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Florian Wirtz Liverpool GFX GOAL
翻訳者:

もはや「小さな少年」ではない――ヴィルツはプレミアリーグの次なるスター司令塔へ

「彼のサッカーの見方、スペースの探し方、ポジショニングの取り方、ボールタッチ、即興性、パスやゴールへの嗅覚。もちろん、プレミアリーグで戦うにはフィジカルがそれほど良くない、と言う人もいるだろう。でも同じ体格の偉大な選手は、例えば[ルカ]モドリッチのように、彼のポジションにも簡単に見つけられる。だからヴィルツには時間を与えてやれ」

しかし、それから2週間も経たないうちに、ガリー・ネヴィルは、マンチェスター・シティでの屈辱的な敗戦でマテウス・ヌネスに「蹂躙」されるヴィルツが、怪物というより「小さな少年」に見えたと感じた。

  • 「問題」

    エティハドでの3-0の敗戦で失望したリヴァプールの選手はヴィルツだけではなかった。現実的には、わずか11試合でレッズのタイトル防衛が終わったも同然の試合だった。アルネ・スロットのチームは、フィルジル・ファン・ダイクの同点ゴールがオフサイドで取り消されたことについては不運だったかもしれないが、全員がいかにひどい出来だったかは隠しようがなかった。

    しかしネヴィルは、ヴィルツが試合にほとんど貢献できていないことをとりわけ懸念しており――引退した右サイドバックに公平を期すなら、その理由も理解できる。

    ヴィルツのシュートは2本(いずれも枠内なし)にとどまり、決定機の創出はゼロ。さらに痛烈なのは、リヴァプールが刷新した攻撃の軸として明らかに据える意図だった1億ポンドの選手が、左ウイングでの痛々しいほど非効率なプレーの中で、控えのゴールキーパーであるギオルギ・ママルダシュヴィリよりもボールタッチが少なかったことだ。

    「ヴィルツは問題だ」とネヴィルはポッドキャストで指摘した。

    「ありのままに言おう。これは課題だ。彼が若いこと、新しい国に来たばかりであることを理由に、ここ数カ月ずっと遠回しにしてきたけど、彼は1億ポンド超なんだ。そろそろ踏ん張らなければならない」

    「彼に何かがあるのは明らかだし、本当に良い選手で、技術的にも素晴らしい。ただ、彼はピッチ上であちこちに振り回されていて、クオリティの面でも結果を出せなかった。だから彼のパフォーマンスは本当に心配だ」

  • Manchester City v Liverpool - Premier LeagueGetty Images Sport

    「バランスを崩す」

    ネヴィルは特に、ヴィルツのフィジカルを懸念していた。彼は、このドイツ代表MFがイングランドのフットボールの過酷さに耐えうるほど、十分にフィットしている、あるいは強いようには見えないと考えていた。そして、その時点までにリヴァプールのユニフォームを着たヴィルツの最も良いパフォーマンスが、いずれも欧州の舞台で、アトレティコ・マドリー、アイントラハト・フランクフルト、レアル・マドリーを相手にした試合で出ていたという事実は、象徴的だった。

    ベルバトフが示唆したように、今季さらに激しさとアグレッシブさを増したプレミアリーグでは、小柄な22歳が単純に通用しないのではないかという不安が高まっていた。一方で、元マンチェスター・ユナイテッドのチームメイトであるウェイン・ルーニーも、ヴィルツはリヴァプールにとって適切な補強ではない、クラブはスロットのシステムに向かない選手を獲得してしまった、と主張した。

    「ヴィルツは実際、リヴァプールのバランスや、彼らのプレーの仕方を損なっていると思う。彼はトッププレーヤーだし、もっと良くなるのは間違いない。でも出だしは遅かったし、それは否定できないと思う。このリーグに来て時間がかかる選手は見てきた」

    「ただ、問題は移籍金じゃない。選手や能力の問題でもない。あの4-3-3のフォーメーションで、リヴァプールがやっていることの中で、彼がどこに当てはまるのかが見えないことだ。3人目の中盤なのか? 私にとっては違う、彼はもっと攻撃的な選手だ。だから、彼と[ドミニク]ソボスライのどちらかを選ばなければならないなら、私はソボスライを選ぶ」

  • Liverpool v Burnley - Premier LeagueGetty Images Sport

    より健康で、より強く

    しかし、11月末にノッティンガム・フォレストとPSVにホームで喫した痛恨の3失点敗戦は、ヴィルツが真の問題では決してなかったことを示していた。リヴァプールは負傷離脱中の背番号7がいなくても――むしろそれ以上に――守備が脆く、攻撃面でも脅威が大きく低下していた。

    もちろん、スロットが不振の結果に対して取った対応は、より保守的なゲームプランへと適応することであり、その結果ヴィルツは本来好むトップ下(No.10)ではなく、左ウイングに戻されることになった。とはいえ、クリスマスに向けた時期に入ると、ヴィルツは、体を大きくするだけでなくスタミナも向上させるために設計された特別なフィットネス・プログラムの効果を実感し始めた。

    12月3日、彼はプレミアリーグで初めて90分間フル出場を果たし、終盤のディフレクトしたシュートが、サンダーランド相手のホームでの屈辱的な敗戦からリヴァプールを救った。

