■プレミア第15節 アーセナル 1-3 マンチェスター・U
アーセナル:ラカゼット(49分)マンチェスター・U:バレンシア(4分)、リンガード(11分、63分)
現地時間2日、イングランド・プレミアリーグ第15節が行われ、アーセナルとマンチェスター・ユナイテッドによる上位対決は3-1でユナイテッドに軍配が上がった。
勝ち点4差で迎えたこの大一番、ともにリーグ3連勝と好調同士の一戦だったが、開始早々にスコアが動く。4分、ローラン・コシールニーのサイドチェンジを高い位置で奪ったアントニオ・バレンシアが中央のポール・ポグバに預け、ペナルティーエリア内右でリターンを受けると、そのまま右足を振り抜く。これがブロックに入ったナチョ・モンレアルとGKペトル・チェフの股を抜けて決まり、ユナイテッドがあっさりと先制する。
さらに11分、シュコドラン・ムスタフィからのパスを奪い、ロメル・ルカクからアントニー・マルシャルへとクサビのパスが通ると、スイッチしてエリア内に飛び込んだジェシー・リンガードが流し込み、ユナイテッドが追加点を挙げた。
ジョゼ・モウリーニョ監督の下、構える守備で強さを見せてきたユナイテッドだが、2得点とも前からのプレッシングが奏功しており、センターバックからビルドアップするアーセナルへの対策が実る形となった。
一方、早くも2点のビハインドを背負うこととなったアーセナルだが、追い討ちをかけるかのように、ムスタフィが負傷し、15分にアレックス・イウォビとの交代を強いられる。さらに、2点を奪ったユナイテッドは得意の構える守備へとシフトし、アーセナルの反撃に備えた。
こうなると、得意のポゼッション率は高まるものの、アーセナルの攻撃はゴール前でことごとくユナイテッドの堅守に跳ね返されてしまう。それでも32分、左サイドを抜けたアレクシス・サンチェスの折り返しを、ニアサイドで受けたアレクサンデル・ラカゼットが深くえぐってGKダヴィド・デ・ヘアと対峙。DFも戻る中でシュートフェイントを繰り返し、放ったシュートはDFに当たってクロスバーを叩く。さらにこぼれ球をグラニト・ジャカが狙うも、ゴール左へと外れる。
前半終了間際には、FKからジャカともつれたルカクに当たってあわやオウンゴールという場面も、GKデ・ヘアが素晴らしい反応ではじき出し、ユナイテッドが2点をリードしたまま試合を折り返した。
迎えた後半、攻めるしかないアーセナルは49分、サンチェスからの浮き球パスに抜け出したアーロン・ラムジーが、自らシュートも打てる状況でパスを選択。これをラカゼットが決めてアーセナルが1点差に詰め寄る。
これで勢いの出たアーセナルだが、ユナイテッドも守ってばかりではない。52分、スルーパスに抜け出したリンガードがGKチェフと1対1の状況を迎える。しかしシュートはGKチェフの身体に当たって左のポストを叩き、こぼれ球をマルシャルが押し込むもDFにブロックされる。
1点を追いかけるアーセナルの攻勢が続く中、56分にラカゼットが放った強烈なシュートはGKデ・ヘアがワンハンドではじき、こぼれ球を至近距離でサンチェスが押し込むも、今度は足でブロック。押し込むアーセナルだがあと1点がなかなか決まらない。
すると63分、耐えていたユナイテッドが再びカウンターのチャンスを作る。ドリブルで持ち上がったリンガードが右のポグバに預けると、エリア内で粘ったポグバの折り返しがGKチェフとDFの間を抜け、ファーポストでフリーのリンガードの元へ。難なく押し込み、ホームの観衆を落胆させる3点目を奪った。
再び2点差にしたユナイテッドは67分にマルシャルを下げてアンデル・エレーラを投入し中盤の安定を図る。ユナイテッドとしてはここまで理想的な試合展開だったが、73分に思わぬアクシデントが起こる。ドリブルが大きくなり、奪い返そうと足を伸ばしたポグバが、ベジェリンの足を踏みつけ、一発退場。残り15分以上を10人での戦いを余儀なくされる。
すでにダニー・ウェルベックを投入していたアーセナルは、この退場を見てオリヴィエ・ジルーを投入。一方、ユナイテッドはマッテオ・ダルミアンを投入して逃げ切りを図る。
当然、試合の流れはアーセナルに傾き、圧倒的にボールを支配して攻め込むが、10人になってより専守防衛を意識したユナイテッドの守備は11人のときよりも固く、なかなか決定機を作ることができない。ウェルベックがエリア内でダルミアンに足を引っ掛けられる場面もあったが、ホイッスルは鳴らず。アディショナルタイムは5分と長めに取られたが、ユナイテッドの守備ブロックの外でのプレーが続き、10人のユナイテッドの堅守を攻略できないまま試合は終了。ユナイテッドが3-1で上位対決を制した。




