アルゼンチン代表FWリオネル・メッシのスタッツに大きな注目が集まっている。
6度目のワールドカップを戦うメッシ。今大会は初戦のアルジェリア戦でいきなりハットトリックを達成すると、これまで出場した5試合全てでゴールを記録している。ラウンド16のエジプト戦ではPKを失敗したものの、チームが劣勢の状況で1ゴール1アシストを記録し、3-2の劇的逆転勝利に導いた。さらに、ワールドカップの歴代最多得点記録を「21」まで伸ばしている。
39歳となった今でも異次元のパフォーマンスを続けるメッシだが、FIFAワールドカップ2026を通じたスタッツが大きな注目を集めている。『The Athletic』のコナー・オニール記者は、「最高の選手たちはフットボールをまるで散歩をするように軽々とこなして見せる。リオネル・メッシにとっては、それはまさに日常の光景だ」とし、試合中のメッシがどの行動に時間を多く割いているかを紹介。FIFA公式のデータに基づき、以下のスタッツを紹介している。
■メッシが試合中に費やす行動の割合(FIFAワールドカップ2026)
立ち:24.7%
歩き:62.7%
ジョギング:8.6%
ランニング:2.8%
ハイスピード:1%
スプリント:0.1%
そのうえでオニール記者は、「この一見“怠惰”に見える動きの裏には、冷徹なまでの効率性が潜んでいる」とし、アタッキングサードでのボールタッチ数が全体3位であること、決定機クリエイト数(15回)も3位であること、そして得点ランキングトップタイの8ゴールを奪っていることを紹介しつつ、メッシが「歩行」を行う場所に注目した。
「彼が歩く場所を見れば、その行動がより理にかなっていることがわかる。FIFAのトラッキングデータを用いたヒートマップでは、メッシが歩くのはセンターサークルと右ハーフスペース付近に集中している。そこは彼が最も脅威になるエリアだ。反転してボールを受け、相手の最終ラインに仕掛けていく。準々決勝までの時点で、彼は相手中盤と守備ラインの間で97回ボールを受けており、これは大会で6番目の数字である」
「メッシは必要以上に相手の注意を引きつけたり、自身の好むエリアから動かされるのを避け、ここで爆発的なスプリントをするのではなく、巧みな微調整によってスペースを生み出す。自ら走り込むのではなく、チームメイトを動かして相手を揺さぶり、生きるスペースを生み出しているのだ」
そしてオニール記者は、「詳しくない人の目には、メッシが歩き回る姿は『無関心な選手がただそこにいるだけ』のように映るかもしれない。しかし、それこそ彼が思わせたい姿なのだ。一見すると何もしていないように見える長い時間の裏では、常に頭をフル回転させ、一瞬の隙を突いて仕掛ける機会を伺っているのである」と分析している。

