アイントラハト・フランクフルト戦の前、ボルシア・ドルトムントは公式戦2試合で連敗を喫し、是非とも勝利を勝ち取らねばならないというプレッシャーの下に置かれていた。チームはフランクフルト戦で4-0と快勝を収めて悪い流れを止めたが、シーズンの山場を迎えていることは確かだ。
18日にはパリ・サンジェルマン(PSG)との大一番を控えるドルトムント。トーマス・トゥヘル監督との再会も意味する一戦では、チームがどれほどの力を備えているかを試す試金石ともなりそうだ。
今回『Goal』では、ドルトムントのヴァツケCEOに独占インタビューを実施。現状をどう評価し、どのような見通しを持っているのかを語ってもらった。また、リュシアン・ファーヴルの仕事ぶりや新加入のエムレ・ジャンとアーリング・ハーランドの2人についても言及している。
■今季の評価、改善点は?
Getty Images――最初に、ヴァツケさんは今シーズンのBVBをどう評価しますか?
2月と3月に最初の裁定が下る。DFBポカールは残念ながらいい結果に終わらなかった(編集部注:3回戦でブレーメンの前に敗退)。ただ、ブンデスリーガでは5試合で22得点を挙げている。これはいいことだ。今、我々は正念場を迎えている。
――一時は監督交代の噂もあったリュシアン・ファーヴル監督ですが、指揮官は外部からのアドバイスに耳を貸していますか?
監督というものは常に自分の道を行くべきだが、同時にトレーナーチームからのセカンドオピニオンも取り上げる必要があるのは確かなことだ。私の印象では、彼はとても仕事に集中している。プロの世界では結果が求められる。ポカールでつまずいても我々にはまだ多くのチャンスがあるし、リーグではいい位置にいる。
――今季はなかなか好調が長続きしていません。今シーズンのBVBのパフォーマンスはどうしてこんなに不安定なのでしょうか?
そもそも、我々のパフォーマンスが極端に不安定だなんてことはまったくない。リーグのホーム戦で無敗のチームは我々だけだし、後半戦の順位表ではずっと前進している。だが、非常に安定していると思っていると、いつも揺り戻しがやって来る。特にアウェー戦でね。ごく冷静に分析すれば、ブレーメン戦とレヴァークーゼン戦では我々はいろいろな失敗をしたし、たくさんのミスを犯した。しかし、少し運がなかったという面もある。ブレーメン戦のケースでは、主審は我々にPKを与えるべきだった。ジョヴァンニ・レイナを押し倒している選手をイエローカードで罰するのでは無理があるのだから。だが、あの時試合は続けられ、あのファウルにホイッスルは鳴らされていない。レヴァークーゼン戦の時も似たような感じだ。ジェイドン・サンチョのゴールは認められなかったが、ちゃんとしたゴールだったと私は確信している。ただどちらの試合でも、我々はチーム全体の守備の連携がうまくいってなかったことは認めざるをえない。
――守備の話が出ましたが、主な問題点はどこにあると思いますか?
もしかしたら、良いフットボールをしたいということにこだわり過ぎているのかもしれない。守備の仕事は3~4人のディフェンダーだけで担うのではなく、チーム全体で身を入れてやる必要がある。例えば、リヴァプールのサディオ・マネやモハメド・サラーやロベルト・フィルミーノが一緒になって守備に努めているのがいい手本だ。我々は次のゴールを決めることに貪欲になるだけでなく、ゴールを守ることにもっと貪欲にならなければならない。それが決定的に重要な点だ。ひょっとすると、我々はレヴァークーゼン戦(●3-4)で改めて有益なショックを受けたのかもしれない。あれは、我々がもっと守備に力を入れなければならないという警告だったんだ。
■ハーランド獲得に熱心だったワケ
Getty Images――昨夏の移籍市場では、マッツ・フンメルスが加わり、代わりにマヌエル・アカンジがチームを出ていきました。あなたは納得していましたか?
これはまったく普通のことだ。マヌエル・アカンジを指して言うわけじゃないが、チームの中でそれなりの役割を引き受けることを受け入れられないような選手に対して、私にしてやれることは何もない。何と言っても、フンメルスは世界チャンピオンになっただけでなく、多くのタイトルを獲得してきたベテランだ。そうした選手を獲得し、時には摩擦を起こすのもやむを得ないことだし、そうでなければ一切の競争は必要なくなるだろう。それに私は、チーム内でももっと多くの摩擦が必要だとさえ思っているよ。
――新しく加入したエムレ・ジャンがレヴァークーゼン戦の時に、「リードしている時にはもっとダーティーなプレーも必要だろう」と苦言を呈していましたね。彼の言う通りだと思いますか?
もちろんだ。私は彼の言うことに100%同意できる。
――つまり、今までBVBにはエムレ・ジャンのようなタイプの選手が欠けていたということですか?
