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1月までの日本代表メンバーを選ぶのは誰?森保監督“最後のアジアカップ”で問われる異例の任務を徹底分析【しゃべGOAL】

『GOAL Japan』のYoutube番組「しゃべGOAL」。元・浦和レッズコーチでサッカー指導者の林舞輝氏とサッカージャーナリストの川端暁彦氏が様々なテーマで徹底討論する。

Ryo Mika
  • 大きな注目を集めた“日本代表の新監督人事”だが、最終的に森保一監督の続投が決定。しかし、任期は来年1月に開催されるAFCアジアカップ2027まで。この大会を最後に森保監督は勇退し、現在U-21日本代表を率いる大岩剛監督が後任として新監督に就任することが決まっている。

    今回は『GOAL Japan』のYoutube番組「しゃべGOAL」にて、元・浦和レッズコーチでサッカー指導者の林舞輝氏、そして日本代表やユース年代を長年取材してきたジャーナリストである川端暁彦氏が、日本代表の新監督人事について語っていく。

    撮影日=7月21日


  • アジアカップはW杯より難しい?

    moriyasu
    (C)Rintaro Asano

    ――新監督人事に決着がついたわけですが、9月・10月の活動を含めて今後の日本代表はどうなっていくでしょうか?

    林:「ワールドカップの半年後にアジアカップが来るという非常に難しい日程ですが、このアジアカップをどう位置づけるかによって今後の代表活動が決まってくる。どういう選手を選ぶかとか、1月の大会からの逆算になってくると思います」

    川端:「そもそも森保監督に与えられているミッションは『次の監督につなぐ』ことなのか、『とにかくアジアカップで結果を出すことなのか』、少しわからないところがある。また、このアジアカップにどれだけの選手を呼べるのかもわからない。自分たちのやりたいこととできることが乖離する可能性もあります」

    「選手に聞いたことがあるんですが、ワールドカップは夢の舞台であり、全部出しきって燃え尽きる場なんです。そして日本は優勝したことがないので、最後は負けて終わってしまっている。その半年後にアジアカップで『もう一度燃えてくれ』というのは、本当に難しい」

    林:「2000年前後のアジアカップ、日本代表がほとんどJリーグの選手だった時はビッグイベントでした。ですが、ドルトムントに所属していた香川真司選手が準決勝でケガをしてしまって、残りのシーズンを棒に振ってしまったこともありました(2011年)。今の選手たちはチャンピオンズリーグで戦っているわけですし、大会に行ってしまうとクラブで他の選手にポジションを取れてしまうかもしれない。さらに、補強があるかもしれない。そうしたことを考慮すると、アジアカップに参加すること自体を躊躇する選手がいても不思議ではありません。チーム、選手個人ともに非常に難しい大会ですね」

    川端:「アジアカップを戦う選手たちから、我々が感知する範囲でも不平不満は聞こえてくるし、感知しない範囲ではもっとあると思います。ある意味で、監督にとってはワールドカップより難しいかもしれない」

    林:「とはいえ、10代の選手たちだけで戦えるほど甘い舞台ではありません。他の国は威信をかけて戦ってきます。環境面も含めて厳しい大会です」

  • アジアカップは“やりたくない大会”?

    asian cup japan
    (C)Getty Images

    川端:「そして難しさを増しているのが、『今後も続く代表チームではない』ということ。そうであれば、選手が『監督に俺の力を認めさせる』というイメージも持ちやすい。だが、今回はこの大会で今のチーム(監督)が終わってしまう」

    林:「もちろんこうした難しさも考慮して、JFAは今回の決断を下したんだと思っています。ただ、あまりにも前例がないことなので、やってみないとわからないというのが正直なところですね。今まで見えてこなかったメリット・デメリットが見えてくるかもしれません」

    「これまでのアジアカップは、ワールドカップ後に監督が代わって、ある意味で“お披露目の場”というか、初めて新監督が試される場でもありました。ジーコさんやザッケローニさんもそうでしたね。ただ今回は継続路線を選んだことで、また違う見方をされることになると思います」

    川端:「ただ、ここで負けてしまうと長い間批判が付きまとってしまう。監督としては“やりたくない大会”でもある。本当はワールドカップを見据えてチームを作りたいはずですが、アジアカップで優勝するチームは全く違います。そう考えると、もしかすると『新監督にやらせない。リスクを負わせない』という選択だったのかもしれません」

    林:「もしそうだとしたら、森保監督はすごいですね……しかも『それを最後にいなくなってくれ』と。自分がいなくなった後のことも考えながらやっていくという。他に半年間の暫定監督を起用することは不可能だと思いますし、これをやるのは森保監督しかいない。どこまでもすごい方です」

  • メンバーを選ぶのは…誰?

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    (C)Getty Images

    川端:「そして9月・10月の活動は、これまでと違って4試合を戦います。そこにどういうチームで臨むのか、全くわからない(笑)」

    林:「Jリーグや欧州リーグが開幕して、その時点での所属クラブや移籍の状況、クラブ内での立場など不確定な要因が大きく絡んでくるので、予想は難しいです」

    川端:「例えばロス世代を起用する案もありますが、ロス世代はロス世代で大岩監督の下での活動があります。4年後を見据えて彼らを育てていくのであれば、大岩監督のチームに招集したほうが良いかもしれません。一概に若手が多く呼ばれるとも言い切れないですね」

    「そもそもの話ですが、『メンバーを選ぶのが誰なんだ』という問題があります。最終決定権は森保監督にありますが、絶対に大岩監督の意見やJFAの意見を尊重しようとするはずです。なので、意外な選手が選ばれる可能性も十分にあります。9月の活動に関して、ワールドカップメンバーは『一度燃え尽きているから招集を見送ろう』という判断もありえます。今回は新監督が就任したわけではないですからね」

    「ただ、9月・10月は国内での連続シリーズ。見に行きたいファンはたくさんいます。そして、森保監督がファンのことを考えないわけがない。代表監督は大変ですね(笑)」

    「もしかすると、ワールドカップメンバーを呼ぶよりも、日本代表に入りたくてたまらない野心を持っている選手を呼んできたほうが、アジアカップという舞台では良い結果をもたらせるかもしれません」

    林:「森保監督が就任したばかりの時に開催されたコパ・アメリカ(2019年)のように、今回のアジアカップを使う可能性もあると思います。大岩監督やJFAの方針次第ですね。もし『それで失敗した時の責任は俺が負う』と考えているのだとしたら、森保監督はかっこよすぎます(笑)」

    川端:「『4年後のワールドカップを考えてアジアカップを戦いましょう。でも、アジアカップでは優勝してね』……言うのは簡単ですが、本当に難しい。中東開催ですし、中東勢は気合もお金も入っている。サウジアラビアに取材に行く機会が多いので感じることですが、今のサウジアラビアのサッカー人気は凄まじいものがあります」

    「そうした舞台で戦う難しさはありますけど、優勝は目指してほしい。だけど、優勝するためにすべてを捧げるのはまた違う。森保監督が4年前に鈴木彩艶を抜擢したように、先を見据えた若手の起用をやっていくべきだとは思いますよ」