森保一監督率いる日本代表は、31日の19時25分に東京・国立競技場でキリンチャレンジカップ2026のアイスランド代表戦に臨む。今夏に北中米で開催されるFIFAワールドカップを直前に控えた国内最後の壮行試合となるなか、試合のポイント、予想スタメンを考える。
■「今のベスト」(森保監督)
サムライブルーにかかる期待は、過去最高といっても過言ではない。W杯前最後の壮行試合となるアイスランド代表戦は「W杯に向けて我々を後押ししてくださる方がより増えるような環境」(森保監督)を作る絶好の機会だ。
とはいえ。ポジティブな要素ばかりではない。大会前には森保ジャパンで最多得点を記録している南野拓実が長期離脱を強いられ、15日のメンバー発表直前には攻撃の要MF三笘薫が負傷によってW杯欠場を余儀なくされた。
それでも指揮官が「今のベスト」と誇るこの26人で、日本代表はW杯を戦う。
もちろん南野や三笘だけではなく、これまで多くの選手がともに戦ってきた。アイスランド代表戦は彼らの想いも背負ったサムライブルーが力を証明する機会となる。
■吉田麻也の経験をW杯へつなげる
日本代表は今月25日より国内合宿をスタートさせた。初日から一挙手一投足で自身の経験を伝えようとしていたのは吉田麻也だ。
森保監督は、鎌田大地がクラブ事情によってアイスランド代表戦に参加できないことを受けて、37歳の元キャプテンの力を借りた。
指揮官はこの試合で、吉田を先発起用し、前半の10分ごろまでプレーさせると明言し、同選手の「功績と経験に敬意を表して」セレモニーも実施するとした。
W杯直前のため賛否両論があるとも理解しているが、「このタイミングだからこそ、みんなにいろいろなものが伝わって、W杯で勝つ可能性を高めていく」と意義を強調する。
「麻也にしてあげる環境が、選んであげられなかった選手たちや代表に心を寄せて頑張ってくれた選手にも届いてほしい」
今回のトレーニング期間中は多くのファン、サポーターが詰めかけ、27日にはサポーターからの提案でいくつもの横断幕が掲げられるなど、W杯ムードは高まっている。
アイスランド代表戦はすべての“総力戦”だ。
■ケガ明けやプレータイムの限られていた選手をスタメン示唆
(3-4-2-1)
GK:鈴木彩艶
DF:冨安健洋、板倉滉、吉田麻也
WB:堂安律(右)、中村敬斗(左)
CM:佐野海舟、遠藤航
CAM:久保建英、伊東純也
FW:小川航基
森保監督は吉田と遠藤のスタメン出場を明かしたほか、左シャドーについては「いまは純也をそのポジションで使っていきたいと考えている」と語った。
また「全体的にコンディションを上げるところと、コンビネーションの確認」をこの試合における一つの目的に据えており、ケガ明けや、プレータイムの限られていた選手をスタメン起用すると示唆している。
なおGKについては、堂安が口にしていた「イングランド戦で一番怖かったのがセットプレーだった。アイスランドも大きい選手がいるから、セットプレーが大事になってくる」という課題感から、本大会のオランダ代表戦でもスタメンが予想される鈴木(彩)をチョイス。仮想ヨーロッパ勢として、セットプレー時の対応にも注目したい。
■日本の弱点が明らかに?
アイスランド代表は現FIFAランキングは75位で、これまで3戦3勝している相手だが、決して侮れない。
アイスランド代表のアルナル・グンラウグソン監督は「謙虚であり、ハードワーカーの集まり」と日本代表をリスペクトしながらも、「明日の試合を見れば弱点はこういうところだと、分かるかもしれませんね」と不敵な笑みを浮かべた。
今回2チーム編成となっているアイスランド代表だが、来日メンバーの雰囲気はとても良く、上背のある選手が多く招集されていた。
グンラウグソン監督は「今回のような雰囲気のなかでもいい試合をするためには、ちょっと観客を黙らせるようなプレーをする必要がある。勇気を持って、大胆に」と力を込めた。
仮にW杯直前の黒星となれば、自信と期待が大きいだけにあらゆるダメージを受けることになるだろう。アイスランド代表戦は是が非でも勝利したい一戦である。
取材・文=浅野凜太郎


