昨季限りで現役を引退した41歳のアシュリー・ヤング氏。プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドで約9年間にわたって活躍した後、2020年にインテルへ加入。同クラブではタイトル獲得などに貢献したなか、アントニオ・コンテ監督について「信じられないかもしれないが、誰もがコンテ監督の奇妙で素晴らしいトレーニングについて語っていたよ」と当時を振り返った。
『ハイパフォーマンス・ポッドキャスト』に出演したヤング氏は「私たちはたくさん走った。火曜日や木曜日、日曜日と、どこへでも連れて行ってくれるような、とんでもないランニングが待っていることは、誰もが知っていた。私にとってはクレイジーなことだったが、まさにそれが40歳まで現役を続けるために必要な体力を維持させてくれたのだと思う。心肺機能の面では、その負荷は本当に膨大で、信じられないほどのレベルまで追い込まれた。イタリアでは多くのチームがマンツーマンディフェンスを採用しており、試合を通して同じ相手選手につきっきりでいなければならないため、膨大な体力を消耗するんだ」と、指揮官のトレーニングを明かした。
「コンテ監督はよく『60分に何が起こるか見てみろ』と言っていた。サン・シーロに来た多くのチームが60分で力尽きていく一方で、私たちは猛攻を仕掛けていたんだ。フィジカル面で私たちのペースに匹敵できるチームはいなかった。それは彼が選手の精神力を試すために用いた方法の一つだった。そして、私たちが行っていたランニングセッションは普通ではなかった」
「私はあんなランニングをしたことがなかったよ。コンテ監督が求めるプレースタイル、選手の精神力と肉体力を試す方法、そして私たちが行っていたランニングのことだ。そして、先ほども言ったように、私はそれが好きではなかった。というか、ランニングが好きな人なんていないと思う」
コンテ監督のトレーニングの過酷さを語ったヤングだが、同時に恩恵も大きかったようだ。また、コンテ監督の独特なマネジメントはトレーニングにのみならず、ミーティングなどでも同様だったという。
「朝9時にトレーニングセンターに着く日もあった。朝食後、例えば10時ごろか11時ごろにピッチに出てトレーニングすることになっていた。それで、選手たちはみんな準備をするよね。だけど、10時45分ごろに着いて、『よし、準備はできたぞ』と言うと、トップチームのコーチの一人が『いや、まだ準備できていない』と答える。するとチームマネージャーが戻ってきて、『よし、コンテ監督が12時に昼食を取るように言っていた。部屋に戻って休んでくれ。トレーニングは14時からだ』と言うんだ。すると、選手たちは顔を見合わせて、『でも、9時からここにいるのに、どうして?』と首をかしげる。でも、それは単に彼が僕たちを試す方法の一つだった。誰かが彼のドアをノックするか、誰かが反応するかを見極めるためだったのだ」
また、ヤングは試合に負けた後のミーティングは3時間半に及ぶこともあったと明かしており、実際に寝てしまう選手もいたと語った。


