インテルに所属する日本代表のDF長友佑都が2試合連続で先発から外れたことは、チーム全体へのメッセージであると、イタリア紙『ジョルナーレ』が26日、主張している。
長友は今夏、移籍寸前の身から、新指揮官ルチアーノ・スパレッティの信頼を勝ち取り、下克上に成功。ニースから移籍金2000万ユーロ(約26億円)で加入し、活躍が期待されていた24歳のブラジル人DFダルベルト・エンリケを抑え、レギュラーに君臨していた。しかし、19日のアタランタ戦(2-0)から左サイドバック3番手に甘んじていたDFダヴィデ・サントンが台頭。25日のカリアリ戦(3-1)でも2試合連続で先発出場を果たした。
■左サイドバックが控え組のモチベに?
インテルは今シーズン、開幕直後から14試合連続で負けなしと最高のスタートを切っているが、「同じメンバーがピッチに上がり、(サミル)ハンダノビッチのセーブ、(マウロ)イカルディのシュートと勝利のパターンがお決まりとなっている」現実がある。そんな中、「左サイドバックの先発だけが決まっておらず、ナガトモに代わり、サントンが2試合連続で先発出場」した。これは「誰もがいつかチャンスを手にできる。もし良いプレーを見せればすぐにもう1度チャンスをもらえるというチーム全体へのメッセージ」ではないかとしている。事実、「レギュラー組と控え組の区別が存在するのは、敵の頭の中だけだ。試合は週を通じて全員で勝ち取るものだ」とのスパレッティの22日の発言を裏付けるものでもある。
なお、3日に行われるキエーヴォ戦でのポジション争いの行方だが、次戦はMFロベルト・ガリアルディーニのほか、センターバックのDFミランダが累積により出場停止となる。『メディアセット』はDFアンドレア・ラノッキアにチャンスが与えられる可能性が濃厚と見ているが、もう1つの選択肢として、右サイドバックのDFダニーロ・ダンブロージオを中央に回し、長友とサントン(もしくはダルベルト)で両サイドバックを組ませることを挙げている。熾烈化するサイドバックのポジション争いは今後も注目されるところだ。