ワイナルドゥムからシャキリまで：リヴァプール夏の放出候補を分析

【欧州・海外サッカーニュース＆コラム】新型コロナウイルス感染拡大により、移籍市場は大混乱に陥っている。リヴァプール（プレミアリーグ）もプランの変更は免れないだろう。

リヴァプールにとって、今夏の移籍市場はどのような意味を持つのだろうか？そしてこの移籍市場で、ユルゲン・クロップのチームはどう変化するのだろうか？

新型コロナウイルス感染拡大は、昨季の欧州王者にも深刻な財政的ダメージを与えている。計画の見直しが必要となり、現時点では大型補強を敢行する可能性は低い。

だがその一方で、選手放出はどう進めるのだろうか？コロナ禍前、クロップは多くの選手の放出を考慮していた。それらの選手はすでに他クラブの興味を引き、交渉も始まっていた。『Goal』は、現スカッドの現状を分析する。

取材・文＝ニール・ジョーンズ（『Goal』リヴァプール番記者）

■アンタッチャブル

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この夏、リヴァプールの主力選手が退団する可能性は限りなく低いと言っていいだろう。

モハメド・サラーやサディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノは長期契約を結んでおり、すぐに移籍することはない。これはトレント・アレクサンダー＝アーノルドやアンドリュー・ロバートソン、ジョーダン・ヘンダーソン、ファビーニョも同様だ。

レッズ（リヴァプールの愛称）の次の議題は、ヴィルヒル・ファン・ダイクとアリソンの契約延長となる。両者とも現行契約は残っているが、早い段階で昇給を伴う大型契約を準備することとなるだろう。

またジェームズ・ミルナーやナビ・ケイタ、ジョー・ゴメス、アレックス・オックスレイド＝チェンバレン、アドリアンも残留が濃厚だ。

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ジョルジニオ・ワイナルドゥムの契約問題だが、クロップは2020-21シーズン開幕までに解決することを望んでいる。現行契約は来年夏に切れるため、バルセロナなどが興味を示している。それでも、現時点では契約更新の可能性が最も高い。

デヤン・ロブレンの状況は興味深い。彼はこの夏新天地を探していたことは間違いないだろう。他クラブの関心は予想されるが、適正価格でない限り放出はない。契約最終年に突入する中で、様々な可能性が考えられる。

同様のことが、現在期限付き移籍中のハリー・ウィルソンやマルコ・グルイッチにも言える。今季評価を高める彼らは、2000万ポンド（約27億円）程度のオファーであれば受け入れることになりそうだ。

またティモ・ヴェルナー獲得レースから撤退したことを考えれば、ディボック・オリギも少なくとももう1シーズンは残るだろう。

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もちろんコロナ禍による移籍市場は難しく、金銭を伴うディールが成立するかは未知数だ。それでもリヴァプールは余剰戦力の売却を希望しており、ウイルス感染拡大前には様々なクラブ関心を集めていた。

ベジクタシュへの2年のレンタル移籍が終了したロリス・カリウスは、退団が予想される。ヘルタ・ベルリンが熱心な関心を示しており、選手もドイツ復帰に前向きだ。

また、ジェルダン・シャキリも適正価格での放出を認める構えだ。リヴァプール側はコロナ禍前に3000万ポンド（約40億円）と評価しており、ローマやセビージャ、ゼニトが問い合わせを行っている。だがこの状況下では、より安価で放出を認める必要があるだろう。

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2020-21シーズンを前に、確実に退団する選手も存在する。代表的な選手は、元イングランド代表の2人だ。

ナサニエル・クラインは、昨夏のアメリカ遠征中に負った大ケガも完全に回復した。だが契約は6月末で満了し、延長はない。

一方アダム・ララーナは、短期契約に合意した。このため、今シーズン終了までは残留することになる。その後、新天地を探すことになるだろう。クロップは残留を望んでいるようだが、多くのクラブが関心を寄せており、32歳MFは出場機会増加を目指して退団を選択する可能性が高い。