アストン・ヴィラで好パフォーマンスを続ける日本代表GK鈴木彩艶について『アスレティック』が注目している。
今夏にアストン・ヴィラに加入すると、すぐに定位置を確保した彩艶。セービングはもちろん、後方からのフィードでも攻撃の起点となり、『アスレティック』では「パス能力は目を見張るものがある。 両足を使える上に、落ち着きがあり、パスの精度も高いヴィラは、この日本代表選手を擁することで、より多彩な攻撃を展開できるようになった」と評価する。
また、シント=トロイデンでGKコーチを務めたデニス・ルーデル氏のコメントも紹介し、「ほとんど人間離れしている」と彩艶の身体能力を高く評価しているようだ。
「彼と初めて一緒にトレーニングした週、彼はベルトを締めて抵抗運動をしていた。あまりにも体が強かったので、ベルトがちぎれてしまうのではないかと思ったほどだ。この信じられないほどの身体能力のおかげで、彼は非常に強い手を持っている。だから、彼が軽いダイブをしても、ボールに触れると遠くまで飛んでいく。多くのゴールキーパーはシュートをかわされてしまうが、彼の場合は手が非常に大きく、力強いのだ」
さらに、彩艶のスローイング能力にも「初めて彼の投球を見たとき、彼の配球能力の凄さに気づいた」と明かしている。
「彼はボールを60メートル近くも投げられる。最初のトレーニングセッションの一つで、クロスボールの練習をした。ザイオンがボールをキャッチする番で、私は『ザイオン、どれくらい遠くまで投げられるか見てみよう』と言った。彼がボールをキャッチしたので、私は背を向けて前方のピッチを見た。するとボールは矢のように飛んでいき、私は振り返って『ザイオン、ボールを蹴るんじゃなくて、私が言ったように投げなさい』と言った。彼の英語はあまり上手ではなかったので、ただ右腕を指差しただけだった」
「『一体何だったんだ?』って思ったよ。あんな光景は見たことがなかった。彼は怪物だった。いつもジムにいて、本当にプロ意識が高かった。ジムに住んでいるんだから、アパートを借りる必要はないって言ったんだ」
「彼はベルギーに来た時点で既に技術を身につけていた」とルーデル氏は言う。
「あれほどの質の高い技術はまさに才能だ。訓練で身につけることはできるが、生まれ持った技術とパワーがなければ、あの高いレベルに到達することはできない」
ルーデル氏はトルステン・フィンク監督時代の逸話も明かし、彩艶の人間性を示すエピソードも語っている。
「ある時、アウェーで試合をして、バスで帰っている途中だった。ところが、目の前でフーリガンたちが喧嘩をしていて、バスが足止めされてしまった。それで、監督のフィンクが『ザイオン、こっちに来い』と言った。ザイオンはコーチたちが座っているバスの前の方へ行き、フィンクは彼に『ザイオン、シャツを脱いで、外に出てあの散らかったものを片付けろ』と言ったんだ。彼は筋骨逞しいからね。冗談だったが、ザイオンはとても礼儀正しいので、『本当にやらなきゃいけないのか?』と考えながら見ていたのさ」



