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FBL-MLS-INTER MIAMI-DC UNITEDAFP

MLS総括:リオネル・メッシが格の違いを見せつける。シアトル・サウンダーズは本格復活、シャーロットFCはプレーオフで脅威に

Thomas Hindle
翻訳者:
  • 週半ばにアルゼンチン代表でのキャリアに終止符を打ったからといって、メッシがすべてを投げ出すと本気で思った人がいるだろうか。そんなことは起こるはずがなかった。史上最高の選手のキャリアがいよいよ最終盤にあるのは確かだが、メッシは今なおMLS最高の選手だ。ベナンとの感情に満ちたアルゼンチン代表での別れの親善試合から4日もたたないうちに、それを証明してみせた。2ゴールを決め、さらに2ゴールにも絡み、インテル・マイアミを久々のMLSでの勝利に導いた。

    一方、プレーオフの勢力図もはっきりしてきた。調子の悪いチームは、この段階でも明らかに悪い。好調なチームは、客観的に見ても強い。それでも、シアトル・サウンダーズ対ニューイングランド・レボリューションをはじめとする興味深いカンファレンス間の対戦は、MLSで何かを予想するのがいかに無謀かを示した。

    ここで、ひとつ面白い仮定をしてみよう。確かにスポルティングKCはMLS最下位のチームだ。しかし、加入以来1試合平均で1ゴール以上を記録しているアンドレ・ルイスが、例えば1カ月早く契約していたら、今ごろチームはどの位置にいただろうか。考えさせられる……。GOALが、見応えのある土曜夜の試合を終えたMLSの主な話題を振り返る。

  • トロントFCが魔法のようなことをやってのける

    Toronto FC v CF Montreal
    Getty Images Sport

    ジョルジェ・ミハイロヴィッチがトロントのモントリオール戦で決勝ゴールを決めた。

    国境の北側で行われるMLS、とりわけ東地区にそれほど注目していなくても無理はない。西地区のバンクーバーは評判通りの堅実な戦いを見せており、移転を巡る騒ぎはさておき、カンファレンス優勝の本命と言っていい。となると、残るのはトロントとモントリオールだ。ここで目を引くのはトロントだろう。多額の資金を投じ続けながら、その方向性があまり見えてこないからだ。実際、今季のトロントは安定感よりも、要所で見せるプレーが印象に残るチームとなっている。そして、両チームによるダービーとも言える、実に見事な名前の「カナディアン・クラシーク」では、トロントがその要所で上回った。

    92分までリードを許していたロビン・フレイザー監督のチームは、後半アディショナルタイムに息を吹き返した。ルイス・モーガンがファーポストで鮮やかなボレーを決めて1点目を奪うと、今季はケガに大いに苦しんできたジョルジェ・ミハイロヴィッチが2点目を挙げ、ホームのファンを熱狂させた。トロントには、こうした場面がさらに必要だ。

  • インテル・マイアミ、勢いを維持

    Inter Miami CF v D.C. United
    Getty Images Sport

    スアレスは予想外の1年間の契約延長にサインしたにもかかわらず、インテル・マイアミでゴールとアシストを記録し続けている。

    最初の疑問は、ルイス・スアレスはこれを狙っていたのか、ということだ。

    次の疑問は、そんなことを誰が気にするのか、ということだ。

    昨冬、クラブとの契約を1年延長して多くの人を驚かせたスアレスだが、インテル・マイアミでゴールを決め続けている。実際、MLSでは今季がこれまでで最高のシーズンだ。2ゴールを挙げ、さらに1ゴールをアシストし、インテル・マイアミはリーグ戦でようやく勝利を取り戻した。キリ・ゴンサレス監督のチーム作りは、少なくとも戦術面では、歴代のマイアミの監督とそれほど変わらない。今も基本的にはメッシにボールを預け、あとは成り行きを見守る形だ。だが、スアレスも面白いようにゴールを決めている。そして、D.C.ユナイテッドに対する説得力のある勝利は、このチームが今後発揮し得る力を示した。

  • レッドブルズが躍動

    Red Bull New York v San Diego FC
    Getty Images Sport

    レッドブルズは今季を通じて安定感を欠いてきたが、同じく不安定なサンディエゴを相手に大きな勝利を収めた。

    一貫性のなさを示す例なら、「ニューヨーク・レッドブルズ」だ。

    マイケル・ブラッドリー体制の1年目は、もともと予測の難しいものになるはずだった。プロの監督としてまだ経験を積んでいる若い指揮官だけに、悪い結果は避けられない。だが、レッドブルズの現状はどうにも不可解だ。

    新たに就任した進歩的で攻撃志向の監督の下で、1試合平均得点は21位。失点数も22位だ。この数字をどう解釈すればいいのか。サンディエゴ戦では開始から27分間で3得点を挙げたものの、残りの約1時間はひどく危なっかしかった。60分を過ぎてセドリック・バカンブに1点を返されたが、レッドブルズはどうにか逃げ切った。これがいわゆる「ブラッドリー流のサッカー」にはあまり見えない。それでも、どうしても必要な勝利だった。


  • シアトルが4連勝

    Seattle Sounders FC v Chicago Fire FC
    Getty Images Sport

    デヤン・ヨヴェリッチがゴールを決め、シアトルをまたしても重要な勝利に導いた。

    数カ月前、シアトルには暗い空気が漂っていた。ブライアン・シュメッツァー監督は記者会見で、MLSネクスト・プロから昇格させた選手たちの力が足りないと語った。負傷者が相次ぎ、前例のない13試合連続未勝利に陥った。プレーオフ進出を逃すなど考えられなかったが、その可能性が現実味を帯びていた。

    だが、今となっては過去の話だ。サウンダーズは確かに少し資金を投じた。しかし、より重要だったのは、全員が再び健康を取り戻したことだ。その成果は結果にはっきり表れている。土曜の夜には実力の高いニューイングランド・レボリューションと対戦し、シーズン途中に加入したデヤン・ヨヴェリッチの見事なゴールを決め手に、苦労して勝ち点3を手にした。今のチームはポストシーズンでも力を発揮できる態勢が整っているようだ。そこでサウンダーズと対戦したいチームはいないだろう。

  • シャーロット、ダラス戦で土壇場に決着

    Charlotte FC v FC Dallas
    Getty Images Sport

    アレン・サン=マクシマンが大活躍し、シャーロットが逆転勝利を収めた。

    約70分が経過した時点で、シャーロットは万事休すに見えた。バンク・オブ・アメリカ・スタジアムでサッカーをするにはひどい夜だった。天候は悪く、観客もまばら。シャーロットが東地区の上位を目指すには、ファンの声援が必要だ。強敵ダラスとの一戦は、雨天中止になってもおかしくないような状況だった。ダラスも2得点を挙げ、失点しそうな気配はほとんど見せなかった。

    それでも、シャーロットは息を吹き返した。プレミアリーグで経験を積んだMFアブドゥライェ・ドゥクレとの契約を発表したこの日、違いを生んだのは、同じくイングランドのトップリーグでプレーした経験を持つ選手だった。終盤の2得点を挙げたイダン・トクロマティが称賛されるだろう。だが、そのうち1点をお膳立てし、一晩中ダラスの守備陣を翻弄したのは、躍動感あふれるフランス人ウイング、アレン・サン=マクシマンだった。仮に今日プレーオフが始まるなら(実際には始まらないが)、シャーロットはホームで試合を開催できる。見事に仕事を果たした。