Getty Images Sport舞台を整える
アルテタは2019年12月、ウナイ・エメリの解任とフレディ・リュングベリの暫定指揮を経て、アーセナルの指揮官に就任した。2011年から2016年まで選手としてプレーした時代から、この北ロンドンのクラブと強い結びつきがあったものの、マンチェスター・シティでペップ・グアルディオラの下で経験を積んだ後の、これがトップチーム監督として初めての挑戦だった。
苦戦していたチームにすぐさまインパクトを与えることを決意したスペイン人指揮官は、型破りなアプローチを選んだ。クラブの練習拠点で最も広い部屋に選手たちを集めたが、その前にコンピューターやノートパソコン、ケーブルを床に投げつけ、意図的にその空間を荒らしていた。
AFPアルテタの最後通告
『ジ・アスレティック』の取材に対し、アルテタはこのショック療法に出た理由と、新しいチームに散らかった状況を片付けるよう求めた経緯を説明した。
「私はオフィスをめちゃくちゃにして、あらゆるものを床に置いた。コンピューターも、ノートパソコンも、ケーブルもだ。それから全員を中に入れた」と同氏は語った。「私はこう言った。『いいか、これが私の耳に入ってきたことだ。真実かどうかは分からない。でも、いろいろな人から聞いた限りでは、組織で働くことに対してみんながこう感じている、ということだ。私は、君たちが自分の仕事と人生、そして私たち全員が共有している情熱を楽しめるよう手助けするためにここにいる。もし私にその手助けをしてほしいなら、2分でこれを片付けて、少なくとも一緒に仕事ができる状態にしてくれ』。そして私は部屋を出た」
指揮官は、この芝居がかった振る舞いには大きなリスクがあったことも認めた。即座に裏目に出る可能性も理解していたからだ。続けてこう語っている。「あれで私の監督キャリアが終わっていた可能性もあった。もしあのまま何も変わっていなかったら、私はもう仕事を失っていたからだ。
「2分後に戻ってくると、そこは完璧に整っていた。みんな静まり返り、目を見開いて、話を聞く準備ができていた。私はこう言った。『これは始まりにすぎない。私たちは日々そうあるべきなんだ。何を成し遂げたいとしても、一緒にやらなければならない。私ひとりではできない。私たちが抱えている問題はそれよりずっと深いが、可能性は無限大だ』」
王朝の構築
あの最初の衝撃が即座の成功につながったわけではなかったが、それは見事な復活の土台を築いた。時は2026年へと進み、アーセナルは現プレミアリーグ王者となっており、さらに昨季の決勝ではチャンピオンズリーグ制覇をあと一歩のところで逃した。
あの混乱した初日にあったスカッドは、ほぼ全面的に刷新された。その中で、チームの礎へと成長した唯一の現存メンバーとして際立っているのがブカヨ・サカだ。国内タイトル獲得に続き、アルテタは今や2030年までクラブに残る新契約にサインし、自らのレガシーを確固たるものにした。
アルテタ監督は「このクラブに自分の将来を託し、アーセナルにとって最高を望む素晴らしい人々と働き続けられることは光栄だ。このクラブは唯一無二であり、その個性、そしてここにいることで感じられるものは特別だ。私たちの歩みがこれからも続いていくことを、大きな誇りに感じている。私たちはすでに特別な絆を築き、生涯残る思い出を作ってきた。そして非常に胸が躍るのは、私たちがともに成し遂げられることの、これがまだ始まりにすぎないということだ」と語った。
Getty Images Sport今後を見据えて
長期的な将来が確保されたことで、アルテタは今後、北ロンドンで継続的な支配の時代を築くことに注力することになる。ついにプレミアリーグ制覇を成し遂げた今、究極の目標は、あの悲願のチャンピオンズリーグ優勝をつかむことへと移る。
サカと緻密に再構築されたスカッドに導かれ、アーセナルは今後、国内タイトル防衛の重圧に対処しながら、欧州制覇を目指していかなければならない。
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