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Barcelona wantaway Torres will face same problems at PSG_1-1.jpgGetty/GOAL

フェラン・トーレスのパリ・サンジェルマン移籍を勧められない理由

元マンチェスター・シティのその選手は、欧州王者を連覇したルイス・エンリケ率いるチームに加わることが決まっており、再びスタメンの座をめぐる熾烈な争いに直面することになる。

James Westwood
  • 「バルセロナと契約はあるが、サッカーでは何が起こるか分からない」。フェラン・トーレスは先週、9月1日に閉まる夏の移籍市場が閉じる前にカンプ・ノウを去る可能性を問われ、そう語った。「正しい決断を下すのを待っているところだが、それがまだ何なのか分からないんだ」。

    26歳のトーレスは、ニューヨークでのプロモーションツアー中にこう発言し、その翌日にはヤンキー・スタジアムで始球式のボールを投げた。その後はボルティモア・レイブンズのトレーニング施設を訪れ、NFLのチームに激励の言葉を贈った。トーレスにとって忘れられない数か月となった。彼はアルゼンチンとの2026年ワールドカップ決勝での勝利において、スペインにとってのサプライズヒーローだった。

    スペイン代表は延長戦でのトーレスの劇的なゴールにより、2度目の世界王者の座を手にした。彼はその後のインタビューで、それを「人生で最高の瞬間」と表現した。これはおそらくトーレスがスーパースターの地位に最も近づいた瞬間であり、彼はそれを活かす準備ができているようだ。

    『ESPN』によると、トーレスはバルセロナの首脳陣に対し、パリ・サンジェルマンへの加入を希望していると伝えており、すでにこのリーグ・アン王者と個人条件で合意しているという。トーレスの契約は残り1年となっており、バルセロナは売却に前向きで、PSGからの初回オファーは間もなく届くと見られている。

    とはいえ、移籍がトーレスにとって「正しい決断」なのかどうかは、大いに議論の余地がある。彼はカンプ・ノウで十分に評価されていないと感じてきた面が常にあったが、いまだ世界最高レベルの選手には数えられない彼にとって、PSGでの厳しい現実がそれと変わらないものになる可能性は低くない。

  • バルセロナ首脳陣からの「信頼」の欠如

    Real Betis Balompie v FC Barcelona - LaLiga EA Sports
    Getty Images Sport

    バルセロナ、マン・Cに再び高額な支払い?

    トーレスは自身とPSGとの結びつきについて語る際にバルセロナへ挑発的なメッセージを送っており、先日こう語っている。

    「こうしたクラブが自分を欲しがってくれるのは、いつだって良いことだ。サッカーでは何が起こるか分からないが、良いのは、契約があるから、自分で待って、自分で決められるということだ。バルセロナが自分を引き留めるために何をすべきかって? 自分を欲しいと示してくれること、交渉に来てくれること、そして最終的にはすべて話し合い次第だ」

    『The Athletic』によれば、こうした大胆な公の発言はカンプ・ノウで「眉をひそめさせた」といい、別の報道では、バルセロナのスポーツディレクターであるデコが、2022年1月にトーレスがマンチェスター・シティから総額6500万ユーロで移籍した際の契約に含まれる特定の条項を理由に、契約延長を提示することに「消極的」だと伝えている。

    バルセロナがトーレスと新たな条件で契約を結んだ場合、シティにさらに700万〜800万ユーロを支払う義務が生じることになるが、もし彼を相当な金額でPSGに売却すれば、最優先の獲得ターゲット、すなわちフリアン・アルバレスに充てられる資金が増えることになる。

    トーレス陣営は、バルセロナがこのアトレティコ・マドリーのストライカーを追っていることを、このスペイン人に対する「信頼」の欠如の表れと見ているとされ、それも理解できる話だ。ハンジ・フリックの言葉も、決して安心させるものではなかった。バルセロナの指揮官はこの状況についてこう語っている。

    「私はデコを完全に信頼しているし、我々が何か[新しいストライカーの獲得について]しなければならないことは分かっている。だが、それはフェランにもかかっている。だから、どうなるか見てみよう」

  • 妥当な一貫性への懸念

    Ferran Torres of FC Barcelona celebrates scoring
    Getty Images

    成長遂げるもまだ足りない

    バルセロナは、MLSのシカゴ・ファイアーへ自由契約で移籍したロベルト・レヴァンドフスキの後釜を探しているが、トーレスには自らその役割を担えると信じるだけの根拠がある。スペイン代表の同選手は昨季、全大会通じて49試合で21ゴールを記録した。これはレヴァンドフスキを2ゴール上回る数字であり、バルセロナ内ではラミン・ヤマルの24ゴールに次ぐ2位につけている。

    トーレスは2024-25シーズンにも19ゴールを挙げているが、バルセロナのリーガ連覇を支えた中心選手として、ヤマル、ハフィーニャ、ペドリ、レヴァンドフスキといった面々と並び称されることはない。それにはもっともな理由がある。

