スペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツは、9日のロシア・ワールドカップ欧州予選グループG、イスラエル戦で同代表チームでの公式戦100試合出場を果たすことになる。これに際してスペイン『マルカ』が、同選手の元チームメートであるアル・サッドMFシャビ・エルナンデスの寄稿文を掲載した。
バルセロナ、スペイン代表でブスケッツとともにプレーしたシャビは寄稿文で、ブスケッツが「唯一無二の選手」であることを強調している。
「グアルディオラがブスケッツを僕たちの練習に参加させたとき、特別な選手が目の前にいるのだとすぐに感じ取った。今そうであるように、世界最高の中盤の選手なのだと余地したわけじゃない。でも僕たちが行っていたロンドは、特別な選手を感知するテストだった。セルヒオは、実際にそういう選手だったわけだ」
「フットボールと距離を置いている人たちは、ブジがピッチで行うすべてのことを目にできていないのかもしれない。だけど彼と一緒にプレーする選手たち、監督たちは、彼が特別な、唯一無二の選手であることを知っている。セルヒオは、その周囲にあるすべてをより良いものにできる。僕を最高の選手にしてくれたんだ。それはなぜなのか? とても簡単なことだ。彼が近くにいれば優位な状況でボールを受け取れ、ライン間で落ち着いてプレーできる。彼のそばでプレーできることは、特権だ」
シャビにとってブスケッツは絶対不可欠の存在だったようで、スタメンの確認は、ブスケッツが出場するかどうかの確認であったことを告白している。
「監督がチームを構成したとき、僕が最初にしたことの一つは、ブジがプレーするかどうかの確認だった。彼がスタメンにいないときには、「くそ、気をつけないと」と独りごちたね。反対に、彼がスタメンにいれば平静を保つことができた。彼と一緒にピッチに立つ時点で、多くの点で相手に勝ることができたからだ。彼がいれば様々なやり方でプレーできる。その戦術的インテリジェンスは、僕たちにとって保証だ」
ブスケッツのプレーについては、次のように描写した。
「彼のプレーについては山ほど語ることができる。こう要約すれば、事足りるかな。彼はサイドバック、センターバック、インサイドハーフ、ストライカーをより良くできる選手なのだ、と……。ピッチ内外にかかわらず、彼の頭にはまずチームがある」
「彼は驚異的な数のボールを奪い、それもファウルなしでやってのける。チームが恐れなく前へ進むために、インテリジェンスとともにプレッシングを仕掛ける。テクニックも素晴らしく、両足と頭を軽快に使い、ペナルティーエリアでは『なんでそんな大胆なことをやるんだ』と思わせる“賭博師”に変貌する。彼はラストパスも出せるし、勇敢で……、あらゆることを見事にやってのけてしまう」
シャビはまた、ブスケッツが類い稀なリーダーシップの持ち主であるとの見解を示した。
「ロッカールームでの彼はリーダーだ。彼がこれを読んだときにはノーと言うはずだが、実のところはそうなんだよ。彼も、口を開くときには耳を傾けるべき選手の一人なんだ。素晴らしい人格の持ち主で、冗談を言うときと、真面目にならなければいけないときを理解している。それは、彼が並外れたプロフェッショナルであることに結び付く」
「カタールでは、自チーム、アスパイア・アカデミーで彼の存在をお手本に挙げている。引退するときには今以上に評価されるのかもしれないが、そうなるにはまだ随分と時間がある……。それは代表、バルセロナ、そしてフットボールを愛するすべての人々にとって、素晴らしいことにほかならない」
ブスケッツは2009年にスペイン代表デビューを果たし、ワールドカップ、EUROを1回ずつ制覇。ここまで出場した99試合の内訳は、75勝9分け15敗となっている。
