セティエン・バルセロナ、天敵ヘタフェとの激戦をグリーズマン＆S・ロベルト弾で制する

15日のリーガ・エスパニョーラ第24節、バルセロナは本拠地カンプ・ノウでのヘタフェ戦を2-1で制した。

現在リーガで3位とクラブ史上最も凄まじい勢いを見せるボルダラス監督のヘタフェをカンプ・ノウに迎えたバルセロナ。セティエン監督にとって、ときに荒過ぎるとも形容される堅守速攻を実践するボルダラス監督は天敵としても知られる。セティエン監督はルーゴを指揮していた2013年、ボルダラス監督率いるアルコルコンのプレースタイルについて「あんなものはフットボールではない。彼らが昇格しないことを望むよ」と言い放ち、それ以降ずっと忌み嫌い続けてきた指揮官との因縁の対決である。

セティエン監督はGKテア・シュテーゲン、DFセルジ・ロベルト、ピケ、ユムティティ、ジョルディ・アルバ、MFフレンキー・デ・ヨング、ブスケッツ、アルトゥール、FWメッシ、グリーズマン、アンス・ファティをスタメンとして、4-3-3のシステムを採用している。

以下に続く

試合は予想通り、バルセロナがボールを保持して、4-4-2のヘタフェが激しいプレッシングから速攻でゴールを狙う展開。ヘタフェはマンツーマン気味のプレッシングでバルセロナのビルドアップから自由を許さず、立ち上がりは決定機を許さなかった。極めて窮屈な試合を強いられるバルセロナは、19分にジョルディ・アルバが負傷し、セティエン監督は代わりにジュニオール・フィルポを投入することを余儀なくされている。

最初にゴールネットを揺らしたのは、ヘタフェ。23分、CKからニヨンがネットを揺らして一時スコアは0-1となった。しかしながらVARとの相談の結果、ニヨンがゴール直前のユムティティに対してファウルを犯していたとの判定で、ゴールは取り消されている。

次の試合

その後もヘタフェの堅守速攻に苦しんだバルセロナだったが33分、先制点の記録に成功。ボールを相手陣地まで持ち込んだユムティティがペナルティーエリア手前のメッシに横パスを出すと、ゴールに向かって横を向くメッシは視線を前に向けることもなく、最終ラインを抜け出そうとしていたグリーズマンにワンタッチでスルーパス。グリーズマンは飛び出すGKダビド・ソリアを眼前にして、冷静にシュートを沈めている。

先制したバルセロナは、序盤ほどのインテンシティーを発揮できないヘタフェを攻め立て、39分に追加点を獲得。右サイドから左サイドへとプレーを展開していき、ジュニオールがペナルティーエリア内に送ったボールからセルジ・ロベルトがシュートを突き刺した。試合は2-0で折り返しを迎えた。

後半もバルセロナがボールを保持してヘタフェが速攻を狙う状況は変わらず。ヘタフェは前半のツケを払うかのようにインテンシティーを落としていたが、しかしバルセロナが獲得目標ともされるアンヘルが1点を返した。51分にホルヘ・モリーナとの交代で出場していた背番号9は、マタのクロスボールに巧みに右足で合わせ、T・シュテーゲンを破った。ヘタフェはさらに72分、再びエネルギッシュなプレーを見せるアンヘルが決定機を迎えたが、こちらはバルセロナ守護神の好守に遭っている。

対するバルセロナは74分、驚異的なドリブル突破を見せたアンスのグラウンダーのクロスからグリーズマンがシュートを放ったが、このボールはミートできずにクロスバーの上へ。リードを広げることができない。セティエン監督はその直後にアルトゥールをピッチから下げ、ラキティッチを投入している。

試合終了まであと15分ほどで、ヘタフェは前へ出る意思を強め、バルセロナが速攻を仕掛ける状況も増える。セティエン監督は85分に最後の交代カードを切り、アンスを下げて好守にわたって貢献が見込めるビダルをピッチに立たせた。終盤、バルセロナはポゼッション率を引き上げる「ボールを持つ守備」によってヘタフェが同点弾を決める可能性を下げ、そのまま1点リードを守り切る形で勝利。セティエン監督がいつか自分のホームにすることをずっと夢見ていたカンプ・ノウで、天敵としてきたボルダラス監督を退けた。

3連勝の2位バルセロナは、翌日にセルタ戦を控える首位レアル・マドリーと勝ち点52で並んだ。連勝が4でストップした3位ヘタフェは勝ち点を42から伸ばせず、前日にバレンシアと分けた4位アトレティコ・マドリーに勝ち点を2差にまで縮められ、翌日にエスパニョール戦に臨む5位セビージャに並ばられる可能性がある。

▶ラ・リーガ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

次の試合

編集部のオススメ