■17歳とは思えない冷静さ
ベスト16で敗退したU-20ワールドカップから1カ月半。チーム最年少で世界の舞台に挑んだ17歳FW西川潤が、桐光学園高校のキャプテンとして14日の高円宮杯U-18神奈川県リーグ・三浦学苑戦のピッチに立っていた。
4-4-2の2トップからスタートした西川は前線でタメやスペースを作り、ときには強引な仕掛けからゴールを狙う。後半には右ワイドやボランチにも入る多彩さを示し、6-0の大勝に大きく貢献した。
「去年までは自分でガンガン行っていたんですけど、最近はよりマークも厳しくなってきた。その分、周りを生かせば自分が空いてくると思う。そこを強く意識するようになりました」
高校生離れした落ち着き――。静かに話す西川からは、17歳とは思えない冷静さを感じた。
2018年9月のAFC・U-16選手権でMVPに輝いた西川には、ドイツのレバークーゼンなど、欧州の複数クラブが関心を寄せていた。それでも、2月にキャンプへ参加し、手ごたえをつかんだセレッソ大阪を選択。3月に2020年春の加入を決断した。
その後も特別指定選手としてチームに帯同。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督からも高く評価され、4月13日の北海道コンサドーレ札幌戦で早くもJ1デビューを飾っている。
■C大阪を選んだ理由
©J.LEAGUEなぜ、西川はC大阪を選択したのか。本人は決め手になった部分をこう話す。
「セレッソの先輩はみんな優しくてフレンドリーに接してくれるし、U-23もあるから試合出場のチャンスが広がる。それも決め手になりました。ロティーナさんの『ポジショナルサッカー』は今までやったことがないものなので、すごく面白いし、やりがいがある。
(ロティーナ監督の)『どこのポジションでもトライアングルの真ん中に立って、プレッシャーのかからない位置を取る』という指示を意識しています。ミーティングではできるだけメモを取り、試合前は瞬時にやるべきことを頭の中で理解することを心がけています」
3月から4月の2カ月という短期間でJ3、ルヴァンカップ、J1と異なるレベルのゲームに続けて出場したのも、際立った環境適応力の賜物だろう。
そして、5~6月にはU-20W杯に飛び級で参戦。イタリア戦と韓国戦で先発出場するなど全3試合で出番を得た。イタリア戦では、田川享介(FC東京)と斉藤光毅(横浜FC)が負傷離脱してからは攻撃のキーマンと位置付けられたが、あと一歩で決定機をモノにできず。本人曰く“不完全燃焼感”が色濃く残ったという。
「特にラウンド16の韓国戦ではチームとして前半に仕留められるところが何回かあったし、自分も1本あった。飛び込んでスパンと決められたら日本の結果も違っていたと思います。世界の戦いはホントに『ちょっとした部分』なんだと強く感じました。U-17代表でゴリさん(森山佳郎監督)から『日の丸を背負うプレッシャーすら楽しめないとダメ』と言われてきて、自分も楽しもうと意識したけど、やっぱり悔しさの方が強いですね」
■U-20W杯の経験が、西川の成長を加速させる
©J.LEAGUE闘争心と向上心を掻き立てられ、桐光学園に戻った今は、7月25日開幕の高校総体に向かっている。J1やU-20という舞台で戦ってきた西川にとって、高校サッカーでは、リーダーとしてチームをけん引し、仲間のレベルを引き上げる役割を担う必要がある。
「桐光に戻ると周りからも注目されるし、自分1人でやらなきゃいけないという気持ちが強い。プレースピードは違いますけど、プロやU-20の感覚や基準を忘れずにやっているつもりですし、周りの意識を変えていくことも大事。(久保)建英や光毅といった同い年の仲間はプロ生活を送っていて、高校に通っている自分は難しさもありますけど、いろんな環境を経験することは間違いなくいい経験になっています」
高校総体では強豪・東福岡と清水桜が丘の勝者といきなりぶつかるが、キャプテンとして見据えるのは、もちろん頂点。その後は再びC大阪へ赴く見通しとなる。
シーズン序盤は3バックを軸にしていたロティーナ監督もここ最近は4バック主体。これにより、西川も新たな戦術理解が必要となってくる。スペイン1部のバルセロナが関心を示しているという報道もあるが、本人はあくまでも「セレッソで試合に出ること」を第一に考えている。
「U-20に行ったことで海外への思いは強まりましたし、近い将来、行きたい気持ちもあります。でも、セレッソで試合に出ることからやらないと足元をすくわれる可能性が高い。セレッソでスタメンを取ることがそんなに簡単じゃないと分かっているので、まずはそこに向かって一生懸命、努力したいです」
桐光学園、C大阪、日本代表とタイムリーに状況が激変する環境に身を置く西川。将来を嘱望される17歳は、これからどんな成長曲線を描いていくのか。今後、日本サッカー界における1つのテストケースになるといっても過言ではない。
文=元川悦子
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