ボルシア・ドルトムント前監督トーマス・トゥヘル氏が、今夏に同クラブからバルセロナに移籍したFWウスマン・デンベレの振る舞いについて語っている。
長年にわたりマインツの主将を務めた元マケドニア代表DFニコルチェ・ノベスキ氏の引退試合で、トゥヘル氏は久々にタッチライン際に立った。“チーム・ニコルチェ”の指揮を執った同氏は、現リヴァプールのユルゲン・クロップ監督が率いた“チーム・マインツ”に6-9のスコアで敗戦。トゥヘル氏はその試合後、ドイツ『スカイ』のインタビューに応じている。
自身の去就はまだ決定していないが、「誰も信じていないけれど、私はこの時間を大いに楽しんでいる」と強調するトゥヘル氏。もちろん自身の下で、昨シーズン大ブレイクを果たしたデンベレについても言及している。トゥヘル氏は同選手がバルセロナに移籍したことについて、「ウスマンは我々と最初に話したころから、常に自身の大きな目標と夢は、バルセロナに移籍することだと明かしていた」と驚いていない様子だ。
またバルセロナへの移籍を求め、ドルトムントでの練習を無断で欠席した行為について、「私はそれに関する経緯とは距離があったので、彼がなぜそういうことをしたのかについては知らないよ。だが、モラルの話に偏りすぎないことに気をつけなければいけない」とコメント。そして2015-16シーズンの冬、当時レンヌ在籍していた18歳のデンベレが複数のオファーを受けながらも、約束通りドルトムントに加わったことを述懐した。
「彼にはあのあと、欧州のトップクラブに向かう選択肢がいくらでもあった。だが、それでも彼は『ボルシア・ドルトムントに行くことを誓い、その約束を守る』と話していたのでね。彼と同じ年齢の私は、あれほど誘惑に耐えることはできなかっただろう」
2015年夏にレンヌのトップチームに昇格したデンベレは、たった数カ月でバルセロナを含む複数のビッグクラブから熱視線を送られる存在となった。だが、そんな人気株は最初に声をかけられたドルトムントに移籍することを約束。そしてトゥヘル氏の下でさらに評価を高め、バルセロナ移籍が実現することになった。




