千葉DFダニエル・ホールはスリーバックの中央で先発出場。同郷のライバル相手に奮闘したが、結果は悔しいものとなった。
17季ぶりのJ1復帰を果たすも、明治安田J1百年構想リーグで35失点を喫して、最下位に終わった千葉。オーストリア出身のホールは今季よりオークランドFC(Aリーグ)より千葉に完全移籍で加入すると、チームの守備を立て直すキーマンの一人として、2試合連続のスタメン入りとなった。
この日、町田のアタッカー陣にはオーストラリア代表として今夏のFIFAワールドカップにも出場したFWテテ・イェンギと、同国の元代表FWミッチェル・デュークの姿が。これまで代表招集歴のないホールだが、「彼らとの対戦は楽しめた」と引けを取らないプレーだった。
空中戦では197センチを誇るイェンギに対して競り負けず。また、何度も背後へのロングボールから1対1のシチュエーションを作られるも、快速を生かしたディフェンスで対応した。
しかし町田は強かった。18分に直接フリーキックから先制すると、34分にはスローインからのクイックリスタートで、最後はイェンギが決めた。ホールは「スリーバックで守る利点は相手選手にマンツーマンでダイレクトに行けること。そこは求められているところでもありましたが、テテに対して守れたかというと、できなかった部分もあった」と唇をかんだ。
多くの場面で安定したパフォーマンスを披露したホールだったが、70分にはイェンギに目の前でアシストをさせてしまった。ゴール前でボールを持ったイェンギはホールのマークを受けながらも、一瞬の隙を突いて入れ替わると、FW西村拓真にラストパスを出し、3得点目が入った。
その後、千葉は再び失点して0-4で敗戦。J1開幕戦となったサンフレッチェ広島戦で0-3の黒星となっていたなか、2戦連続で大量失点となった。
バックラインの統率を任されていたホールは「試合全体として0-4の結果なので、いいものではない。ファンを失望させてしまい申し訳ないです。ただ、試合内容を振り返ると、失点の仕方は良くなかったですが、ゲームを支配できる時間もあった。そこはポジティブだと思う」としつつ、自身の課題を口にした。
「いろいろな面で成長しないといけない。日本に来て1カ月強経ちましたが、言葉の面で、もっと周りの選手とコミュニケーションを取れるようにしていかないといけません」
試合後、ホールはイェンギと何かを話し込んでいた。オーストラリア出身の二人は会話の詳細を明かさなかったが、ホールはイェンギとの対戦を振り返って「勝ちたかったですね」とつぶやいた。
この試合で1得点1アシストを記録したイェンギだが、オーストラリア代表に初招集されたのは町田に加入してから。Jリーグから一気にキャリアを加速させたライバルの存在は、ホールにとってもいい刺激になっているはずだ。
取材・文=浅野凜太郎


