女子EURO2025パワーランキング：女王に輝くのは？ 不変のトップ3、イングランドは次が正念場？

開催国のアドバンテージも生かして悪くない組だったとは言えど、厳しい戦いが予想されたが、当初の目標である主要大会初の決勝トーナメントへ。だが、次のラウンドでは実力で上のスペインと激突し、これ以上の勝ち上がりは想像しにくい。だが、スペインも守備に脆さがあり、的確にカウンターを繰り出せれば、番狂わせも期待できる。

2022年のEURO、そして2023年のW杯とグループステージ敗退に終わり、今大会は決勝トーナメント進出がまず目標に。その目標をクリアした今、ノルウェーと準々決勝で対戦し、2-1で勝利した。実力国で勝利の本命だったノルウェーを相手にしても印象深い戦いぶりを披露。アウトサイダー的な立ち位置から、準決勝行きの切符を勝ち取っている。

最多8度の優勝を誇るドイツだが、直近に行われたスウェーデン戦で敗北。さらに、カルロッタ・ヴァムザーがレッドカードで退場となり、クリスティアン・ヴュック監督は次の試合に向けて誰でカバーするか再考を余儀なくされる。準々決勝で対戦するフランスで最も警戒すべきは左サイド。フランスもその左サイドに重点を置いた戦いをしてくるはずだが、ドイツの攻撃力も十分。フランスの守りも堅守というわけではなく、その攻撃面で相手を苦しめうる。

フランス戦での散々なパフォーマンスをもってしてスタートした今大会だが、その後の2試合で優勝候補に名乗り。これ以上の躓きは許されないと悟ったか、オランダとウェールズを相手に計10ゴールを決め、計1失点の守備面もかなり修正された。だが、彼女たちの真価は次のスウェーデン戦で試されそうだ。両チームは今大会の予選で行われた過去2度の対戦でいずれも引き分け。したがって、予想が難しい試合だ。直近の2試合であまり厳しい戦いを強いられなかったイングランドだが、それが有利に働くわけでもない。

ついにスウェーデンの大会に？ 強固な守備陣と脅威的な攻撃陣を擁するチーム状況を鑑みても、総合的に初のタイトル奪取が期待できるだけの実力がある。過去7つの主要大会では実に6回も準決勝に勝ち進み、残り1つでも準々決勝へ。このチームにはそうした安定感があり、大きなプレッシャーがかかる状況にも対応できるだけの経験を備えている。準々決勝ではイングランドとの厳しい戦いになるが、このチームも相手からしたら厄介。そんな両チームが相対するわけだが、ここまでの戦いぶりを見るに、より印象的なのはスウェーデンだ。

EURO2022でついに準々決勝の壁を突破したが、今大会で初の主要タイトルを掴めるだろうか。攻撃陣にはデルフィーヌ・カスカリーノやマリー＝アントワネット・カトトらを擁しており、調子さえ良ければどこが相手でも打ち負かす力がある。だが、懸念材料がいくつかあり、守備面は時おり脆さを感じさせるほか、ライバルであるスペインの好調さなども好ましくない状況といえる。だが、この守備の弱点を克服し、攻撃力を保っていければ、どのチームが相手でも勝っていけるはずだ。

今大会の開幕前から優勝候補の筆頭と目される存在で、それは現時点で揺るがず。守備陣が不安視されての今大会だが、素晴らしい攻撃面でそれをカバーし、大きな問題になっていない。そのなかで、アレクシア・プテラスはかなり好調で、マリオナ・カルデンテイもバロンドール候補である所以を示す活躍ぶり。クラウディア・ピナ、エステル・ゴンザレス、パトリ・ギハロにおいても良い調子を保つ。体調が懸念材料だったアイタナ・ボンマティも決勝トーナメントに向けて調子を上げる。そんな彼女らを止められるか問われれば、現時点で「ノー」だ。