2017 JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦 FC東京1-5川崎F
第1戦は2-0で川崎フロンターレが勝利。FC東京はこの試合で2-0にできればトータルスコアで同点となるだけに、どんなメンバーで、どんなゲームの入り方をするのか楽しみにしていた。
明治安田生命J3リーグのSC相模原対福島ユナイテッドFCの視察を終え、JR相模線から京王線に乗り換え、さらに調布で乗り換えて味の素スタジアムの最寄り駅である飛田給に着く。調布で乗り換えた際、数多くの川崎Fサポーターと一緒になり、この試合に懸ける川崎Fサポーターの熱気を感じる。
川崎Fは21歳以下のメンバーとして3バックの右に板倉滉を起用。中央はエドゥアルド、左は奈良竜樹。大島僚太と中村憲剛のセントラルMFに、右ワイドにエウシーニョ、左ワイドは車屋紳太郎。前線には右から小林悠、中央に阿部浩之、左は家長昭博。GKはチョン ソンリョンというメンバー。
一方、FC東京のスタメンはGK林彰洋、3バックは右から徳永悠平、吉本一謙、丸山祐市、右サイドに柳貴博、左サイドは小川諒也、中盤中央に梶山陽平、インサイドハーフの右に橋本拳人、左は米本拓司。2トップには前田遼一と大久保嘉人。そしてベンチにはピーター・ウタカ、永井謙佑、東慶悟、太田宏介。代表戦で高萩洋次郎はいないが、控えにも豪華メンバーが並ぶ。このスタメンを見ると、後半勝負と睨んでいるのかと予測した。
しかし、試合が始まってみると先制点は川崎Fだった。28分、阿部のゴールで先制。
28分に許した失点にこの試合のすべてが凝縮されている。梶山がハーフウェイラインあたりでボールを持つ。梶山の右に徳永が位置し、柳はさらにずっと右サイドの高いポジションを取る。梶山のボールに対して橋本が引いてもらいに来たが、梶山から橋本へのボールを大島に狙われてカットされる。大島からボールを受けた憲剛がスルーパスを出すと、そのまま飛び出した阿部に誰も対応できず。さらに家長もゴール前に走り込んでいた。先制点が欲しかったFC東京がゴールを許してしまうスタートになる。

30分、川崎Fがすかさず2点目を奪取。
FC東京の選手はたくさんいるのに、大島はいつもフリーでプレーしているように見える。大島、阿部、家長、阿部、まさに教科書のようなゴールだ。
40分にはエウシーニョがゴール。川崎がさらに追加点を奪う。
1点目と同じパターン。FC東京はボールの奪われ方が悪く、たやすくサイドを突破されている。

前半を終えて3-0。ハーフタイムにはFC東京のゴール裏からブーイングも。FC東京が準決勝に進むためには、あと6点が必要になる。正直、前半でほぼ勝負はついてしまった。
後半も流れは変わらず、川崎Fの良さばかりが目立つ展開。後半も得点を重ねたのはまたもや川崎Fだった。私の後ろで見ていた方が、「川崎Fのほうが2人くらい多くいるように見える」と言っている。本当にそうだ。
最後の最後に大久保の得点で一矢報いるものの、試合は1-5で敗戦。FC東京は天皇杯もすでに敗退しており、このままでは終われないはずだ。なんとか立て直して残りのリーグ戦を頑張ってほしい。

そして川崎F。前半で3得点を挙げ、後半はその良いリズムを崩さないように全員がプレーしていた。来週からはリーグ戦、AFCチャンピオンズリーグ、リーグ戦、天皇杯とハードな日程が続くが、エドゥアルドや家長のコンディションもかなり良くなっていると感じた。ハードな日程の先に念願の初タイトルが見えてくる。

頑張れ、川崎フロンターレ。頑張れ、FC東京。
文=原 博実




