2017-11-10 Halilhodzic JapanGoal Japan

ハリルホジッチ監督「ブラジルは世界一のチーム」格上に胸を借りるも必勝の構え

10日にブラジルと激突する日本代表。9日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日の公式会見で、ブラジル戦への意気込みを示した。

「みなさん、多くの人が(会見に)来てくれて、ありがとうございます。日本を見に来てくれていると思っています。(ブラジル戦は)かなり大きなテストになる。現段階で世界で一番強いチームとやるわけですから」

「個人も組織も、かなりハイレベルな選手たちが集まったチームです。私にとっては世界一になる第一候補(のチーム)だと思っています」

以下に続く

ハリルホジッチ監督は過去5度ワールドカップを制した“王国”ブラジルについて、「長い間、このチームを見ていますが、抜本的にチームが変わりました。古い世代のブラジルはオフェンス面のことしかやってませんでした。何人かは守備してましたけどね。初めてブラジルというチームがブロックで守備をするっていうのを私は目にしました。ホントにみんなで、低いブロックも作って、そして全員がしっかりハードワークしていますね。これは新しいことだと思います」と言及。かつては守備組織が成熟していなかったが、近年は守備面で劇的な進化を遂げている印象を明かした。

「守備面でディシプリン(規律)が伴ったブラジルを私は初めて見ます。もちろん歴史的にはずっと素晴らしいアタッカーをそろえていますが。我々はしっかり勇気をもって、強い気持ちを持って臨みたいと思います。彼らにダメージ与えていきたい。ただ、日本代表がどのレベルにいるのかという確認にもなりますから、よいテストになるでしょう」

また、今回決戦の場となるフランスのリールは、かつてリーグ・アンのリールを率いていた(1998~2002年)ハリルホジッチにとっては、馴染みの深い土地となる。記者からリールで戦うことについて問われると、「(リールで試合をすることが)本当に嬉しいです。ここから近くに住んでいますし、素晴らしい新しいスタジアムをこのように目にして嬉しい。私の(リール監督)時代にこういうのがあってほしかったですけどね。ただ、この新しいスタジアムを作ろうと言ったのは、私もその中の1人で、私も関係者、政治家のみなさんに少しプレッシャーをかけたことを思い出します。素晴らしいスタジアムを作ってくれました。(日本代表の)選手にも『私の地元でやるんだぞ』と言いました。『絶対勝たなきゃいけない、勝たないと私はここで生活できないよ』とね」

格上のブラジルに勝てるかどうかの見通しについては、「まあ、勝てると思ってます。信じたいですね」と述べた一方で「ブラジルの方が強いでしょう。今のところ、現段階で世界で一番強いと思います。ただ、我々は何かトライしないといけない。私も経験があります。このような試合に関して。前大会(ブラジルW杯、アルジェリア代表監督時代)も私はドイツ戦にしっかり準備をした。(ドイツは)あの当時、世界で一番強いチームでした。(実際に)世界一になりましたけど。ブラジルがここ1年、2年やってきた試合は全部分析しました。ブラジル人がどのようなプレーをするかは完璧に把握しています。今度は我々の守備の仕方、攻撃の仕方を作らなければいけない。守備をするためだけに来たのではないですから。守備だけで満足したらそれはミスですね。我々がボールを奪えば何か仕掛けると。このチームを揺り動かしたいと思います」と発言。格上ブラジルとの一戦に気概を示した。

記者から「強い相手と戦った方が監督のサッカーの良さが出るのでは?」と問われると、「私が就任した時は、ワールドカップ、アジアカップが終わった時でした。私が受け持ったグループは失望、そして野心もない状態でした。ブラジル大会、オーストラリアでのアジアカップで彼らは失望でいっぱいでした。私は3年かけてこのチームに勝つ文化、そういったものを植え付けている。ただ、世界で一番のチームとはやったことがなかったですね、本大会というのは世界でトップのチームと戦う可能性がありますから、今やっておかないといけない。ブラジル、ベルギー戦が終わったら、いろんな答えが出てくると思います。あと7カ月、8カ月。特に選手が各クラブでやらなければいけないこと、次の合宿に向けてやらないといけないこと、我々が伸ばさなければならないことが分かります。(本大会で)ブラジルよりももっといい結果を求めようと思うなら、そういったことをトライしていかないといけない。大きな野心を持ってトライしなければいけないと思います」と語っている。

対戦するブラジル代表の警戒すべき相手については、「まずは、速くテクニックもあって個人的な能力の高い3人のFWをどのように防ぐかですね、そして、素晴らしくいいパスが出てくる中盤をどう防ぐか。それから、両サイドの左右のバックをどう防ぐか。どのようにそういったことをやっていくか。その後、ボールを奪ったら何をしていくか。それを(選手たちに)説明しています。ただ、そのあたりはブラジル代表もうまいですから。特にネイマール、(ガブリエウ)ジェズス、(ロベルト)フィルミーノ、ウイリアンとかですね」と語り、ブラジル代表選手に警戒心を示した。

日本vsブラジルの一戦は日本時間10日21時キックオフとなる。

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