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スペインに誕生した“美女と野獣”…バルベルデ率いる新生バルセロナのシンボルとなるか

新生バルセロナが形になり始めている。エルネスト・バルベルデ監督率いるチームは、ラ・リーガ開幕から5連勝を達成し、19日にはホームのカンプ・ノウで堂々たる6得点をあげた。とりわけ強く印象に残ったのは2人の選手だ。どの試合でも安定した活躍を見せるリオネル・メッシと、今夏に疑問符をつけられながらやってきたパウリーニョである。

バルサのかの有名なホームスタジアムでは、どんなときでもメッシの魔法が見られると期待されている。そこでは、またしてもゴールラッシュが見られた。メッシは、見事なポーカー(4得点)を記録し、カンプ・ノウでのゴール数は「300」を超えた。一方、パウリーニョは、バルセロナに加入して初めての先発となったが、自身の持ち味でもある決定力を見せつけた。

対戦相手のSDエイバルは前半、根気強くプレスをかけ続け、バルサは四苦八苦させられた。バルベルデ率いるバルサは、ネルソン・セメドが勝ちとったPKによりようやく先制点を手にしたほどだ。しかしその後、パウリーニョがコーナーキックからヘディングで本人にとってもチームにとっても価値あるゴールを奪う。

ブラジル代表のミッドフィルダー、パウリーニョは先月、広州恒大から4000万ユーロでバルサ入りした。その際には芳しくない評判が立ったが、16日のヘタフェ戦で終了間際に“ゴラッソ”を挙げ、さらにホームで2試合連続の得点を決めたことで、批判を黙らせることに成功している。

Barca Eibar scoreGoal

確かに前半、パウリーニョは中盤でクリエイティブなパフォーマンスに何かを加えることは難しい様子だった。だが29歳の体力は、ピッチの大部分をカバーすることができ、ラ・リーガの首位を走るバルセロナのために効果的なゴールを挙げることができる。

そして後半では、頭脳的な連携もできることを示した。パウリーニョが見事なダミーとなったことで、メッシはフリーでアタッキング・サードへ進入し、デニス・スアレスのゴールを生んだ。

さらに、パウリーニョはメッシのハットトリック達成にも貢献した。パウリーニョとの鮮やかなワンツーから、バランスを崩したように見えつつも、ゴール奥の隅に、目の覚めるようなシュートを決めたのである。

メッシの素晴らしさは止まらない。試合終了間際に4点目を決め、自身が開演したスペクタクルなショーを自ら締めくくった。だが、カンプ・ノウに集まったファンたちにとって、メッシとパウリーニョのコンビネーションもまた、とりわけ今後への期待をかきたてるものだっただろう。夏に史上最高額で契約したウスマン・デンベレが、太もものケガで今年いっぱい復帰できないという現状では、メッシとパウリーニョへの期待は高まるばかりだ。

Gerard Deulofeu Lionel Messi BarcelonaGetty ImagesMessi Barcelona Eibar defendersGetty

デンベレのポジションにはジェラール・デウロフェウが入ったが、バルサのウイングたるデウロフェウは、この夏、バルサに復帰して以降、いまだ他のチームメイトのスピードに追いついているとは言いがたい。

デニスも良いプレーをした。パウリーニョ同様2試合連続でゴールを決め、バルベルデ監督にとって、2017-18シーズンだけでなく、将来的にも重要な選手になりうることを示した。さらにデニスは、メッシとパウリーニョについてはこう称賛の言葉を述べる。

「メッシがプレーしているところを見るのは楽しいし、メッシと一緒にプレーするのも楽しい。やっぱり世界最高の選手だね」

「パウリーニョはヘディングで素晴らしいゴールを決めた。彼の得意技だよね。それに試合中ずっとハードワークをしていた」

メッシとパウリーニョは、優れた才能、体力、決定力の備わったチーバルベルデ監督率いる新生バルサのシンボルとなりつつある。まさにフットボール界の美女と野獣。すでに優れた才能、体力、決定力を備えているバルセロナにおいて、この2人が脅威になることは間違いない。

文=ベン・ヘイワード/Ben Hayward

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