グアルディオラ、2年目の改革…大型補強へ動き出したマンチェスター・シティ

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Getty Images
今夏、2年目の改革に向けて大型補強を画策するペップ・シティ。補強ポイントは前線からディフェンスラインまで多岐に渡っているが、マンチェスター・Cは移籍市場でどのような立ち振る舞いを見せるのだろうか。

ジョゼップ・グアルディオラが率いて2年目を迎えるマンチェスター・シティには、多くの補強ポイントが存在する。その中で、必要不可欠とは考えられていないながらも、度々名前が挙がっている選手がドルトムントのウスマン・デンベレだ。

クラブがドルトムントのウイング、デンベレの獲得に興味を持っているのは確かだが、正式なオファーは今後数週間の補強プランの動向に大きく左右されるだろう。

グアルディオラの側近によれば、彼は現在休暇中であるため、デンベレと面会することは不可能ということだが、クラブ首脳陣の同意を得て獲得候補にリストアップされていることは確かである。しかしながら、報道とは反対に20歳のデンベレの獲得は最優先事項とは捉えられておらず、移籍が完了するにはまだまだ程遠い状況というのが正しい情報のようである。

Dembele Mbappe France England

『Goal』の以前の報道によると、シティは今夏9人の新しい選手を獲得するプランがあるようだが、その候補リストは“獲得優先”と“変更可能”という2つに分けることができる。そしてデンベレは後者に属し、そこにはフランス代表のチームメートであるキリアン・ムバッペの名前もある。

すでに獲得をしたベルナルド・シウバとエデルソンに加え、4人のサイドバックとアレクシス・サンチェス、そしてセンターバックに1人という“獲得優先”選手をスカッドに加えることができたとしたら、残される枠はあと一つとなる。

クラブにとってセンターバックの獲得は急務かつ、完了が近いと見られており、そうなると9人目の補強はフォワードの選手ということになるだろう。

Alexis Sanchez Chile

■ムバッペ獲得の可能性は?

シティは長きにわたりムバッペを追っており、2017ー18シーズンの開幕を前にアレクシスとムバッペを前線に並べたいところではあるが、その可能性は非常に低い。理由はライバルの多さと、デンベレの存在にある。

フランスが生んだ18歳の新鋭ストライカーはモナコと新契約を締結すると言われている一方で、多くの強豪クラブが興味を示している中、獲得レースの筆頭にいるレアル・マドリーからは正式な獲得オファーが出されたとも言われている。仮に、シティがムバッペへの関心を絶やさず、さらに彼がもう1シーズンをフランスで過ごすことになった場合には来年夏に新たなオファーを出すかもしれない。しかし、そういった複雑な状況に置かれているムバッペに代わる名前として挙がってきたのがデンベレであった。

グアルディオラと彼の下にいるテクニカルスタッフは、昨年5月にドルトムントに加入したばかりのデンベレを非常に気に入っている。ムバッペ同様、ライバルクラブは存在するが、状況はマンチェスター・シティ有利だ。

Ousmane Dembele Dortmund assists 16 17

バルセロナもデンベレに興味を持っていると言われているが、バルサの補強プランはシティよりも今のところうまくいっておらず、彼らのメインターゲットであるエクトル・ベジェリンとマルコ・ヴェッラッティの獲得は完結までまだまだ遠い状況にある。

さらに、ドルトムントはバルサからのデンベレへの関心を受けて、タフネゴシエーターの異名を発揮し、デンベレをどこにも放出する意思がないことを表明している。

■シティの今夏への意気込みは強く…

ちょうど1年前、ピエール=エメリク・オーバメヤンの獲得を目論んでいたシティはドルトムントからの要求額に尻込みした。それから、グアルディオラは昨夏の補強費用不足を後悔し、今夏はフットボール・ディレクターであるチキ・ベギリスタインに対して向こう見ずな手段を打つように依頼したのである。

すでに獲得優先リストにある2人の選手を獲得し、まもなく新たに選手の獲得が完了するとみられていることもあり、グアルディオラはここまでのベキリスタインの仕事ぶりに満足していると言われている。そしてクラブとして彼らの求める選手獲得への意思は、昨年のオーバメヤンの時以上に、今回のデンベレに対しては強く発揮されることだろう。

