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フィッカデンティ体制の新シーズン、チームの舵は再び“攻撃”へ。ジョー離脱の穴を埋めるのは?【名古屋戦力分析】

❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

■シーズンの期待度:B
 新たな戦術にトライしている。その浸透度がカギ。

■戦力の期待度:B
 明らかに戦力不足のポジションがある。

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【今季の展望】クラブの意思は“攻撃的な戦い”

2020_02_13_Nagoya3(C)Koichi Saito

 マッシモ・フィッカデンティ監督が開幕から指揮を執る今季は、昨年とは少し違ったサッカーが見られるだろう。

 昨シーズンまでの名古屋は、超攻撃的サッカーを“売り”にしてきた。しかし秋にフィッカデンティ監督を招聘して方針転換。J1残留に向けて1つでも勝ち点を積み上げるために、無理な攻撃を手控え、まずは失点をしないことに主眼を置いて戦った。

 だが今季はその足枷も外れて本来の戦いができる。ベースとなるのはもちろん守備だが、クラブから「攻撃的な戦いを」とリクエストされたこともあり、前線からプレスをかける“攻撃的な守備”が第一。もしそこでプレスがかからなければ、しっかりと守備を固めて相手の攻撃を遅らせる手法をとる。ハイプレスによってできる浅めのラインは気がかりだが、適切なポジショニングでカバーをしたい。

 一方で攻撃には若干の不安がある。戦力的にはJ1リーグでも屈指の陣容を揃えているが、「純粋なFWが不足している」とフィッカデンティ監督が嘆くように、FWの登録は6人いるが実質はジョーと山﨑凌吾の2人のみ。しかも、ジョーが脚のけがでキャンプに参加できずブラジルで治療中だ。頼みの山﨑もキャンプ中に負傷し、練習試合では前田直輝が1トップに入って急場をしのいだ。シーズン中に起こり得る最悪の事態も想定し、ストライカーの育成は急務。もしくは実質0トップでもゴールまでの道筋を作れる戦術を構築したい。

 昨秋の監督交代後は、わずかに1勝(3分4敗)と明らかに自信を失っていた名古屋。川崎フロンターレで3年連続タイトルを獲得し、新天地を名古屋に求めた阿部浩之は「自信を取り戻せばタイトルを獲れる力は十分にある」と隠れたポテンシャルを感じ取っている。開幕ダッシュに成功し、チームとしての自信を取り戻せるか。序盤から波に乗れれば、面白いシーズンになるだろう。

【ポジション別スタメン展望】

2020_02_13_Nagoya2(C)GOAL

■GK:ランゲラックが不動の守護神

 今季もランゲラックが不動の守護神としてゴールマウスを守ることになるだろう。超人的な反応に加え、DFラインとの連携も深まっている。さらにチームが守備的な戦術に舵を切ったことで彼の負担も減り、よりセーブに集中できるようになった。もし不測の事態があっても武田洋平や渋谷飛翔など控えGKも充実している。

■DF:昨季から進んだ相互理解

 昨季と陣容に大きな変化はない。中谷進之介と丸山祐市のCBコンビは鉄板。相互理解も進み、より持ち味が発揮できる環境が整ってきた。両SBは高いレベルの選手が揃うが、宮原和也や太田宏介はケガで開幕に間に合わない可能性もある。若い成瀬竣平にとってはまたとないチャンス。しっかりと結果を出してアピールしたい。

■MF:ボランチが上位進出の鍵に

 キャンプでは、新加入の阿部浩之が絶妙なバランスを取ってチームの核となっていた。果たしてリーグ戦でどんな化学反応を見せるか、楽しみにしていきたい。またボール奪取力に長けた稲垣祥と米本拓司のダブルボランチが、得意の守備面だけではなく、攻撃面でも力を発揮することができれば上位進出も可能になるだろう。

■FW:多士済々の両ウイング

 ジョーの負傷により、純粋なFWは山﨑凌吾のみ。ただ山﨑の献身性と機動力はチームにジャストフィットしており、ケガの状態は気がかりだが、起用法によっては大きくブレイクしそうな予感もする。左右のWGに配置されるメンバーも多士済々で、強力な武器を持っている選手ばかり。チャンスメイクだけでなくフィニッシュにどんどん絡みたい。

【開幕戦の見どころ】vs ベガルタ仙台、ジョーを欠き決定力に不安も…

2020_02_13_Nagoya4(C)J.LEAGUE

■2月22日(土)14:00~ ベガルタ仙台 vs 名古屋(ユアテックスタジアム仙台)

 昨年、名古屋はルヴァンカップも含めて仙台と4度対戦して1勝3敗。特にユアスタでは勝つことができなかった。だが逆に開幕戦は4連勝中(内アウェイ3勝)と無類の強さを見せる。試合内容も求められるが、まずは勝ちにこだわりたい。

 注目したいのは両サイドのアタッカー陣だ。昨年チームトップの9ゴールを挙げた前田直輝や、横浜F・マリノスから復帰したマテウスが入ると思われるが、高い技術を誇るガブリエル・シャビエルや相馬勇紀も虎視眈々とその座を狙っている。

 いずれにしてもサイドに強みが出来るのは間違いない。そこを起点にしていかにチャンスを作り出すかが勝負のカギになる。ジョーを欠き決定力に不安を抱える中で、いかにフリーの選手を作り、余裕を持って得点できるかが課題となる。

文=斎藤孝一

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