Gianni InfantinoGetty Images

FIFA会長への信頼は「完全に失われた」?“W杯事業売却案”で立場危うく…任期は2027年まで

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、その立場が揺らいでいるようだ。


2016年からFIFAの会長を務めるインファンティーノ氏。しかし、昨年からFIFA平和賞の授与やワールドカップ期間中のアメリカ代表FWフォラリン・バログンの出場停止延期を巡る問題などで、ドナルド・トランプ米大統領との関係が疑問視されてきた。


そして28日にFIFAが発表したワールドカップ関連事業株式売却案が、世界中で物議を醸すことに。FIFAはワールドカップなどの主要大会を運営する新子会社「FIFAフォワード・エンタープライズ」を設立し、そのうち最大21%の株式を民間投資家に売却して42億ドル(約6880億円)を調達、その資金を加盟協会に分配する意向であることを発表。また、世界的な金融機関である「JPモルガン」がアドバイザーを務めていることに加え、トランプ大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏の弟、ジョシュア・クシュナー氏が設立した長期投資ファンド「スライブ・エターナル」が出資を検討している投資家グループを主導する見込みであることも明かされている。


この発表に対して、世界中から反発の声が続々と上がっている。UEFA(欧州サッカー連盟)は30日に行われたオンライン会議の後、全55の加盟協会がこの計画に反対しているとしつつ、計画が撤廃されない限りはワールドカップを含む全てのFIFA主催大会をボイコットすることを明かした。さらに同日、CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)全41の加盟協会も「当該提案を拒否する」と発表。計96のFIFA加盟協会が反対の立場を取っている。


こうした状況を受け、インファンティーノ会長に対する疑念がさらに高まっているとのこと。『The Athletic』によると、UEFAの会議では同会長の去就に関して公式な議題とはならなかったものの、信頼は疑問視されており、世界のサッカー界のリーダーとしての将来について議論の中で言及されたという。またCONCACAFの会議では、加盟国の大半で現FIFA会長に対する信頼が揺らぐ、あるいは完全に失われたことが発覚したと関係者の1人が語ったようだ。一方、別の関係者は前述の表現は強すぎるとしたものの、少なくともリーダーシップや透明性、FIFAのアプローチに対して大きな懸念が存在することを認めたと伝えられている。


インファンティーノ会長の任期は2027年までとなっているが、来年3月に行われる選挙に立候補予定。『The Athletic』によると、ワールドカップ期間中までは対立候補無しで再選が見込まれており、アフリカやアジア、南米の各大陸連盟が支持すると予想されていた。しかし全211のFIFA加盟協会の内、UEFAとCONCACAF合わせて96の加盟協会が今回の計画に反発。同会長の立場は揺らいでいるようだ。

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