2017-11-03 2006 DOMENECH EVRA HENRYGetty Images

「あのキックは選手として自殺行為」ドメネクが元教え子エブラに引退勧告

2日に行われたヨーロッパリーグのグループリーグ第4節でマルセイユはヴィトーリア・ギマランエスと対戦した。しかし、試合は0-1でマルセイユが敗れている。

だが、この試合で最も注目を集めたのは、試合に出場できなかった36歳のベテラン、パトリス・エブラだろう。エブラは試合開始前にファンと騒動になり、蹴ったことで試合前にして退場処分を受けている。

このエブラの行為について、フランス代表監督として長らく同選手を指導したレイモン・ドメネク氏が辛らつな言葉で糾弾した。フランスメディア『レキップ』が報じている。

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「パトリスは過去、あんなことをするような選手じゃなかった。彼は統率力を持った選手だったし、チームが困難に陥っている時は仲間たちと話し合い、しっかり結論を導き出せる選手だった」

また、恩師ドメネクは「パトリスは心理面で何か問題を抱えていたんだろうか? 選手として疲れきっているのかもしれないね。もうキャリアを終えるべきだろう。本人も選手として"終わった”と自覚しているんじゃないか……。たとえどんな理由があったとしても、あれはプロのサッカー選手として“自殺行為”と言えるものだ」とかつての教え子に対し、強い論調で批判のコメントを寄せている。

2004年から2010年までフランス代表を率いたドメネクは、2010年の南アフリカ・ワールドカップ後に成績不振を理由に指揮官を更迭されている。当時、ニコラ・アネルカなど複数の代表選手がドメネクに造反し、フランス代表が結束を欠いていたことは有名。そんな中、南アフリカW杯でキャプテンを任されたのはエブラだった。

しかし、フランス代表は南アフリカの地で全く結果を残せず、エブラは“選手によるチーム練習ボイコットを主導した”として、大会後にフランスサッカー連盟から5試合の出場停止処分が課せられたことがある。

ドメネクにとって、エブラはかつて信頼を寄せる教え子だった。だがその後の遺恨もあり、ギマランエス戦前にエブラが起こしたサポーターへの暴力行為に、強く失望しているようだ。

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