今夏セビージャからバルセロナに移籍したDFジュール・クンデは、右サイドバックでの起用が多い状況にも、自身がセンターバックの選手であると考え続けているようだ。
バルセロナ加入後、チャビ監督に右サイドバックとして起用される回数が多いクンデ。しかしスペイン『エル・パイス』とのインタビューに応じたフランス代表DFは、自身のポジションがあくまで最終ラインの中央であることを強調している。
「センターバックが僕のお気に入りのポジションで、そこでプレーするのが好きだね」
「監督はそのことを知っている。セビージャではいつだってセンターバックとしてプレーしてきたんだ」
「チャビとそのことについて話したか? そうだね。でも、それは対戦相手にも関係することだ。自分の特徴的にサイドバックを務める方が良い試合、センターバックの方が良い試合がある。サイドバックのことも悪くは思っていないさ。でも育成年代の僕はいつだってセンターバックだったし、そのポジションが最も多くのコンセプトを体得している」
またサイドで1対1の勝負を仕掛けるより、空中戦を競り合う方が好きなのかを問われたクンデは、次のように返答した。
「そういうことじゃない。僕が良いジャンプをすることは確かだけどね。ジャンプはずっと練習してきたことだし、今なお改善に務めている。僕の身長はそこまで低くない(178センチ)けど、自分より高いストライカーたちもいるし、その差を埋めるためには良いジャンプ、良いタイミングが必要なんだよ」
「僕はボックスジャンプや、足を強化する練習に取り組んでいる。自分のプレーに必要なことだし、そうするのが好きだからね。僕はずっとバスケットが好きで、それも絡んでいるね」
クンデは長引いたバルセロナ加入、選手登録までの経緯についても語っている。
「確かに長い時間がかかった。でも選手登録の問題は解決すると信じていたし、自分のできることをしていたよ。チャビも僕と同じように、早くプレーさせしたくてしょうがなかったんじゃないかな。とにかく、力強く練習に励み、待つしかできなかった」
「バルセロナのパランカ(経済的テコ入れ)がどういうものだった知っているか? パランカについて耳にはしていた。でも、あんまりよく分かってないね」
「ここでびっくりしたこと? 人々の期待だね。信号で僕のことを止めたり、車の窓を叩いたり。このチームが期待を生み出していることは理解しているよ。バルセロナは多くの補強を実現して、人々の期待を生み出した」
クンデはその一方で、自分が参考している選手やその特徴についても語っている。
「セルヒオ・ラモスの意思の強さ、リーダーシップが好きだ。それと決定的な活躍を見せる器の大きさも。それとチアゴ・シウバの潰しやプレービジョンも好きだし、あとヴァランはラモスとチアゴ・シウバを混ぜ合わせた感じだ。速くて、プレーに確信があってね。ただ、僕にはほかにも目指す人がいる」
「それはネルソン・マンデラだ。僕は多くの人物から感銘を受けてきたけど、彼は特別なんだよ。彼に関するいくつかの本を読んだけど、すごいヒストリーだよね。自分の信念のために牢獄にいるなんて、凄まじいことだ。“闘う”ってそういうことんだよ」


