長らくごたごたが続いた末、先月19日についにレオン・ゴレツカの移籍が決まった。ゴレツカは、22歳にしてドイツのフットボール界において最も有望な選手の一人に数えられているMFだ。FCバルセロナへ移る道でもなく、シャルケに留まる道でもなく、彼は2018-19シーズンからバイエルンでプレーする道を選んだ。
これから彼は、トップスターのひしめくバイエルンで豪華な選手陣の一角を占めることになるだろう。ゴレツカはバイエルンのスターティングメンバーにどのように組み入れられるのか。10日、両チームはブンデスリーガで激突することになるが、ゴレツカにとって難しい一戦を直前に控えた状況で、『Goal』は4つの可能性を考えてみた。
■プラン1:4-1-4-1(4-3-3)の布陣における“8番”
おそらく最も可能性が大きいのは、ゴレツカをやや右寄りの8番の位置に置く4-1-4-1(あるいは4-3-3)のプランだろう。これは、プレーヤーとしてのゴレツカの特徴に最も適した、そして最も一般的なプランである。4バックの前でハビ・マルティネスが単独でボランチの役割を担い、攻撃のスイッチを入れる中央部でハメス・ロドリゲスとゴレツカが攻撃力に富むクリエイティブなペアとしてタッグを組むことになるだろう。
テクニックに優れたハメスが、ゴレツカの左でゲームメーカーの役割を担う。ハメスは攻撃を主導し、際立ったポジションプレーによってバイエルンの頭脳となるだろう。ゴレツカはハメスのダイナミックなパートナーとして、隙間を切り裂いて前線へ走り出すことも可能であれば、バイエルンのパスワークなど、両方の役割を担うことになるだろう。この場合、2017-18シーズンと同様にアリエン・ロッベン、ロベルト・レヴァンドフスキ、そしてもう一人キングスレー・コマンあるいはフランク・リベリが攻撃のトリオを構成する。プラン1が選択されれば、ゴレツカが加入した後の夏にクラブを去る可能性のあるアルトゥーロ・ビダル、それからチアゴ・アルカンタラやトーマス・ミュラーにはほとんど出番は訪れない可能性すらある。
この布陣は自由度が高いため、もちろんハメスの代わりにチアゴを、ロッベンあるいはレヴァンドフスキの代わりにミュラーを使うこともできる。同様にあらゆるプランにおいて、2017年に加入したセバスティアン・ルディをボランチあるいはセンターハーフとして、コランタン・トリッソをセンターハーフやボランチや右あるいは右寄りのMFとして、また2018-19シーズンもバイエルンに残るとすれば、ビダルをセンターハーフとして使うこともできる。
■プラン2:4-1-4-1の布陣における6番
Goal 例えばチャンピオンズリーグでレアル・マドリーやバルセロナやパリ・サンジェルマンといった攻撃力のあるチームと対戦するような場合でなければ、もっと大胆な方針を取ることも考えられるだろう。この場合ゴレツカは、ハビ・マルティネスの単独ボランチの役割を引き受けることになる。ハビに比べてゴレツカはより足が速く、より攻撃的な思考を持つ。このプランでは、守備と攻撃をつなぐ要として、ゴレツカの戦略的才能が効力を発揮するだろう。スピード感とゴールへの勢いを高める興味深いプランであり、極端に低い位置に引いて守りを固めた対戦相手の戦意を挫くのに向いている。
■プラン3:フラットな4-4-2の布陣におけるやや右寄りのMF
Goal ロッベンとリベリに頼るウィング中心の構成を一度忘れ、中央を強化しようと思うなら、フラットな4-4-2の布陣も可能だろう。この場合、味方がボールをキープしている間はサイドバックが高い位置に出て行くことになる。このプランでは、ゴレツカはやや右寄りのサイドのポジションを占め、ハメスが逆サイドでゴレツカと同様の役割を担う。ほかのどのプランよりも中央の守備が厚くなり、安定感が増すだろう。同時に、数々の際立ったテクニシャンを擁するバイエルンであってみれば、スピード感のあるショートパスワークによる攻撃が可能になるだろう。
このプランでは、ミュラーをゴレツカの占める中間のポジション(特に右側)に置くこともできるだろう。その場合、このシステムの中でより攻撃的な戦術を望むとすれば、ゴレツカを、その多彩な才能を活かす形で、チアゴと共にダブルボランチの位置に置かれたマルティネスのポジションで使うこともできるだろう。
■プラン4:3-4-3の布陣におけるセンターハーフ
Goal 2018-19シーズンに誰がバイエルンの監督を務めるかによって、ニクラス・ジューレとジェローム・ボアテングとマッツ・フンメルスが3バックを構成する第4のプランも考えられる。この場合、ゴレツカは中盤中央の右のポジションを受け持つことになり、彼の隣にはチアゴあるいはハビ・マルティネスが立つことになるだろう。