Jeremy Toljan Borussia Dortmund

セルティックへレンタル中のDFトリャン「ドルトムントで生き残りをかけて戦うつもり」/インタビュー

2019年1月にドルトムントからレンタル放出の憂き目に遭ったイェレミー・トリャンだが、グラスゴーのセルティックでは再び出場機会を手にするようになっている。3月31日の日曜に行われた、レンジャーズとのオールドファーム・ダービーでも73分からピッチに立ち、勝利に貢献した。

『Goal』のインタビューに応えたトリャンは、リュシアン・ファーヴル指揮下のドルトムントでの厳しいシーズン前半、驚きを呼んだセルティックの監督交代劇、ドルトムントでの再出発への意気込みを語った。

■「ドルトムントへの移籍は大きな一歩だった」

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――トリャン、あなたは2017年夏の移籍市場の最終日に、ホッフェンハイムからボルシア・ドルトムントへの移籍が決まりました。ホッフェンハイムでプレシーズンを終えるのは大変なことでしたか?

以下に続く

実際、僕にとってはなかなか大変なことだったよ。ドルトムントに協力してもらって、一緒に準備することができなかったからね。移籍後に少しずつクラブの様子を知ったり、選手たちと知り合いになったりすることから始めなければならなかったんだ。

――そして、ドルトムントでの最初のシーズンはかなり厳しい結果になりました。ですが、今シーズンが始まる前、たった1年で諦めたくないというので、あなたは移籍しないという決断をしました。新監督のリュシアン・ファーヴルは、シーズン前にあなたに何か約束してくれましたか?

何も約束してもらったりはしていない。けれど、彼の下ではフェアな機会が手に入るような気がしたんだ。そんな状況になるまで待たなければならないとしてもね。

――あなたはカルロ・アンチェロッティとも話し合って、ナポリに誘われていたそうですね。

ドルトムント以外のクラブが関心を示してくれたことについて、もう何も言うことはないよ。去年の夏、僕はドルトムントに残るとはっきり決めたんだ。たった1年でまた違うクラブを移るのは嫌だったし、ドルトムントで認められるように努力したいと思ったんだ。それに、ホッフェンハイムからドルトムントへの移籍は、僕にとって大きな一歩を踏み出すことだったんだよ。あともう一つ言うなら、また準備期間もなしにクラブを移ったりしないっていうのも僕にとっては重要なことだった。

――ホッフェンハイムとドルトムントではずいぶん勝手が違いましたか?

もちろん、まったくの別物だね。ホーム戦になると8万を超える観客が集まるような大きなクラブでプレーするんだから。ホッフェンハイムではもっとずっと静かな感じだった。僕にとっては本当に大きな変化で、まずそれに慣れなければならなかったんだ。

■1年で退団しなかった理由

Jeremy Toljan Borussia Dortmund

――今季の前半戦では、ファーヴル監督から力を示す機会を与えてもらうことができませんでした。あなたはどう対処していたんですか?

もちろん、ほとんどチャンスをもらえなかったことに関してはがっかりしている。けれど、チームは非常に力強い働きぶりを見せて大きな成果を出していたから、全体として頻繁に選手を入れ替えるような状況じゃなかったね。サイドバックの選手たちもいいプレーをしていたしね。それに、僕より先にまずアクラフ・ハキミの方がチャンスをもらうだろうってことははっきりしていた。そして実際、ハキミはそのチャンスをうまく活かしていた。だから監督にしてみれば、彼をチームから外す理由は何もなかったんだ。僕はただ一生懸命練習して、チャンスが訪れるのを待つよりほかにどうしようもなかった。プロの世界とはそういうものなんだよ。

――あなたにとって辛かったであろうその時期、ファーヴル監督からはどんなフィードバックがありましたか?

監督は何度も何度も僕を力づけてくれたよ。彼は言ったんだ。「君を使うつもりがないわけじゃない。これからもチャンスを待っていてほしい」って。

――我慢してじっと待ち続けるのは辛かったですか? これまでのキャリアでそんな状況に置かれたのは初めてのことですよね。

もちろん、練習にしか参加できないのは辛いことだった。けれど、その時々の状況の中でほかの選手の方がいいプレーができると監督が判断したり、あるいは、チームが好調で選手の入れ替えを考える必要がない時には、わりと長い間試合に出られなかったりするのは、プロの世界では当たり前のことなんだ。

――メディアはあなたのことを何度も、ドルトムントのレギュラーから外される恐れのある選手の一人として取り上げていました。

そのことで特に悩んだりはしなかったよ。フットボールの世界では、すぐに風向きが変わることもあるって知ってるからね。それに、いつか僕にもチャンスが来るだろうと信じていたんだ。

■新天地セルティックでは…

Jeremy Toljan Celtic 03022019

――ウィンターブレイク中に新たな挑戦に取りかかりたいとはっきり考えるようになったのはいつ頃からですか?

僕はすべてを成り行きに任せるようにしていたんだ。セルティックのオファーがあってから初めて、またコンスタントに試合に出られるようになれば、それもいいかもしれないと考えたんだよ。それまでは、他にもいろいろ移籍の可能性があったのを断ってたんだけどね。

――プレミアリーグやセリエAのラツィオからのオファーもあったと聞いていますが…。

いくつか他のオファーもあったけれど、僕ははっきりセルティックへ行きたいと思ったんだ。セルティックの監督は、是非僕を欲しいと言ってくれたんだよ。前もって監督と話し合った時、試合に出られる可能性についても非常に納得することができたんだ。それに、セルティックは素晴らしいファンのいる有名クラブの一つでもあるからね。しかも、セルティックは以前ヨーロッパリーグにも参加したことがあるから、欧州カップ戦に出場できる可能性だって夢じゃなかった。

――あなたはドルトムントにいた1年半の間に、ピーター・ボス、ペーター・シュテーガー、ファーヴルという3人の監督を経験しました。セルティックでは、ブレンダン・ロジャーズの辞任後ニール・レノンが暫定的に指揮を執っているものの、またもやすでに次の監督がサイドラインに控えています。こういう状況はあまりいいものではないと思いますか?

もちろん、シーズンの後半が終わらないうちに監督が交代するなんて予想もしなかったよ。辞任したロジャーズは大きな成果を挙げていたし、もともと夏にはプレミアリーグへ移りたがっていたんだ。けれど、この問題に関しても言えるのは、フットボールの世界とはそういうものだってことだよ。常に新しい状況に適応していくことが求められているんだ。時に困難を感じることがあってもね。セルティックは今また素晴らしい監督がいるんだから、それでいいんだよ。

――グラスゴーでは、あなたはこれまでのところまずまずうまくいっていますね。右サイドバックとして公式戦12試合に出場し、ようやくまたコンスタントに試合に出られるようになっているんですから。

もちろん素晴らしい気分だし、大いに自信がついたよ。僕はセルティックへ移るまでセルティック・パーク(セルティックのホームスタジアム)には行ったことがなかったんだけど、スタジアムも、ファンも、雰囲気も、何もかも最高だ。全然ドルトムントに引けを取らないね。

――今シーズンの終わりにはもう、あなたのレンタル期間は終了します。ということは、いずれにせよドルトムントへ戻るつもりですか?

今度の夏の時点で、あと3年ドルトムントとの契約期間が残っている。だから、またドルトムントでプレーすることを出発点として考えている。そうなれば生き残りをかけた競争に挑んでいくつもりだし、またチームと一緒に戦えるように努力したいと思っているよ。

インタビュー・文=ヨヘン・ティットマール/Jochen Tittmar

構成=Goal編集部

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