“難病”に罹ったドルトムント…終わらない不調に処方箋はあるのか?

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ファンはひどく腹を立て、選手たちは言葉を失っていた。4-4の引き分けに終わったFCシャルケ04とのルールダービー戦の後、BVBはよろめく足取りでますます深く危機的な状況に足を踏み入れようとしている。

こんな光景はもう久しくジグナル・イドゥナ・パルクでは見られなかったものだ。ボルシア・ドルトムントとシャルケ04のダービーマッチが壮絶な打ち合いの末にドローで終わり、ドルトムントファンの一部はピッチになだれ込もうとした。

Borussia Dortmund v Schalke, police, 17/18

チームには容赦のない不満の口笛を浴びせられ、ファンの怒りにさらされた。試合後の選手たちは何も語ろうとせず、揃って表情を失くした顔でミックスゾーンに立ち尽くし、迎えのバスを待っていた。ハーフタイムを前に4点のリードを奪いながら敗北同然の思いを味わわされていることについて、ただ一人ヌリ・シャヒンだけが、涙をこらえながら一言一言絞り出すように言葉にしようと努めていた。

「ロッカールームでは誰も大して口を開かなかったし、とても小声で話していたよ。みんなすごくがっかり来ていた」

後半での大失態を経て、シャヒンは失望を語る。序盤、ドルトムントは見事な滑り出しを見せ、成否に関わらずあらゆる面で奮闘し、25分間に渡ってシャルケを壁際まで追いつめた。しかし、どういうことだか、終了のホイッスルが鳴った後の選手たちは全員が呆然自失するしかなかったのである。

普段とは異なるアプローチで臨んだ前半、BVBは早々に4点のリードを手にした。この戦術変更にはシャルケのドメニコ・テデスコ監督も驚いていた。「我々はBVBが3バックで来るとは思っていなかったよ。あれは良い作戦だった」と相手指揮官も認める。

■シャルケとテデスコを驚かせたBVB

*GER ONLY* Borussia Dortmund Schalke 04

それゆえ、前半のシャルケはBVBにいいようにあしらわれた。テデスコ監督は「我々は滅茶苦茶にやられてしまった」と語り、試合開始後12分にピエール=エメリク・オーバメヤン、18分にベンジャミン・スタンブリ(OG)、21分にマリオ・ゲッツェ、25分にラファエル・ゲレイロと4点をリードされた時、「すっかりうろたえてしまった」ことを明かす。

「まったく極端な状況で、もう一歩も引けないというぎりぎりのところまで追いつめられてしまった。正直言って、あれは地獄だったよ」

この段階でのBVBの働きは傑出しており、一度たりとも敵を自陣ゴールに近づけず、強力でアグレッシブな守備を見せていた。シャルケが再び活路を見出すことがあるなどとは、この時点では想像することもできなかった。

だが、事態は劇的に変化する。後半のシャルケのパフォーマンスは素晴らしいもので、BVBの鼻っ柱をへし折った。60分を過ぎてからは、ドルトムントの選手たちのガソリンタンクがどんどんと底をつき、警告ランプが点灯し始める。選手たちは疲れ切って、力を失っていた。その上、失点により不安が高まる。61分にギド・ブルクシュタラー、65分にアミーヌ・アリ、86分にダニエル・カリジューリからゴールを決められ、そしてロスタイムにはナウドに4点リードを無に帰すヘディング弾を叩き込まれ、BVBは敗北同然の気分にされてしまった。

ほぼ敗軍の将となったピーター・ボス監督は次のように分析し、チームの問題点を指摘する。

「我々の後半のプレーは、もはや明晰なフットボールではなかった。頻繁にロマン(ヴァイデンフェラー)にボールを戻しては、ロングボールばかり使おうとしていた」

全く理解に苦しむことであった。前半のBVBは明らかに優位に立ち、終始一貫してスペースを占有していたにもかかわらず、後半は異なる戦い方を選択してしまった。ここでもまた、BVBには必要とされる緊張感が欠けていたようだ。ボス監督にはっきりわかっているのは、「後ろから追いかけて走ってばかりいるのは疲れるものだ」ということだ。確かにそれは真実である。とりわけ、72分にオーバメヤンが思慮に欠ける行いによって退場を余儀なくされていたことを考えれば。もっともそういったアプローチ云々を語る前に、1週間の内に行われた3試合のいずれにおいても、BVBは後半に大きな弱味を見せていることも忘れてはならない。

■「まったくわけがわからない」

シャヒンは語る。「もちろん心理的な問題というのがある。今は僕たちにとって苦しい時期だ。とにかく、もっと守備を改善する必要があるんだ。」だが、なぜBVBは華々しくリードを広げた後で、あんなに無残に崩れ落ちたのだろうか…。シャヒンは「説明しようがない。わけがわからないよ」と語り、自問自答を続ける。

「一人一人がその問いを自分に問いかけてみるしかないんだ。前半、僕らは戦術によって敵を完璧に切り崩して、すべてうまくいっていたんだ。4-0でリードしていたのに後半であんなことになるなんて、まったくわけがわからないよ。とにかく、ひどい後半だったね」

Borussia Dortmund FC Schalkeうなだれ、足を引きずりながら退場するBVBの選手たち

この晩のゲームに関しては、誰もが同じ感想を抱くことだろう。試合後にひどい怒りを露わにしたファンたちは特にそうだ。シャヒンもサポーターの怒りには理解を示す。

「あれは全く当然のことだったよ。僕たちはあの非難を自分で引き受ける必要があるんだ。ファンはいつも我慢強く僕たちを支えてくれている。だから、十分男らしく非難を受けなければならないんだ」

さらに、ボス監督もまたこの非難を身に引き受ける必要があるだろう。たとえ、前半に彼の戦術が完全に功を奏していたとしてもだ。「前半は戦術的に素晴らしい展開だった。だが、後半があんなことになるなんて、あってはならないことだ。」13試合を終えて勝ち点21というのでは、BVBにとってはもちろん不本意な戦績である。そして、再び惨憺たる後半を過ごしたというのに、ボス監督が選手のコンディションにもエネルギーにも問題を見出せないというのであれば、少なくともいくつかの問題点が頭に浮かんで来ざるをえない。

そういう問題のひとつ、つまり、この先いつまでピーター・ボスがBVBの監督の職に留まるかという点については、ダービー戦の翌日26日に開かれた会員総会でひとまず続投という答えが出された。この先12月2日にはレヴァークーゼン戦がチームを待っている。だが今の状態では、それまでに選手たちのメンタルが回復するということは考えにくい。4-4に追いつかれた「惨憺たるダービー」のショックはあまりにも深く根を張り、すぐに立ち直らせる処方箋は今のところ見当たらない。

文=シュテファン・ドューリング/Stefan Döring

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