物議を醸す“バログン事件”だが、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長の関与についてIOC(国際オリンピック委員会)に調査を求める要請が行われている。
世界中で物議を醸しているフォラリン・バログンの出場に関する問題。アメリカ代表FWは2日に行われたワールドカップ・ラウンド32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(○2-0)で、DFタリク・ムハレモヴィッチに仕掛けたファウルで一発退場となっていた。しかしFIFAは5日、自動的に科される1試合出場停止処分を1年間延期することを発表。バログンはラウンド16のベルギー戦に出場可能となり、先発に名を連ねている。
FIFA側はこの処分の延期が独立機関によって下されたものだと主張しているものの、アメリカのドナルド・トランプ大統領がFIFAのインファンティーノ会長に電話をかけたことを認めており、アメリカ政府の介入の影響も指摘されている。これを受け、様々なサッカー連盟が抗議の声を上げると、欧州議会の議員72名がEU加盟27カ国のサッカー協会会長宛てに意思決定プロセスの調査を行うように要請するなど、世界中で波紋を広げている。
そして『The Athletic』によると、世界の労働移民の権利や政治的弾圧、スポーツ問題などに取り組む非営利団体「FairSquare」は、IOCに対して、今回の意思決定プロセスにインファンティーノ会長が関与していたかを調査するように要請したとのこと。インファンティーノ会長は「意思決定は独立機関によって行われた」と関与を否定しているものの、トランプ大統領と電話したことは認めている。「FairSquare」は、仮にトランプ大統領の要請を受けて介入したとすれば、それは中立性への違反であり、スポーツの公平性を損なう行為だと指摘している。
なお、インファンティーノ会長も委員を務めるIOCの憲章では、委員は政治的・商業的な利害関係から独立して行動しなければならないと定められており、「政府、組織、その他の当事者から、自身の行動や投票の自由を妨げる恐れのあるいかなる任務や指示を受けてはならない」と明記されているとのこと。今後の動向に注目だ。
