モロッコの若きストライカー、ヤセル・ズビリはわずか21分でラ・リーガの主役に躍り出た。第3節でラシン・サンタンデールを3-2のエルチェ戦勝利へと導くハットトリックを決め、チームに今季初勝利をもたらすとともに、スペインのピッチで自らの存在感を強烈に印象づけた。
スペイン紙「スポルト」によると、ズビリの得点爆発はラシンでの先発初出場で生まれたもので、刺激的な前半のうちに3得点をすべて叩き込んだ。この活躍は、チリで開催されたU-20ワールドカップでモロッコ代表とともに優勝を勝ち取り、かつてU-20モロゴロ代表で示していた潜在能力を裏づけるものとなった。
ズビリは強力なプレッシングを生かして最初のゴールを決め、エルチェのゴールキーパーのミスをついてボールを奪い取り、そのままネットを揺らした。続く2点目はグラウンダーのクロスからペナルティエリア内で左足のワンタッチで押し込み、さらにディトゥロが防ぐことのできなかったオーバーヘッドの強烈なシュートでハットトリックを完成させた。
ズビリのハットトリックは、ラシンでの目を引く滑り出しにとどまらず、U-20ワールドカップでの際立った輝きの延長線上にあるものだった。マラケシュ生まれのこのストライカーは同大会で5得点を挙げ、そのうちの2得点はアルゼンチンとの決勝戦で決めたもので、母国代表をこのカテゴリーでの史上初の世界制覇へと導いた。
エルチェ戦での彼のゴールは、その攻撃能力の明確な多彩さを映し出している。ズビリはペナルティエリアの外への動き、ディフェンダーの背後のスペースの活用、相手へのプレッシングを兼ね備え、さらにエリア内で攻撃を仕留める能力も持ち合わせている。また左足を武器とし、純粋なストライカーとしてラストパスを待つだけの役割にとどまらない。
ズビリは昨年2月、フランスのレンヌが1000万ユーロで獲得しており、その後、より多くの出場時間を得てスペインのコンペティションで経験を積むことを目的に、買い取りオプションなしのレンタル移籍でラシン・サンタンデールへ加わった。
ズビリの活躍は、フランスでのキャリア序盤に定期的な出場機会を得るのに苦しんでいたこのモロッコ人選手に、改めて光を当てるものとなった。スペインでこの水準の姿を見せたことで、レンタル期間は、ラシンにおいても、あるいはレンヌへ復帰する際にも、彼のキャリアにおける重要な一歩となるかもしれない。
ズビリの登場はラシン・サンタンデールにとって歴史的な記録ももたらした。彼は2008-2009シーズンのチェティ以来、ラ・リーガでハットトリックを決めた同クラブ初の選手となり、このモロッコ人ストライカーは瞬く間にクラブの記録に自らの名を刻み、シーズン序盤のチームに強力な弾みを与えた。