本当にそういう選手がいなかったら、昨シーズン76得点という素晴らしい成果を挙げてリーグで2位になることはできなかっただろう。シーズンの成り行きは常に動き続けている。だから、前は今より多くの責任を引き受けていた選手たちにも力が出せなくなる時期がある。ナショナルプレーヤーとして確かなメンタリティを備えたエムレ・ジャンのような選手を手に入れる機会があれば、真剣に考えてみる必要がある。夏には彼はまだ手に入らなかったが、今度は状況が変わっていた。我々は特定のタイプの選手を獲得するのに躍起になっていたわけじゃない。ジャンの場合、彼があらゆる面で我々の助けになってくれると考えたわけで、その考えは今も変わっていない。
――また、同じく冬に加わったアーリング・ハーランドはゴールを量産しています。獲得に熱心だった理由を改めて教えてください。
我々はずっと、一味違ったプレースタイルのセンターフォワードが欲しいと思っていた。セカンドトップではなく、背が高くて肉体的に強靭な昔ながらの9番タイプだ。だが、まずそういうタイプが市場に現れるのを待たなければならなかった。194センチも身長がある上に非常にスピードがあるなんて選手はざらにいるものじゃない。そもそも、彼の他にそんな選手は誰も思いつかないね。とにかく、そうそう頻繁にはお目にかかれないようなチャンスだったんだ。
――ハーランドに初めて会った時のことを覚えていますか?
私は実際に会う前から、すでにしばらくの間彼の成長を見守っていた。初めて顔を合わせたのは12月だ。すぐに我々2人共、この会見から何かが生まれそうだという感触を持ったと思う。彼はまだ非常に若いけれど、意欲に満ち溢れている。肉体的条件に恵まれている上に、ものすごく集中力がある。そういう資質は間違いなく我々の役に立ってくれる。だいたいスカンジナビア出身の選手は非常にモチベーションが高く、成功したいという気持ちが旺盛で、礼儀正しいんだ。アーリングはまさにそのすべてを兼ね備えている。彼は人間的にも申し分ないし、抑えようがないほどの意欲を持っている。練習の時もそうなんだ!これは素晴らしいことだよ。
――お目当ての選手たちと契約を結ぶ際、ドルトムントのスタジアムが点を稼ぐのに役立ちますか?
そう、それも一つの理由になったようだ。ヨーロッパでは、我々のスタジアムやあの雰囲気について誰もが話題にしているからね。だがもっと重要だったのは、我々のところへ来れば自分が重要な役割を任されるチャンスが大きいと彼が思ったことだ。それに彼は、我々のチームには彼の力を活かせる選手が大勢いると思ったんだ。彼が金曜の晩にスタジアムにやって来て、ファンの作ったコレオを目にしたところを君たちにも見せたかったね。すっかり感嘆して、信じられない様子で、目を真ん丸にしていたよ。
――あなたは11月に「我々は過ちを犯した。もう一人9番の選手(センターフォワード)を手に入れなければならなかったようだ」と言っていました。今はハーランドを獲得していますが、パコ・アルカセルがクラブを去りました。状況はあの頃と同じです。どうして少なくとも今季終了までパコを手元に置いておかなかったんですか?
さっき話したように、セカンドトップではなく別のタイプのFWを獲得することが重要だったんだ。パコの役割なら他の選手でも引き受けることができる。だが、これまでアーリングのようなタイプは我々のチームにいなかった。パコを手放すことを決めるのは何でもないことだった。出番のないセンターフォワードはすぐに不満を訴えるようになる。彼の大きな目標はEURO2020に出ることで、BVBに留まっていればおそらく出場機会を逃していただろう。パコの売却の際に経済的な要素は重要ではなかった。資金なら夏の移籍市場でも手に入れられるだろう。
■CLではPSGと対戦へ
(C)Getty Images――チャンピオンズリーグでは以前BVBで監督を務めたトーマス・トゥヘルとの再会が待っていますね。
私としては、あまりエモーショナルというふうには捉えていない。パリ・サンジェルマンは並外れた監督に率いられた並外れたチームだ。トーマス・トゥヘルは攻撃面において、ひょっとするとヨーロッパのフットボールにおいて今後二度と起こらないようなことをやれるかもしれない。それはまったくすごいことだ。同時に、PSGは大きな圧力の下にある。PSGとカタールの投資家たちはベスト16より上に進みたいと思っているからね。もし我々がホームとアウェーの2試合ともうまくやってのけられれば、PSGを排除して勝ち残れるチャンスがある。だが、PSGは間違いなく優勝候補だ。
――トゥヘルと再会するのは楽しみですか?
私と彼は2年間うまく協力し合って仕事に当たっていたが、最後になってちょっとややこしいことになってしまった。だが、あれは3年前のことだ。彼は素晴らしい監督だし、彼に会ったら必ず挨拶するつもりだ。彼も挨拶してくれるだろうと思っているよ。
インタビュー・文=アレクサンダー・シュリューター
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です




