元ミラン会長のシルヴィオ・ベルルスコーニ氏が、イタリアメディア『ANSA』のインタビューに応じ、ジェンナーロ・ガットゥーゾに対し戦術変更を要求した。
31年間にわたりミランの名物会長として知られたベルルスコーニ氏は、在任中から歴代監督に対し戦術上のダメ押しを加えていたが、退任後の現在も変わらないようだ。ヴィンチェンツォ・モンテッラの下で不振に陥ったミランを立て直し、公式戦12試合負けなしで5連勝と好調のガットゥーゾにも注文を付けた。
「リーノ(ジェンナーロの愛称)のことは大好きだ。成功をつかむため、勝利のために良いプレーを見せようとどん欲だし、チームを上手く指揮している。ミランが成功を収めるために重要な人物だった。だが戦術上、私は彼に賛成できない」
元会長はスペイン人FWスソを中央で起用する構想を推しているものの、ミラン指揮官を説得することに失敗。メディアを通して自身の正当性を訴えた模様だ。
「私は彼を説得することはできなかった。ミランが勝つためには、ワントップではダメだ。ツートップで後ろにカカーのような選手を置くべきだ。チーム内にCFの選手はいる。下部組織から育った若手選手も上手く機能している。それにスソという素晴らしい優れたセカンドトップがいるではないか」
「彼にボールを渡せば、相手を1人、2人、3人と抜くことができる。だが今のようにサイドに追いやられていては、相手選手を抜いてもゴールが遠くて、稲妻シュートを放つことができない。エリア内にいれば、ゴールを量産し、何度もミランを勝利へ導いてくれるだろう」
ミランは、2018年に入ってから無敗をキープ。チャンピオンズリーグ出場圏内の4位インテルまで7ポイント差に迫っている。ベルルスコーニ氏は自身の主張する戦術を採用することで、更なる飛躍が期待できると考えているようだ。


