清水が聖地で勝てない。5シーズン連続となる国立でのホーム開催試合に臨んだが、G大阪に敗れて直近5試合における国立ホームでの戦績は2分3敗となった。
2023年シーズンより清水に加入し、今季で在籍4年目のDF吉田豊は「未熟なところ。自分たちの力不足」と肩を落とした。
「これだけサポーターの方が来てくれているのに5回目でも勝てないのはひどいと思います。応援してくれている人たちに、顔を合わせられない」
今季ここまで行われた百年構想リーグの全試合のなかで最多となる5万3439人が詰めかけた。こう着状態が続き、両者スコアレスドローで前半を終えたなか、先制点の口火は吉田のクロスボールから切られた。
58分に右サイドでボールを受けた吉田は、ボックス手前からアーリークロスを供給した。「練習からいいクロスは上げられていたので、そのままのイメージ」とボールは放物線を描きながら、途中出場のMF弓場将輝につながり、ヘディングでの先制点が決まった。
「チーム全体として1対1じゃなくて、2人、3人で囲い込むように守れていた部分があったので良かった」と辛抱強く我慢したすえのゴールにスタジアムは揺れたが、すぐさま逆転された。
直後の61分に右サイドからの攻撃で、最後はG大阪のFW南野遥海に頭で決められると、75分には逆サイドからのグラウンダークロスを同選手に左足で押し込まれた。
逆転を許した清水はそのまま1-2で敗戦。アシストを記録した吉田に笑顔はなかった。
「勝ちだけを求めていたので、正直アシストはどうでもいいかなと思っています。もう忘れてもいいかな」
またしても国立で勝ち切れなかった。吉田は「たまたまかもしれないし、すこしみんなが気になりすぎている部分かもしれない。それは分かりません」とスタジアムへの苦手意識について言及しながらも、「自分たちが弱い、勝負弱い、勝ち方をまだまだ分かっていないと思います」と、最終的に自分たちに矢印を向けた。
この試合をもってJ1百年構想リーグの地域リーグラウンドが全日程終了した。清水は西地区を7位でフィニッシュし、プレーオフラウンドでは東地区で同順位の横浜F・マリノスと対戦する。
吉田はプレーオフラウンドを前に、今季の課題と向き合う。
「いいゲームができたときもあったし、まだまだというときもあった。18試合でも波があるということは、年間を通してだと、もっといいときや悪いときが出てしまう。そうなるとチャンピオンなんて獲れない」
「1試合、1試合、自分たちのサッカーに対して、勝ち方みたいなものを一人ひとりが勉強というか、経験しないといけないと思います」
清水がタイトルを獲るために、乗り越えなければいけない壁がある。これまで国内カップ戦のファイナルが行われてきた国立も、“壁”の一つだろう。
「次はまたプレーオフになりますが、無駄にしないようにいい準備をしたいです」
清水は目の前の横浜FM戦を2連勝で終え、来季につなげたい。
取材・文=浅野凜太郎



