Infantino(C)Getty Images

FIFA会長、物議の“W杯事業売却案”の中止を発表…UEFAら反発で「当初の目的とは相容れない分裂を生み出してしまった」

FIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長は、世界中で物議を醸す“ワールドカップ事業売却案”の断念を発表した。


先日ワールドカップが終了したばかりだが、FIFAは28日に声明を発表。ワールドカップやクラブワールドカップなどの主要大会を運営する新子会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FIFA Forward Enterprise)」を設立し、そのうち最大21%の株式を民間投資家に売却して42億ドル(約6880億円)を調達、その資金を加盟協会に分配する意向であることを発表した。


さらにこの発表では、世界的な金融機関である「JPモルガン」がFIFAのアドバイザーを務めていることに加え、ドナルド・トランプ大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏の弟、ジョシュア・クシュナー氏が設立した長期投資ファンド「スライブ・エターナル(Thrive Eternal)」が「FIFAフォワード・エンタープライズ」への出資を検討している投資家グループを主導する見込みであることも明かされている。


この発表は世界中で物議を醸しており、特にUEFAは即座に反発。そして30日に行われたオンライン会議の後に新たな声明を発表し、計画が撤廃されない限り、全55の加盟協会がワールドカップを含む全てのFIFA主催大会をボイコットすることを明かした。その後、CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)やAFC(アジアサッカー連盟)も計画への反対を発表すると、さらにFIFAの複数幹部からも非難する声が上がっている。


そして31日、インファンティーノ会長は『FIFA Media』を通じて声明を発表。計画を断念する意向を明かした。


「FIFAフォワード・エンタープライズ・プロジェクトはFIFA加盟協会とサッカー界を世界規模で、特に支援を最も必要としている国々において、さらに強化するための基盤を築くことを目的としていた。そして当初から申し上げたように、FIFA加盟協会の過半数の支持を得た場合にのみ実施し、FIFA理事会、各大陸連盟、そしてより広範な関係者との協議プロセスを経る必要があった」


「あらゆる意見に耳を傾けた結果、このプロジェクトは、支持の度合いに関わらず、当初の目的とは相容れない分裂を生み出してしまったことが明らかになった」


「私たちの目的は常に、そしてこれからも、団結と向上にある」


「したがって、この提案は中止する」


「今後、私は数日から数週間のうちに、サッカーへの共通の関心という精神のもと、すべての関係者を再び結集させ、特に支援を最も必要としている国々において、世界中でサッカーを発展させ続けることを目指す」

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