    フリックは2024年に監督に就任して以来、トーレスを別次元へと引き上げることに成功したが、それでも彼は出来にムラのあるFWだ。実際、どのシーズンでも常に重要な局面となる1月から4月にかけて、彼は14試合連続無得点という不振に陥り、その決定力は厳しい批判にさらされた。

    バルセロナはすでに、多才なアンソニー・ゴードンとカリム・アデイェミの2人を加えて前線を補強しており、アルバレスの獲得までまとめれば、トーレスは容易に脇役へと転落しかねない。彼がウイングでもプレーできる点を指摘するのは正当だが、当然ながら確固たる定位置への道はヤマルとハフィーニャによって塞がれている。

  • PSGの攻撃陣はさらに層が厚い

    OUSMANE DEMBELE KHVICHA KVARATSKHELIA PSG
    Getty Images

    ローテーション起用?

    『ディアリオ・スポルト』によれば、バルセロナはトーレスに投じた6500万ユーロの投資を全額回収したい考えで、もしPSGがその要求を受け入れれば、それは見事なビジネスとなる。スペインのワールドカップの英雄が、フリー移籍に近づくにつれてその価値が急落する前に売却するには絶好のタイミングであり、たとえアルバレスの獲得が実現しなくても、フリックは前線に十分なコマを揃えている。

    一方トーレスは、ルイス・エンリケ率いる無敵のPSGでの新たなスタートに、おそらく胸を躍らせていることだろう。PSGはチャンピオンズリーグを2年連続で制しており、5月にトロフィーを掲げるまでの過程でカタルーニャに乗り込んでバルセロナを撃破している。とはいえ、パルク・デ・プランスで主役の座が待っていると考えているなら、それは甘い見通しだ。

    ルイス・エンリケがトーレスに狙いを定めたのは、両サイドと偽9番のポジションを自在に行き来できる機動力のあるアタッカーという彼の好みに合致するからだ。PSGは6月末にゴンサロ・ラモスがACミランに加入したことで、唯一の生粋のセンターフォワードを放出した。ルイス・エンリケはこのポルトガル人選手をウスマン・デンベレと常にローテーションさせており、重要な試合ではほぼ常に後者を中央で起用してきた。

    トーレスの柔軟性を考えれば、彼はラモスよりも多くの先発機会を得るはずで、特にブラッドリー・バルコラがリヴァプールへの移籍案を成立させればその可能性は高まる。だが、フヴィチャ・クヴァラツヘリア、デンベレ、デジレ・ドゥエが引き続きPSGで最も効果的な3トップの組み合わせであり続けるだろう(そしてそれはヨーロッパの他のすべてのクラブが羨むものだ)。またリーグ・アンは、質と強度の両面でラ・リーガに劣っており、つまりトーレスは主にPSGでのチャンピオンズリーグでのパフォーマンスで評価されることになる。これは、彼がバルセロナでの4年間で同大会で12ゴールしか決めていないことを考えると、明るい兆しとは言えない。

  • 技術面の限界は明らかだ

    Spain v Argentina: Final - FIFA World Cup 2026
    Getty Images Sport

    代表では実績作るもクラブでは…

    トーレスがトロフィーで彩られたキャリアにチャンピオンズ・リーグを加えるうえで、PSGに移ればより大きなチャンスを得られると論じることは確かに可能だ。もっとも、バルセロナはバロンドールを受賞したスペイン代表の同僚ロドリの加入が見込まれることで、2026-27シーズンにはより上位に食い込むだろう。だが個人的なレベルで見れば、それがトーレスのレガシーを高める可能性は低い。

    アトレティコ・マドリー、トッテナム、アストン・ヴィラ、ナポリ、ユヴェントスといったクラブも、この夏にトーレスへの関心を示していたとされる。そのいずれもが、彼にエリートで自立したフォワードとしての実力を証明する舞台を与えられたはずだった。だが、その代わりに彼はパリで再びシステムの中の選手となる。

    トーレスの技術的な限界は、より屈強な相手に対して深い位置まで下がったり、ボールを収めたりせざるを得ないときに明らかになる。彼は敵陣の背後でスペースを見つけることには長けているが、自ら決定機を作り出すのは苦手だ。だからこそ彼はバルセロナのスタメンに入ったり外れたりしてきたのであり、ワールドカップでのスペイン代表としての8試合のうち先発はわずか1試合にとどまった理由でもある。ルイス・エンリケの戦術的な青写真は、彼にそうした弱点を克服することを求めないだろう。したがって、仮に彼がPSGに移ることになっても、そのプレーに意味のある進化はないだろう。

    バルセロナのサポーターは、トーレスの素晴らしい仕事ぶりにもかかわらず、彼を完全に受け入れることはなかったように見える。そして、あれほど公然とPSGに秋波を送ったことで、彼はサポーターを完全に遠ざけてしまったかもしれない。北米での活躍によって彼は優位な立場にあり、それが彼を思い上がらせたようだ。フランスに移っても状況が好転することはないだろうし、突然サポーターに愛される存在になることもないだろう。トーレスはこれまで通りの存在であり続けるだけだ。すなわち、便利な万能型の選手である。