ブレーメンのGK長田澪が選ぶのは、ドイツ代表なのか、それとも日本代表なのか。ドイツ誌『11Freunde』のインタビューで、胸中に抱える葛藤を明かした。
現在21歳の長田は日本人の母、ドイツ人の父を持つ日独ハーフのGK。ユース時代は数年間川崎フロンターレ下部組織に在籍し、その後2018年夏にブレーメンの下部組織へ加入した。2022年夏にトップチームへ昇格すると、翌夏にはエールディビジのフォレンダムへ武者修行に赴く。そして今季からはブレーメンにおいてブンデスリーガ最年少の正守護神として、その評価を高め続けている。
また、U-15日本代表でのプレー経験を有する長田は、ドイツの各年代代表でも着実にキャリアを積み上げてきた。現在はシュトゥットガルトからのレンタルでブンデスリーガ2部パダーボルンのGKを務めるダヴィド・ザイメンと併用される形でU-21ドイツ代表の守護神を担っている。一方で、ドイツ代表の次世代正GK候補の一人として国内での注目度も一段と高まり、“A代表をいずれ選択するのか”という問いが現実味を帯びて突きつけられている状況だ。
以前、日本代表からのA代表入りの打診については、拙速な決断を避けたい意向を示していた長田。今回のインタビューでは、その理由について「残念ながら、自分はどちらを選んでも誤った選択になってしまうような気がする」と明かし、どちらを選んだとしても「おそらく後悔の念が残ると思う」と、複雑な胸中を吐露した。
「もし今、DFB(ドイツサッカー連盟)ではなく日本を選択することになれば、これまで長年にわたって自分を献身的かつ手厚く支えてくれた人たち、いわば100人近い人々に影響が及んでしまうと感じています。彼らが『我々は一体何のために尽力してきたのだろうか』と受け止めてしまうのではないか、と考えずにはいられないのです」
日本代表の森保一監督が以前ブレーメンを訪問したことについて、長田は「非常に印象深かったです」と振り返った。それでも、「U-21に招集されている間は、過度に思い悩まず、必要以上の重圧も感じないようにしています。A代表に関しては急ぐつもりはありません」と語り、改めて性急な決断を回避する姿勢を強調した。
来年のU-21EUROに関しては、予選開始時点で21歳以下の条件を満たしていることから、同大会まではU-21ドイツ代表としてプレーを継続する見通しとなっている長田。A代表に関する最終的な決断は、同大会終了後に持ち越される可能性が高いかもしれない。
(C)Getty Images