傷して開幕戦から欠場。第7節のアンジェ戦で復帰するも、この試合で右足首を負傷してしまった。その間、監督もアラン・カサノバからアントワン・コンブアレに交代している。後半戦、全快した昌子が、リーグ最弱のディフェンスを立て直せるかにも注目したいところだ。
■前半戦MVPは名前もユニークな…
Getty「やっぱりコイツはすごい!」となると、ますますパワーも自信もアップしているムバッペだが、PSGほどのチーム力はない中で、11得点のムバッペに迫る10点を挙げているリールのナイジェリア人FWビクター・オシメーンを選出したい。
得点の8割はゴール至近距離から決めたもので、いわば純粋なフィニッシャータイプ。リールはリーグ・アンでは珍しく、ゴールエリア内に人数をかけて攻め込む戦術を採用していて、その勢いあるハイスピードの攻撃アクションの中で的を射止める、あるいはセカンドチャンスを決めきる反射神経の良さと決定力が彼の魅力だ。逆に言えば、彼の持ち味が、チームのスタイルに見事にフィットした。この年末で21歳になったばかりと若く、ドイツのヴォルフスブルク、ベルギーのシャルルロワを経て欧州リーグ参戦4年目、リールには今季入団したばかりで、この順応具合も評価できる点だ。
■ビッグクラブから次々金星の古豪がサプライズ
Getty Imagesシャンパンの産地、シャンパーニュ地方にある、優勝6回を誇るかつての名門スタッド・ド・ランス。
前半戦を6位で終えたが、1試合未消化の試合で勝ち点3をとったとするなら、現在4位のリールを得失点差で上回る。今季の黒星は4試合のみだ。
さらに特筆すべきは、PSGに2-0、マルセイユに2-0、リールとレンヌにも2-0で勝ち、サンテティエンヌに3-1など、ビッグクラブから勝利をもぎとっていること。しかも彼らは、2シーズン前はリーグ・ドゥ(フランス2部)にいた。現監督のダビ・ギヨンは元ユースチームの監督。降格が濃厚だった2015-16シーズンの終盤、ファーストチームの指揮官に抜擢されて再建を託されると、降格後2季目で優勝し、トップリーグ復帰を実現させた。
復帰初年度の昨シーズンも、マルセイユやPSGを倒した「ジャイアントキラー」だった彼らだが、昇格を勝ち取ったチームの主力はごく一部で、現メンバーは、リーグ・アン昇格とともに加わった選手が中心だ。しかし若く勢いのある選手をのびのびとプレーさせることに長けたギヨン監督が、どんな相手にも精神的に負けないチームを作り上げた。いまやどのクラブも、「スタッド・ド・ランス戦は警戒する」と恐れをなす存在となっている。
■期待はずれに終わった大改革のリヨン
Getty実際、『賭け』だった。
3シーズン半率いた前任者ブルーノ・ジェネジオ監督のもとで行き詰まり感があったところで、辣腕会長オラス氏は、01-02シーズンから7連覇したときの立役者、レジェンド、ジュニーニョをテクニカルダイレクターに招聘することを決めて抜本的な改革に打って出た。ところが彼が選んだブラジル人監督シルビーニョは、開幕戦から2連勝したものの、その後は3分4敗の無勝と勝ち星に見放され、14位まで転落したところで更迭。
後任には昨シーズンまでマルセイユを率いていたルディ・ガルシア監督が就任し、一時は7位まで順位を戻したが、よくよく見れば、勝ち試合はメス、トゥールーズ、ニームといった下位チームとの対戦ばかり。リールやマルセイユ、レンヌといった強豪にはことごとく敗戦をくらい、降格ゾーンからわずか9ポイント差の12位と、ここ最近のリヨンにはありえなかった位置で前半戦を終えた。
選手の発言にも「なんだかドツボにはまっている」という迷走感が漂っている。この冬休みで心機一転できれば良いが、さもなくば…といったところだ。
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です

