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ニューベルとは何者?スポットライトが当たり始めたU-21ドイツ代表GKは「ノイアー2世」か

「ゲルゼンキルヒェンを歩いていても、まだ誰も近寄ってきたりしないよ。僕の人生は数カ月前と何も変わっていない」

アレクサンダー・ニューベルは2018-19シーズン、シャルケで守護神の座を勝ち取った。それでも、『Goal』のインタビューで、特に周囲で変化は起きていないと明かしていた。

だが今度、イタリアから所属クラブに戻ったときには、少し違う事態が待ち受けているかもしれない。何と言ってもニューベルは、U-21欧州選手権の準優勝国のメンバーとして、ゲルゼンキルヒェンに凱旋するのだから。

マヌエル・ノイアーが、スウェーデンで開催されたU-21欧州選手権においてドイツを優勝に導き、世界で最も有望なゴールキーパーの一人として認知されるようになってから、ちょうど10年が経過した。ニューベルはイタリアで、ノイアーと同じ道を歩もうとしている。

■EURO決勝進出に貢献

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2009年の大会では、ノイアーはドイツ代表としてわずか一度しかゴールを許さなかった。ニューベルは7失点を喫し、偉大な先輩には遠く及ばないが、弁明の余地はある。半数以上の4失点がPKによるものだったのだ。ニューベルでなければ、こんな芸当はできなかったに違いない。

前回王者のドイツは、準決勝のルーマニア戦で一時1-2とリードされたが、窮地を救ったのがニューベルだった。とりわけ、ハーフタイム直前、ゲオルゲ・プスカシュのハットトリックを阻止したプレーは息を呑むような見事な反応だった。ヘディングシュートが自身とは逆方向を襲ったが、超人的な反応により、左手で外にかき出したのだ。

これは壮絶な打ち合いとなった試合において、特に重要な瞬間であった。そして、ドイツはハーフタイム明けの後半に息を吹き返すのである。結果、ルカ・ヴァルトシュミットとナディエム・アミリの遅ればせながらの得点で、4-2で勝利した。

■足元の技術の原点は…

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ノイアー同様、ニューベルの武器はシュートストップだけに限らない。足元のボールさばきにも秀でているのだ。

ニューベルはU-21欧州選手権で、他のどのゴールキーパーよりも多くのパスを成功させており(92)、最高のパス精度(84.4%)を誇っている(※準決勝までのデータ)。

だが、これはニューベルのキャリアを見てきたものや、一緒にプレーしたことのある選手たちにとって驚くことではない。

「アレックスは、足元に関しても他の多くのフィールドプレーヤーに勝っていたよ。練習のゲームでも、彼が同じチームにいたら、仕事が半分終わったようなものさ。どんな時も困ったらアレックスに預ければいいんだから」

ニューベルの故郷、パーダーボルンでチームメイトだったエリック・クロールはそう回顧している。

実際、現在22歳のニューベルは14歳までストライカーとしてプレーしており、その後は守備的MFにコンバートされ、最終的にゴールキーパーになったのであった。

だが、その当時ですら、パーダーボルンはニューベルをどこでプレーさせるのが一番良いのか、計りかねていた。ユースチームの試合では、前目の中盤でプレーすることもあれば、ゴールポストの間に立つこともあった。

しかしながら、監督のアンドレ・ブライテンライターと、ゴールキーパーコーチのシモン・ヘンツラーには、自分たちの手の中に、並外れた才能のある、非常にモダンなシュートストッパーがいることをわかっていた。

そこで、2人は2015年の夏にシャルケへ移るにあたり、ニューベルを連れていったのである。

翌年の5月、ニューベルはプロデビューを果たし、2018-19シーズンは、チームキャプテンにして地元のヒーローであるラルフ・フェアマンを差し置いて、トップチームで正キーパーとなったのであった。

■ノイアーと同じ道を歩む?

Manuel Neuer Alexander Nubel GermanyGetty/Goal

シャルケでブレイクを果たしたニューベルは、たちまちノイアーと大きく比較されるようになった。

これは新しいことではない。パーダーボルンにいた時から、ニューベルはチームメイトたちから「マヌエル」と呼ばれていたのである。

シュートストップ、足元の技術、そして若くしてシャルケの守護神になるなど、2人には明らかな共通点がある。ノイアー自身もクラブや代表でのニューベルのプレーに感心していると語り、すでに後輩を認知している。

今となっては、バイエルンがノイアーの後継者としてニューベルにオファーを出すことを検討しているという憶測すらある。ニューベルにはシャルケとの契約がまだ1年残っているというのに、だ。

ウリ・ヘーネス代表は黙して語らず、その手のことを決めるのはスポーツディレクターだと主張しているが、クラブが動こうとしているのは確かであり、RBライプツィヒとアトレティコ・マドリーも、すでにニューベル獲得レースに加わっていると言われている。

この件について、ニューベルは口を閉ざす。決勝戦を前にしていたタイミングだったこともあり、「日曜には重要な試合がある。その先のことは考えていない」と語るにとどまった。

ニューベルが低姿勢を崩そうとしていないことは明らかだ。だが、彼にとって不運なことに、彼の無名時代は急速に終わりに向かっている。ライバルであるはずのフェアマンですら、すでに認めざるを得ない才能だ。

「アレックスは、ドイツが輩出した、将来有望なゴールキーパーの一人だ。今はまだスポットライトが当たっていないかもしれないけど、近いうちにきっとそうなる。間違いないよ」

ニューベルが街を歩けなくなる日もそう遠くはなさそうだ。

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