事実、シティが巨額のオファーを提示すればドルトムントが断ることは難しい。シティのプランが思っていた通りに進み、アタッカー獲得へ資金が残されたとしたら、仮にドルトムントが7000万ポンド(約100億円)の大金を求めたとしても、デンベレは交渉のテーブルに乗るだろう。

しかし現在のところ、シティにまだ明確なプランはなく、プライオリティの高いターゲット獲得に集中している。シティが移籍マーケットで常に注力しているポイントであり、またすでにゴールキーパーのエデルソンと攻撃的ミッドフィルダーのベルナルド・シウバを獲得したこともあり、ベギリスタインはディフェンス陣の補強に焦点を当てている。

すでにトッテナムのカイル・ウォーカーとモナコのベンジャミン・メンディ獲得への意思を示していると言われており、またユヴェントスのダニエウ・アウベスとの交渉もまとまり、まもなく公式発表に至ると見られる。

放出する側のクラブからの要求額は非常に高いものではあるが、シティ首脳陣の側近によれば、ウォーカー、メンディ、アレクシスという獲得優先度の高い選手を含め、良い結果が残せると睨んでいるようだ。

ペップのスタイルにおいて重要な役割を果たすサイドバック陣は総取っ替えされる可能性がある。シティは4人のサイドバック獲得を狙っており、サウサンプトンのライアン・バートランドにも興味を持っている。バートランドの獲得優先順位はそこまで高くないとみられているが、プレミアリーグでの経験も豊富であり、ホームグロウンプレイヤーであることからも、非常に良い選択肢となるはずだ。

Dani Alves Manchester City GFX

グアルディオラが彼の友人たちに語ったところによると、ベギリスタインがクラブをバルセロナやバイエルン・ミュンヘンを始めとするヨーロッパのビッグクラブと選手の質と選手層の両面で太刀打ちできるようなチームとしての基礎を築いてくれるものと信じているようだ。

来シーズン、シティに大きな違いを生み出すことができるとみなされているターゲットはエデルソン、アウベス、ウォーカー、メンディ、アレクシス、そして詳しい名前は明らかにされていないがセンターバックの選手である。

これまで何人もの名前が挙がっては消えるという、そこまでプライオリティの高くない補強ポイントとみられていたが、シティのプランが変わりやすいという性質もあり、現在ではシティが新たなワールドクラスのセンターバックを獲得する可能性は高いと言える。

シティがセンターバック獲得を目論む際には、ビルヒル・ファン・ダイクがトップターゲットであるとみられていたが、彼がリヴァプールへの移籍を望んでいることが明らかになって以降は、リヴァプールがいまなおファン・ダイクに興味を持っているかどうかに関わらず、すでにターゲットを変えている。

そして、ユヴェントスのレオナルド・ボヌッチ、アスレティック・ビルバオのアイメリック・ラポルテやバイエルン・ミュンヘンのハビ・マルティネス獲得に向けて動くこともないだろう。

またセントラルMFの獲得もプランには無く、スポルティングのウィリアム・カルバーリョへオファーを出したといううわさも見当違いのものである。

シティは、彼らの獲得プライオリティの高い選手たちがやってくれば、来シーズン戦うことになるすべての大会へ臨むのに十分なチームを構成することができることになる。そこで初めてチームの人員を見直し、仮にまだ獲得可能な状況であれば、ムバッペやデンベレのような選手の獲得に向けて動くことになるかもしれない。

■売却益が重要な要素に

そこでもう一つ重要な問題は、選手売却によりいくら回収できるかというところにある。プライオリティの高い8人の選手獲得に要する費用が2億5000万〜2億7500万ポンド(約360億〜400億円)であるのに対して、選手売却により1億ポンドの回収を希望している。

9番目の補強としてムバッペやデンベレ獲得への動きをとれば、予期せぬ大金での選手売却が発生しない限り、シティが2億5000万ポンド以上を費やすことになることを意味する。

文=サム・リー/Sam Lee

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