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【日本代表予想スタメン】久保欠場も大幅変更なしか。チュニジア戦で試される日本の成熟度

オランダとの初戦で二度追いつき、2-2の引き分けに持ち込んだ日本代表。優勝候補の一角から勝ち点1を奪った価値は大きい。しかし、選手たちが口を揃えるように、進化が問われる戦いになるのは、第2戦のチュニジア戦だ。(取材・文=河治良幸)

厄介なタイミングでの対戦

2022年のカタールW杯では初戦でドイツを撃破した直後、コスタリカに敗れてグループステージ突破争いを難しくした苦い記憶がある。長友佑都は「シチュエーションがちょっと似ている」と警鐘を鳴らし、選手ミーティング開催の必要性を訴えた。キャプテンの板倉滉も「次の試合が一番大事」と強調しており、チーム全体に慢心は見られない。

しかも今回のチュニジアは初戦でスウェーデンに1-5と大敗した後、サブリ・ラムシ監督を解任。後任には、前回カタール大会でサウジアラビアを率いてアルゼンチン撃破を成し遂げたエルヴェ・ルナール監督が就任した。アフリカネーションズカップの惨敗後にサミ・トラベルシ前監督が退任し、守備再建を託されたラムシ監督だったが、ベルギーとの強化試合で0-5、本大会初戦でも5失点。守備立て直しを期待されていた中での大量失点が決定打となった。

就任直後のルナール監督は選手たちに、大会直前にサウジアラビア代表の監督を解任された自身の境遇を説き、さらに彼らがどれだけ恵まれているか、現地に来ているチュニジアのサポーターがどれだけの費用をかけているか、どれだけの国民が勝利を待ち望んでいるかと言ったメッセージを強く伝えた。戦術面の大改革は難しくても、失われたプライドと闘争心を呼び覚ますことはできる。日本にとっては最も厄介なタイミングでの対戦と言えるだろう。

大きな不安はない日本のスカッド

20260615-japan-junya-ito©Kenichi Arai

一方の日本はオランダ戦から中5日。コンディション面を考慮しても、カタール大会のコスタリカ戦のような大幅ターンオーバーは考えにくい。ただし、オランダ戦で負傷交代した久保建英は膝の問題でナッシュビルに居残り、欠場が確定。また、町野修斗が体調不良で前日練習を欠席している。

久保の負傷離脱を受け、右シャドーにはオランダ戦で途中出場から流れを変えた伊東純也を予想した。伊東をジョーカーとして温存したいという考え方もあるだろうが、ベンチには鈴木唯人、塩貝健人など、攻撃的なカードがそろう。勝負どころで流れを変えられる選択肢は十分に確保されており、まずは経験豊富な伊東を先発から起用して主導権を握りたい。

3バックの右は渡辺剛の先発継続も十分考えられる。ただ、チュニジア戦では日本がボールを保持する時間が長くなることが予想されるため、対人能力だけでなく持ち運びや配球、攻撃参加も期待できる冨安健洋を選んだ。オランダ戦でベンチスタートだったことを考えても、コンディション面で大きな不安はないはずだ。

1トップは上田綺世に代わって小川航基を予想する。上田は疲労による別メニュー調整を経て全体練習に復帰したものの、グループステージ突破後も見据えれば無理をさせる必要はない。オランダ戦では終了間際に投入され、鎌田大地の同点ゴールを呼び込む決定的な仕事を果たした小川にとっては、正真正銘のゴールを奪う絶好の機会になる。

もっとも、森保一監督がサプライズを用意する可能性もある。アイスランド戦で実質3トップの一角として存在感を示した後藤啓介を、いきなり先発に抜擢する選択肢もゼロではない。高さと技術を兼ね備えた21歳は、引いて守る相手をこじ開ける新たな武器になり得る。

大切なのは勝ち急がないこと

モンテレイに移動しての前日練習では雷雨と渋滞のため、予定より練習が遅れるアクシデントがあった。またダラスのスタジアムが開閉式で試合中も空調が効いていたのに対し、モンテレイは22時キックオフとはいえ蒸し暑い環境が予想される。鎌田大地も「より総力戦で臨まないといけない」と警戒感を示していたように、オランダ戦以上にベンチワークの重要性は高まるだろう。ろう。

その意味では、終盤に運動量とゲームコントロールをもたらせる田中碧の存在は大きい。さらに本職はセンターバックながらボランチ起用も増えている瀬古歩夢も、試合展開に応じて出番を得る可能性がある。守備を固めながら試合を締めたい場面では、CBとウイングバックの両方をこなせる鈴木淳之介も有力な選択肢となるはずだ。

繰り返しになるが日本に必要なのは、カタール大会のコスタリカ戦で陥った焦りを繰り返さないことだろう。

長友や板倉、堂安律らベテラン勢が繰り返し強調しているように、大切なのは勝ち急がないこと。ボールを保持しながらもリスク管理を怠らず、クロスやセットプレー、セカンドボールから生まれる一瞬の隙を逃さない。

勝ち点3を積み上げ、決勝トーナメント進出へ大きく前進するためにも、日本には成熟した90分が求められる。

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