■総合力は王者よりドルトムントが上か
バイエルンに勝点6差をつけて、ドルトムントがブンデスリーガの首位に立っていた今年1月、フェリックス・マガトはドイツ誌『キッカー』で「優勝はバイエルン、ドルトムントは準優勝だ」と予想した。その根拠となったのは「経験」だ。優勝争いの経験者が圧倒的に多いバイエルンが優位と見なしたのだ。はたしてマガトの予想は当たることになった。
シーズン佳境を迎えた終盤の“デア・クラシカー”で、ドルトムントはバイエルンに0-5の大敗を喫して首位陥落。シャルケとのダービーでも敗れるなど踏ん張りどころでナイーブな一面を覗かせ、尻上がりに調子を上げていた王者に7連覇を許してしまった。そのバイエルンはDFBポカール決勝でRBライプツィヒを圧倒。国内ダブルを成し遂げた。
Getty Imagesバイエルン、強し。それを再認識させる昨シーズン終盤だった。だが来る19-20シーズンに向け、王者には課題が山積している。最大のそれはフランク・リベリ、アリエン・ロッベン、ハメス・ロドリゲスが抜けた攻撃陣の補強が上手くいっていないこと。リーグ戦の開幕直前にイヴァン・ペリシッチを獲得したものの、クロアチア代表のこのアタッカーは喉から手が出るほど欲しかった人材ではない。本命のリロイ・サネ獲得は実現せず、現在はバルセロナのフィリペ・コウチーニョに接近中だ。リュカ・エルナンデスとバンジャマン・パヴァ―ルが加入した最終ラインはともかく、前線の充実度が下がった状態で開幕を迎える。
一方、ドルトムントの補強は実にスムーズに進んだ。5月の時点でリーグ屈指のアタッカーであるトルガン・アザールとユリアン・ブラント、ドイツ代表の左SBニコ・シュルツを獲得。6月にはバイエルンからマッツ・フンメルスの呼び戻すことに成功した。勝者のメンタリティーを宿したこのCBは、リーグ優勝の経験がない選手が大半のドルトムントに多くをもたらすはずで、8シーズンぶりの覇権奪還に向けた切り札となりそうだ。
BVB / Getty / Goal先日のドイツ・スーパーカップでドルトムントがバイエルンを破ったように、両雄の間にもはや明確な戦力差は存在しない。レギュラーだけなら、マヌエル・ノイアーやヨシュア・キミッヒ、チアゴ・アルカンタラ、ロベルト・レヴァンドフスキら複数のワールドクラスを擁するバイエルンがやや上回っているが、選手層を含めた総合的な戦力値はほぼ全ポジションに2人の実力者を揃えるドルトムントの方が上かもしれない。
バイエルンが頭一つ、いや、二つ抜けていた過去数シーズンとは異なり、優勝争いへの期待感は膨れ上がっている。目新しさを求めているファンは多く、『エルフ・フロインデ』誌の優勝予想アンケートでは40%以上の支持を集めたドルトムントが“本命”に。ただ当然ながらバイエルンには王者の意地がある。簡単には覇権を明け渡さないだろう。
■革新的な監督とクラブの融合は何を生み出すか
Getty Imagesこの2チームによる首位争いが有力視されるなか、智将ユリアン・ナーゲルスマンを招聘したRBライプツィヒ、昨季後半に魅力的なサッカーで躍進したレヴァークーゼンを推す声も聞こえてくる。ただ、どちらも旋風を巻き起こす可能性を秘めるが、バイエルンとドルトムントに最後まで食らい付くほどの戦力的なポテンシャルはないか。戦術や勢いで頂点に立てないのは、昇格1年目のRBライプツィヒや昨シーズンのドルトムントが示した通りだ。もちろん、それぞれ革新的な取り組みで飛躍を遂げてきた監督(ナーゲルスマン)とクラブ(RBライプツィヒ)の融合が何を生み出すかは興味深いところだが。
躍進と低迷のどちらに転んでもおかしくないのは、昨季の5位ボルシア・メンヘングラッドバッハと同6位のヴォルフスブルク。それぞれマルコ・ローゼ、オリバー・グラスナーと隣国オーストリアで名を揚げた指揮官を招聘し、新たなチーム作りに取り掛かっている。継続路線による強化で完成度では上を行く昨季7位のフランクフルト、同8位のブレーメンは補強がいまひとつ。前者はルカ・ヨヴィッチとセバスティアン・アレ、後者はマックス・クルーゼと攻撃の絶対軸を失い、前線の火力不足に陥る不安を抱えている。
この上位陣に割って入るかもしれないのは、前ハダースフィールド監督のデイビッド・ワグナーを新監督に招聘したシャルケ。欧州カップ戦の出場権を逃した影響もあり、派手な補強は控えたものの、昨季に10ゴールを挙げたウインガーのベニト・ラマンにビッグクラブも注視していたCBオザン・カバクと実力者を迎え入れた。新監督の組織固めが円滑に進めば、昨季の低迷を打破できるはずだ。逆にチームの掌握に手間取るようなら、ハンブルガーSVやシュトゥットガルトと同じように降格への道を辿っても不思議ではない。
もちろん、意外な躍進を遂げる伏兵も出現するに違いない。我々日本人としては、限界説とは無縁の長谷部誠やベルギーで一皮むけた鎌田大地(ともにフランクフルト)、ブレーメンでポスト・クルーゼを期待される大迫勇也のパフォーマンスからも目が離せない。他には第二のジェイドン・サンチョやルカ・ヨヴィッチを探すといった発掘の楽しみもある。見どころが尽きない新シーズンのブンデスリーガは8月16日開幕だ。
▶サッカー観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
【関連記事】
● DAZNを使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
● DAZNが「テレビで見れない」は嘘!6つの視聴方法とは?
● DAZNの2019年用・最新取扱説明書→こちらへ ┃料金体系→こちらへ ※
● 【簡単!】DAZNの解約・退会・再加入(一時停止)の方法を解説 ※
● 【最新】Jリーグの試合日程・放送予定一覧/2019シーズン
● Jリーグの無料視聴方法|知っておくと得する4つのこと
「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です