    年が明ける頃には、ヴィルツが左で起用されようが中央で起用されようがもはや関係なく、どこでプレーしても影響力を発揮し、ライン間――そしてDFの間――を機敏に動いてチャンスを作り、自ら決め切るそのやり方により、KOPの象徴的存在ピーター・ビアズリーになぞらえられるようになっていた。

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  • Liverpool v Wolverhampton Wanderers - Premier LeagueGetty Images Sport

    物語を変える

    元りゔぁのMFダニー・マーフィーは一貫して、ヴィルツがプレミアリーグ最初の16試合でゴールもアシストも0という記録は誤解を招くものだと主張していた。

    「もちろん、彼が私たちの期待していたほど良いスタートを切れていないことは受け入れなければならないが、彼は多くのチャンスを作ってきたのに、それが決め切られていないせいで少し不運だったと思う。そうしたうちのいくつかが入れば、突然、見方も少し変わってくる」

    そして、まさにそのとおりの展開になった。というのも、ヴィルツは12月20日のトッテナム戦(2-1)で、アレクサンデル・イサクが彼のスルーパスの一本を決めて以来、実質的に振り返る必要がないほど調子を上げているのだ。実際、その翌週末には、ウルブス戦でリヴァプールでの初ゴールを挙げ、これは彼の自信にとって大きな後押しとなった。

    「彼にとっては、かなりホッとしたことだと確信している」とスロットは試合後に語った。

    「ゴールを決めたときの彼の反応を見れば分かったし、チームメイトも同じで、本当に彼のことを喜んでいた。サッカーでは、おそらく当然かもしれないが、私たちは主に結果で評価され、個人も主にゴールとアシストで評価される。そして試合中に他にやるべきことがあるのを、ときどき忘れてしまう。彼は私たちのために複数の良い試合をしてきたと思うし、彼が私たちのためにプレーする試合ごとに良くなっているとも思う」

    「彼はどんどんフィットしてきていて、初ゴールにもどんどん近づいていた。だから今日彼が得点したのは驚きではない。彼自身が、1ゴールでは十分ではないことを真っ先に理解するだろう。だが、彼はこの先も進み続け、もっと多くのゴールを決めるだろう」

    案の定、スロットの言うとおりだった。

  • Liverpool v Barnsley - Emirates FA Cup Third RoundGetty Images Sport

    エキティケとのつながり

    先週末のニューカッスル戦を4-1で制した試合で、モハメド・サラーのパスを正確なダイレクトフィニッシュで決めたおかげで、ヴィルツは公式戦直近10試合で6得点となった。さらに彼はストライカーのウーゴ・エキティケと素晴らしい連係を築いており、そのことは、今季プレミアリーグでこの2人が組み合わさって生み出したゴール数(6)が、どのコンビよりも多いという事実によって力強く裏づけられている。

    その結果、ヴィルツは懐疑派を信奉者へと変えつつある――その筆頭がジェイミー・キャラガーだ。キャラガーは以前、ルイス・スアレスやサディオ・マネといったリヴァプールのレジェンドがアンフィールドに加入してすぐに結果を出したことを引き合いに出し、ドイツ人である彼がワールドクラスだという評価に疑問を呈していた。

    「平均的、あるいは悪いスタートを切った選手なんて、あまり思い浮かばない」と、元レッズのDFは10月に『スカイスポーツ』で語った。「ちなみに7試合の話をしているんじゃない。だが、クリスマスや1月に差しかかって『うーん……』という感じになっているならね。歴史が示しているのは、トップクラスの外国人補強がイングランドに来て、適応に1年かかるということではないんだ」

    ただし、ヴィルツもそうではなかったのだが。

  • Florian WirtzGetty

    新たなデ・ブライネ?

    ヴィルツはシーズン前半には時折少し迷子になっているように見えたかもしれないが、今は自分のリズムをつかんでいる。実際、今季ここまでのリヴァプールのプレミアリーグ最高のパフォーマンスとなったニューカッスル戦で、ヴィルツが本来のポジションで得点もアシストも記録し、マン・オブ・ザ・マッチに輝く活躍を見せたのを受けて、キャラガーはプレミアリーグ史上屈指のゲームメーカー2人になぞらえるところまで踏み込んだ。

    「彼のことはよく見てきたし、ケヴィン・デ・ブライネのレベルに到達できるかどうか考えたこともある。でも、ダビド・シルバのように見ていて心地いい選手にもなれると思う。ほとんど両方の要素を少しずつ持っている」

    「特別な選手が我々のリーグにやって来るという話で、いずれそのマントルは引き継がれていかなければならない。そしてこの若者に本物のクオリティがあるのは間違いない。プレミアリーグはデ・ブライネを失ったが、(その代わりに)ヴィルツを得たのだ」

    ヴィルツは明らかにデ・ブライネやシルバと同列に語られるまでには途方もなく長い道のりがあるのだから、こうした大げさな表現にシティのサポーターが憤るのも無理はない。とはいえ、昨夏ペップ・グアルディオラがエティハドでデ・ブライネの後継としてヴィルツを望んだ理由は、いまや誰にとってもずっと理解しやすくなった。前回シティとリヴァプールがプレミアリーグで対戦したときには確かにそれは明白ではなかったが、日曜日のアンフィールドではそうなるはずだ。 

    リヴァプールの「小さな少年」は、モドリッチのような「怪物」へと変貌しつつある。